数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(232)  皆殺し

2022-10-24 11:54:53 | 漫画のシナリオ
(232)皆殺し

四百字詰原稿用紙換算13枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

須藤良子(12。小6)170㎝。

須藤志保(35) 170㎝。良子の母。

玲子(35)志保の友人。

桧垣早苗(25)170㎝。

悪相のやくざ3人

バーの雇われ女(25)すれっからしの準美人

ママ(40)着物を着て長い髪をお水風に結ったクセの強そうな準美人

親分(60)白髪交じりの髪、唇が卑しくひん曲がった悪相に偏光レンズのメガネをかけている。

若頭(60)スキンヘッドに念仏の入れ墨を入れた悪相。

屈強な子分2人(各40)

N=ナレーション


   ママ、平然と飲み物を飲んでる女3人の向うに積み重なってる死体を見て驚愕する。

   あ然とするママの後ろに修一が立っているがママは気づいてない。

   きつい目つきで玲子を睨み、
ママ「玲子ちゃん、これどういう事?!」

玲子「(平然と)私をハメたらこうなるみたいですよ」

   ふてぶてしい顔で、
ママ「はーっ?」

   ママの後ろ髪をガッと掴み、
修一「はーっ?じゃあるかや」

   ママの顔面をガヅッとカウンターに打ち付けた瞬間、血しぶきと前歯が5本折れて飛ぶ。

   雇われ女、それを見て「ジャー」と失禁する。

8 「あ、姐さん・・・」と驚愕する横で7があ然としてる。

修一「おれの仲間を騙したり傷つけたもんはーー」と尚も「ガヅッ、ガヅッ、ガヅッ」と打ち付ける。

   髪がほどけ夜叉のような形相になった血まみれの顔を持ち上げ、
修一「みんなあの世にいくのよ」

   修一、ママの後ろから首に右腕をがっちり回す。

   玲子、両手で顔を覆って目を閉じる。

   志保が両手で良子の目を塞ごうとすると、あっけらかんと、
良子「こんなの見てもへっちゃらだから」

志保「(たじろぎ)そ、そうなの?・・・」

   修一、左手で頭を「グギリ」とへし曲げ絶命させる。

雇われ女「もういやー、やめてー」とへたりこんだまま錯乱したように泣き叫ぶ。

   優しい顔で雇われ女を手招きし、
修一「お姉さん、こっちへきんさい」

   女、ぎょっとする。

   女、慄きながら力なく立ちあがる(失禁でドレスの下半身は濡れている)。

   乞うような目をして側に来た女の髪を優しい表情でかきあげてやり、
修一「あんたは心根はええ人そうじゃけんそがあに恐れんでもええ」

   えっという顔で修一を見た女に、
修一「そのかわり車が来たら死体を運ぶのを手伝うて店内の血の後始末をするんぞ」

   女、幼児のように無心の表情で修一を見つめる。

   そして無心の表情でこくっと頷く。

   7、8、その女の様子をぼう然と見ている。

   ギイとドアが開いて、
6 「(修一に)車をもってきました」

   6、ママの死体を見てギョッとする。

   奥でぼう然と突っ立ってる7、8に、
修一「車に死体を運べ」

   7、8、慄いて頷く。

注、店の外に停めたバン。座席は前にあるだけで後部はガランとした荷室になっている

   後ろの扉を全開にしたバンに6、7、8、女の四人が死体を運び込んでいる。

注、店内のスツールに外側から玲子、志保、良子、早苗、修一の順に掛けている

   店内に6、7、8、女の順に入ってきて、
6 「全員積み込みました」

修一「よし、さっさと血を拭いて後始末せえ」

修一「仕上げにリードがいるけん早苗さんはバイクで後についてきてね」

早苗「はい・・・」(きっと何か考えがあるのね)

   血を拭いてる者達に、
修一「のお!」と声をかける。

   顔を上げた4人に、
修一「その血がお前らの血でなくてよかったのう」

   4人、戦慄する。

修一「志保さんら3人はここにいた方がよかろうね、今から血の雨が降るけん」

   ヤクザ達4人、それを聞いて戦慄する。

良子「やだっ、血なんかへっちゃらだから良子も一緒にいく」

志保「足手まといにならないようにするから玲子と私も連れてって下さい」

   少し呆れたように、
修一「志保さん、人を殺るのを面白がっちょらん?」

   照れて、
志保「ま、まあ、少々の事には動じなくなったけど」(本当は修ちゃんがする事を全て見たいの・・・)

   他車のない道路をバンと少し後ろにリードが走っている。

注、6が運転、7助手席、荷室の前部に死体が積まれ、後部右側に玲子、志保、良子。左側に8、修一、女が各々体育座りしている

   荷室内で皆が座ってる絵。

   玲子のドレスの奥に下着が見える絵。

   さらに下着をズームする。

   8、無表情で玲子の下着を見つめてる。

   玲子、8の視線に気付くが無視する。

注、周囲に民家のない二階建ての組事務所。シャッターが開いたままの一階の車庫には3台停められるが既に2台停まっている。ガレージ奥に二階に上がる階段あり。二階事務所の全ての窓に鉄格子がはまり明かりがついている。室内には親分、若頭、他に屈強な子分が二人いる。ソファーの横に大きな金庫あり。

   事務所の外観。

   車庫にバンが静かに入ってゆき、早苗はリードを外に停めている。

   全員車から降り、早苗もやってくる。

   早苗、天井に取り付けてある監視カメラを見上げる。

   同、事務所内

   机の上の監視モニターにカメラを見上げる早苗の顔が映っており、それを椅子に掛けて見てる子分を背後からの視点で描いた絵。

   早苗、右手でスカートの後ろに隠してた銃を抜き、左手でポケットからサイレンサーを取り出す。

   早苗が銃口にサイレンサーをねじこんでるのを見て修一は呆れて(やれやれ)と呟き他の者達はあ然としている。

   早苗、監視カメラに狙いをつける。

   ズシュと撃ち抜く。

   それを見て6、7、8怖気を振るい、
6 (最初から銃を使えば手っ取り早いのに・・・)

7 (わざわざ素手で殺したのは・・・)

8 (やくざを殺るのを楽しんでるんだ・・・)

   階段の上は薄暗く不気味である。

   不気味な階段を見上げて嬉しそうに、
修一「おおー、なんとも不気味げな階段じゃのお・・・」

修一「ツェッペリンの天国への階段が聴こえてきそうじゃわい」と言ったので早苗が「くっ」と吹く。

   怯えて階段の前で立ちすくんでる子分達に、おどけた顔で、
修一「さて階段の上には何が待ち受けちょるんかのう?」

修一「お前らが先に上がれ」と言われ「ひっ」と悲鳴をあげた子分を見て早苗が「ぷっ」と吹く。

   懇願するように、
6 「そ、それだけは勘弁して下さい」

7 「自分らはもう裏切り者同然で問答無用で殺られちまいますから」

早苗「(苦笑し)私が行くわ」と銃を手に階段を上がってゆく。

   次に修一、子分3人と女が上がってゆく。

   早苗、ドアの横の壁に耳をつけて中の様子を伺う。

   早苗、「ニヤッ」と笑む。

   ドアの横の壁に、早苗の頭の高さの位置に銃の狙いをつける。

   子分達、ぼう然と見ている。

   「ズシュッ」と引き金を引く。

   同、事務所内

   ドアの横で木刀を構えてた子分のこめかみに「ボッ」と穴が開いた絵のアップ。

   どさっと倒れた子分を見てソファーにふんぞり返ってた親分、若頭、もう一人の木刀を持った子分が驚愕する。

   ギイとドアが開き、親分、若頭が戦慄する。

   早苗を先頭に修一、緊張した6、7、8、雇われ女の順に室内に入ってくる。

   6、7、8を睨み、
若頭「お、お前ら・・・姐さんはどうしたんじゃ?」

修一「先に彼岸に旅立っておどれらを手招きしちょる」

注、この時点で志保達も事務所内に入ってる。

親分「(驚愕し)な、なんじゃとー・・・?!」

   木刀を上段に構えて逡巡してる子分を見て、
早苗「私が素手だったら相手してくれる?」

   子分、脂汗を流して逡巡する。

   良子に銃を渡し、
早苗「ちょっと持っててね、退屈だったらこいつらを撃ってもいいわよ」

   嬉しそうに、
良子「はい。一回人を撃ってみたかったんです」と言ったので6、7、8、女、驚愕する。

   良子、興味深げに銃をいじる。

   おもむろに銃口を8のこめかみに突きつけたので8が「ひっ」と慄く。

   良子が「カチッ」と撃鉄を起こしたのを見て目を剥いた8から離れ、
志保「良子まって、こっちに脳みそが飛んできちゃうから」

   8、恐怖に失禁する。

   「カチッ」と撃鉄を戻し、
良子「冗談に決まってるでしょ、ママもお茶目なんだからー」

志保「え?本当に撃つと思って避けたんだけど・・・」と言う志保を見て玲子が苦笑してる。

子分「(憤怒し)くそっ、どいつもこいつもなめくさりやがってーっ」と突然早苗の脳天を狙って木刀を振り下ろす。

   早苗が上体をひねってかわすと空振りし「ガズッ」とテーブルを叩く。

   間髪入れず、手刀で「パキッ」と木刀の真ん中をへし折り、子分が衝撃で木刀を落とす。

   6、7と共にあ然とし、
8 (か、樫(かし)の木刀を手刀でへし折った・・・) 

   早苗、あ然とする子分の前で悠々と2つに折れた木刀を拾う。

   両手に折れた木刀を持ち、慄く子分に迫る。

   突然「ガツ、ガツ、ガツ、ガツ、ガツ」と両の木刀で交互に滅多打ちする。

   子分、頭蓋が割れ、脳みそを飛び散らせて絶命する。

   6、7、8、半泣きでブルブル震え、雇われ女も「もういや・・・」とへたり込んで失禁。

   ドサッと倒れた子分に目もくれず、若頭に迫ってゆくと若頭は失禁し「ひっ、ひー、来るなっ!」と目を剥いて叫ぶ。

早苗「わたしハゲが嫌いなのよね」

若頭「そ、そんな殺生な、わしかて好きでハゲに・・・」と言い終わらぬうち、頭を「ガツン」と殴る。

   間髪入れず喉に木刀を「グシャ」と突き刺して絶命させる。

   親分、恐怖に腰を抜かしソファーからズルっとずり落ちる。

女 「きーーっ、もういやーっ!」と髪をかきむしり半狂乱で絶叫する。

   親分に突進して髪を引っ掴んでボカボカ殴り倒し、
女 「あんたが私を巻き込まなきゃこんな目に合わなかったのに、お前が死ねーっ」

   女が一方的に親分を殴ってるのを見て6、7、8、あ然。

   6、7、8顔を見合わせ、
6 「たしかに女の言う通りだよな・・・」

8 「ヤツが玲子さんをハメさえしなきゃこんな恐ろしい目に合わずに済んだんだ」

7 「どうせもう組は壊滅しちまってるし・・・」

   突如6、7、8が親分に襲い掛かり殴る蹴るのボコボコにする。

   寄ってたかってボコボコにしてるのを修一達が呆れて眺めている。

       つづく
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愛がイク(231)  玲子の仇討ち

2022-10-10 12:37:52 | 漫画のシナリオ
(231)玲子の仇討ち

四百字詰原稿用紙換算13枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

須藤良子(12。小6)170㎝。

須藤志保(35) 170㎝。良子の母。

玲子(35)志保の友人。

桧垣早苗(25)170㎝。

陽子(35)165㎝。

悪相のやくざ8人

バーの雇われ女(25)すれっからしの準美人

バーテン(40)不敵な面相

ママ(40)着物を着て長い髪をお水風に結ったクセの強そうな顔


○N=ナレーション

   
   ホテル内の中華飯店外観。

   同、中華飯店個室の天井の絵にN『玲子は開店準備のため先に帰り、真菜も栗栖も帰った後ーー』

注、個室には修一、早苗、良子、志保が残っており、料理は片付けられ各々の前にお茶がある。

   お腹をさすり、
早苗「贅沢な事を言うけど、もうお腹いっぱいで料理を見るのも嫌だわ・・・」

良子「私も。もう二度と今日みたいなご馳走は食べられないと思うけど・・・」

   慈愛に満ちた眼差しで、
修一「そんなに気に入ったんなら試合の打ち上げはまたここでしようかね」

良子「(歓喜し)ほんとにー!?」

修一「(優しく笑み)ほんとほんと」

   しみじみ修一を見て、
志保(修ちゃんと出会ってなかったらこんな高級ホテルで食事なんか一生出来なかった・・・)

志保(良子も明るくなり、私達の人生を一変させてくれた岩城さんには感謝してもしきれない・・・)

   訴えるような眼差しで、
早苗「岩城さんはこれからどうするんですか?」(私ん家に来て抱いて・・・)

修一「腹ごなしにヤー公を始末しに行く」

   ぱっと顔を輝かせて手を挙げ、
早苗「あ、私も参加します!」と言ったので志保と良子が驚く。


   
   夜。玲子の店の前にタクシーとリードに乗った早苗が停まる。

   タクシーが去り、四人が店の前に立ち、
早苗「試合前の腕慣らしをするから岩城さんは手を出さないで下さいね」

修一「じゃが死体を運び出す要員がいるけん全滅させんようにね」

早苗「(嬉々として)了解です」と言う早苗を見て志保と良子があっ気にとられる。

注、八人のやくざに便宜上1~8と番号をつけ、入り口側から1、一番奥のを8とする。カウンター内の奥側から雇われ女、バーテン、玲子(胸元が大きく開いた膝丈のドレス)の順にいる。

   同、店内

   ヤクザ達が我が物顔で酒を飲んでおり、玲子がカウンター内の右端の扉側に萎縮して立っている。

   ギイッと扉が開き、玲子がはっと強張る。

   早苗、修一、志保、良子の順で入って来た四人を八人のやくざと雇われ女、バーテンが一斉に睨む。

   やくざを呆れて見て、
早苗「うは、よくぞこんな卑しいご面相ばかりが揃ったものね」

   ぬっと立ちあがり、
1 「言ってくれるな姉さん」

   早苗、右手で1の喉仏を「ぐわしっ」と鷲掴みする。

   1、「ぐっ」と呻いて目を剥く。

   「グシャッ」と喉仏を握り潰す。

良子「ひゃっ、いきなり容赦なし・・・」

   玲子、志保、あ然。

   殺気だって立ちあがった2の喉に手刀の先をズブッと突き刺し喉を破って即死させる。

  「ひっ」と叫んで逃げかけた3の髪を後ろから左手で引っ掴む。

   右手で首を締め上げ首を「グシャッ」とひねって絶命させる。

   逃げかける4の首根っこを掴む。

   4の顔面をカウンターに「ガズッ、ガズッ、ガズッ、ガズッ」と打ち付ける。

   両耳と鼻から脳髄が漏れ出てカウンターに突っ伏して絶命する。

修一「はい、4人分の席が空いたけん、取り敢えずここでストップね」

   修一、カウンターに突っ伏した4をドガッと蹴り飛ばす。

修一「はい、良子ちゃんも志保さんも座りんさい」

注、扉側から志保、良子、早苗、修一の順に掛けている。

   スツールに掛けた志保の手をおろおろして握り、
玲子「志保、来てくれたのね・・・」

   玲子の手をしっかり握ってやり、
志保「岩城さんが来てくれたからもう心配ないわ」と言われ玲子がうんうんと頷く。

良子「ねえせんせい」

早苗「なあに?」

良子「喧嘩ってジャッキーチェンみたいにもっと殴り合うのかと思ってたら一発で決まっちゃうんですね」

早苗「あの人の映画はアホみたいに殴り合って笑っちゃうわ」「ま、コメディーだからね」

早苗「実際は重いパンチを一発急所に喰らったら即死するか戦意喪失するものよ」

早苗「強烈な一撃を喰らって戦意喪失する場面のない映画なんかリアリティ無さすぎね」

良子「へー、そういうものなんだ・・・」といたく感心する。

   怯えて立ったまま、ぼう然としてる残り4人に、
修一「へたに動くなよ。このお姉さんに瞬殺されるぞ」

修一「われらみたいに寄ってたからにゃ喧嘩できん輩とは次元が違うのが分かったじゃろ?」

修一「俺がよしゆうまで息を止めちょれ」

   修一、さっきから眼前で不敵な表情でアイスピックを宙に放り上げて回してるバーテンに目をやる。

   早苗、無表情でバーテンを見る。

   バーテン、アイスピックを回しながら不気味な目で修一を凝視する。

   2人、睨み合う。

   玲子、怯えて二人を見ている。

   修一が宙に上がったアイスピックを瞬時に掴んだのでバーテンがギョッとする。

   間髪入れずバーテンの額にアイスピックを「ガツっ」と根本まで突き刺し、
修一「われ、目障りなんじゃわい」

   バーテンが目を見開いたままドサッと倒れる。

   ブルブル震えてる雇われ女に目をやリ、無表情で、
修一「お姉さん、ここはおしぼりが出んの?」

女 「あう、す、すみません」と慌てておしぼりボックスの扉を開ける。

   修一におしぼりを渡そうとした女に、
修一「見ちょったじゃろ?手が血で汚れとるんはこっちの人じゃろ?」

女 「す、すみません」と早苗におしぼりを渡す。

   残りのやくざの内の5が殺意の目で修一を睨んでいる。

   5、突然カウンターの中に身を乗り出す。

   カウンターの裏側に置いてある包丁を握る。

   5、殺意の目で包丁を修一に向けて構える。

   5を静かな目で見据え、
修一「おれに勝てそうな気がするか?」

   5、青ざめて逡巡する。

修一「のお?」「勝てそうな気がするかて聞いちょるのよ」

   残りのヤクザ達、ぼう然と見ている。

   雇われ女、玲子、ぼう然。

   修一、5の手首を瞬時に掴む。

   もう一方の手で5の肘を折って刃先が5に向いた包丁で喉を「シャッ」と搔き切る。

   5が後頭部からドサッと倒れたが意にも介さずスツールに掛けて女に血がついた手を見せ、
修一「お姉さん、分かっちょるのう?」

女 「は、はいっ!」と慌てておしぼりボックスの扉を開ける。

女 「どうぞ」とおしぼりを広げて渡す。

修一「俺が声を掛けるまで隅で息をひそめちょけ」

女 「は、はい・・・」と後ずさりする。

   優しい表情で玲子を見やり、
修一「玲子さん、志保さんにカクテルを作ってあげて。俺ら3人はコーラでももらおうかね」

   側に来て安堵の涙を流し、
玲子「はい・・・」

   玲子、シェーカーを手に取る。

   俯いて指先で涙を拭いシェーカーをトンと置き、
玲子「良子ちゃん・・・」

   無邪気な表情で、
良子「なあに、玲子さん?」

玲子「岩城さんにキスしてもいいよね?感動で身体が震えてどうしょうもないの・・・」

   志保が微笑んでる横で、
良子「唇はだめだからね、ほっぺなら許したげる」

   玲子が背伸びしてカウンターから身を乗り出し修一の頬に「ちゅっ」とキスするのを見て早苗が微笑んでいる。

   店の外観の絵。

注、志保はカクテル、他の3人はコーラを飲んでいる。

   カクテルを飲み、
志保「ああ、おいしい~」

玲子「でしょ?カクテルには自信があるの」

   隅で怯えてる女を見やり、
修一「こっちへ来んさい。二回言わすなよ」

   怯えておずおず目の前に来た女に、
修一「今迄その中途半端な美貌で大勢の男を騙してきたんじゃろうね?」

   女、えっという顔で修一を見る。

修一「中には大借金を背負わされて自殺した人もおろうね?」

   女、俯いてたじろぐ。

修一「俺があんたを始末したら喜ぶ男が大勢おろうじゃないの?」

   女、ぎょっと目を剥く。

   鋭い目で女を見据え、
修一「ま、それは置いといて・・・」

修一「あんたの本当の雇い主のママに電話して、玲子さんが店を売るからここへ来るようにゆうてくれるか?」

   愕然としてる女を玲子が憎々しげに睨む。

   逡巡する女に、
修一「さっき二回言わすなて言わんかったかいね?」

   女、覚悟を決めたようにスマホを手に取る。

女 「・・・あ、ママ?・・・」

女「玲子さんが店を売りたいから相談があるって・・・」

   怯えて修一を見つめて電話してる女を修一が凝視している。

   スマホを切り、修一に、
女 「10分ほどで来るそうです」

修一「ちよっと聞くんじゃが」と言われ女がビクッとする。

修一「俺がママを殺ったら背後で糸を引いとる親分は・・・」

修一「ママを呼び出したお姉さんの事をどう思うじゃろうね?」

   志保のパンツがジュッと濡れた絵のアップ。

   うっとり修一に見惚れ、
志保(し、シブすぎ。やくざ映画なんか修ちゃんに比べたらまるで漫画だわ・・・)

   女、両手で顔を覆い「わーーっ」と泣き叫んでへなっとへたりこむ。

   残り三人のヤクザの内6に、
修一「お前は死体が全部乗るでかいバンを調達してこい」

6 「は、はい・・・」

修一「ゆうちょくが妙な動きをしたら残りの二人は瞬殺じゃけんの」

修一「もうわかっちょろうが、どっちみち今から事務所に行くんじゃけんの」

   6、ゴクリとツバを飲んで頷く。

修一「よっしゃ行け」

   7が6の腕を掴んで哀願するように、
7 「おい、余計な知恵を回さず言われた事だけをやれよ。絶対よけいな事をするなよ」

6 「わ、分かってるって」

   ドアを開けて修一に、
6 「じゃ、すぐ戻ってきますから」

修一「お前とこいつらが無事に再会できることを祈っちょるぞ」

   6、青ざめてドアを閉める。

   嬉しそうに、
早苗「事務所に乗り込んで残党を殲滅するんですよね?」

修一「うん、このままじゃ不完全燃焼じゃろ?思いっきり暴れさせてあげるけんね」

早苗「(嬉しそうに)血沸き肉踊るとはまさにこのことね。死体の山を築いてやるわ」

   7、8、戦慄して早苗を見る。

   店内の天井の絵。

   ギイとドアが開き玲子がそちらを見て緊張する。

   中に入ってドアの前に立ち満面の笑顔で、
ママ「玲子ちゃん、よく決心がついたわね。えらいわ」と言うママの背後に修一が無表情で立っている(不気味さが漂う絵)。

       つづく



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