6日付 朝日新聞朝刊 オーサー・ビジット 2005の記事から
私たちは、男女のような対のものごとを、二律背反の反対概念だととらえがちだ。男女平等論議で言えば、社会の中で男の存在感が今より小さくなれば、それだけ女の居心地がよくなる、というように考えることが、えてして起こる。「男女を単純に反対概念としてとらえているからです」 と養老さん。
「そうなるのは、男は男らしい生き物、女は女らしい生き物という風に、男グループの中、女グループの中の性質はすべて”同じ”と考えてしまうクセが、人間にはあるからなんだ」。
猫は3日前のサンマと新鮮なサンマを「違うもの」ととらえるが、私たちはややもすると「サンマ」という短語1つで「同じ」とみなしてしまう。
「人間は言葉という便利な道具を発明したために、物事を概念でとらえて『同じものとする能力』が強くなりすぎているんだ」と、養老さん。
ものごとを何でも「同じ」というくくりで処理しようとするのが「思い込みの壁」だ。「思い込みは普段から頭の中に積み重なっていく。それを時々見つめ直すのが大事」
私自身、年々思い込みが強くなっているような気がします。見直しがマメに出来るといいのですが・・・
私たちは、男女のような対のものごとを、二律背反の反対概念だととらえがちだ。男女平等論議で言えば、社会の中で男の存在感が今より小さくなれば、それだけ女の居心地がよくなる、というように考えることが、えてして起こる。「男女を単純に反対概念としてとらえているからです」 と養老さん。
「そうなるのは、男は男らしい生き物、女は女らしい生き物という風に、男グループの中、女グループの中の性質はすべて”同じ”と考えてしまうクセが、人間にはあるからなんだ」。
猫は3日前のサンマと新鮮なサンマを「違うもの」ととらえるが、私たちはややもすると「サンマ」という短語1つで「同じ」とみなしてしまう。
「人間は言葉という便利な道具を発明したために、物事を概念でとらえて『同じものとする能力』が強くなりすぎているんだ」と、養老さん。
ものごとを何でも「同じ」というくくりで処理しようとするのが「思い込みの壁」だ。「思い込みは普段から頭の中に積み重なっていく。それを時々見つめ直すのが大事」
