白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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棋聖戦第2局封じ手予想

2019年01月21日 20時15分39秒 | 囲碁界ニュース等
<本日の一言>
藤沢里菜女流三冠が、天元戦本戦1回戦で勝利しました。
七大タイトルの本戦で女流棋士が勝ったのは史上初です。
なんと言っても、最初の1人になるのは立派ですね。
いずれはこういうこともニュースにならなくなる日が来るでしょうか?
</本日の一言>

皆様こんばんは。
本日は棋聖戦第2局の1日目が行われました。
早速振り返っていきましょう。



1図(実戦)
井山裕太棋聖の黒番です。
序盤早々白2、4と猛攻を仕掛けたのは、いかにも山下敬吾挑戦者らしいですね。
白AとBが見合いという意味ですが、自分にも×の所の穴が空いていて心配もあります。
しかし、弱点は力でカバーするつもりでしょう。
この打ち方は、世界戦か何かで前例があった気がします。





2図(実戦)
その後、黒は白×を取り、白は左辺が大きな模様になりました。
私なら白を持ってみたいですね。





3図(実戦)
しかし、ここから白1、3と正面から戦っていったのは凄いですね。
黒石の多い所なので、遠慮気味に打つ人が多いと思いますが、山下挑戦者はあまりそういう発想はしないかもしれません。
戦いを起こすことで、黒の厚みに張り付いた白×も働くとみているのでしょう。
さて、ここで打ち掛けとなり、次の手が封じ手となりましたが・・・。





4図(封じ手予想)
封じ手は黒△の引きと予想します。
この手に目がいく方は多いでしょうね。
「とにかく上辺白を攻めたい!」という一手です。

裏付けは全く取っていませんが、直感に従いました。
「下手な考え休むに似たり」です(笑)。

明日は激しい戦いになる予感がします。
山下挑戦者の調子も良さそうですから、楽しみですね!