数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(288)  お蘭

2024-12-16 10:27:41 | 漫画のシナリオ
(288)お蘭

四百字詰原稿用紙換算12枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあり、季節は常に真夏である。

登場人物

詠晴(ヨンチン。20)
175㎝。ひっつめ髪を後ろでお団子にした清楚な美女。リンの娘。

リン・正雄(70)
170㎝。日台のハーフ。全白髪に近い、まだら白髪で口髭をたくわえた紳士然とした男前。

梅花(メイファ。50)
165㎝。リンの妻。髪をひっつめて後ろでお団子にした清楚な美人で二十五歳位に見える。

石川翔(17)
170㎝。修一と同クラス。101話から登場。大富豪で黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。武器の発明で財を成した。

桧垣早苗(25)
170㎝。スタイル抜群の清楚な美人。体育教師でテコンドー二段。長い髪をひっつめて束ねている。

里香(17)
165㎝。23話から登場。清楚な美人でアニメ声。

タンカーの船長(50)を含め他の乗組員も全員日本人で善人そうに見える。

船内で働く二十代のベトナム人の女達二十人。

お蘭(25)
170㎝。目を瞠るような中国美人。

エンベル(40)
身長2㍍の悪相のトルコ人。お蘭の部下。

N=ナレーション&呟き


   ケシ畑がある部屋の外の天井に走ってる配管等の絵に修一の声、
  「ざっくばらんに聞くがーー」

注、ここからケシ畑があるハッチの外に皆と共に立ち、修一が船長に問いただしている。

修一「儲かりすぎて笑いが止まるまい?年にどのくらい稼いどる?」

   言いにくそうに、
船長「私は金のやり取りには一切タッチしてないから見当もつきません・・・」

修一「(睨みつけて)二回おなじ質問をさせるなよ。推測でええからゆうてみい」

   言いよどみつつ、
船長「・・・あくまで推測ですが六百億・・・ぐらいではないかと・・・」

   それを聞いて早苗と修一以外の者が驚愕し、
詠晴「ろ、六百億・・・」(それを何年にもわたって貯めこんでたとしたら・・・)

修一「そんなヤバい金を銀行に預けられんし、額が大きいだけに資金洗浄もできんよのう?」

   返事をしかねる船長をねめつけて、
修一「金の保管場所へ案内せい」

   事も無げに、
修一「そこに俺を無事に帰してくれんボスが待っとるんじゃろが?」と言った修一の言葉を聞いてリン達が驚く。

   嬉しそうに眼を輝かせ、
早苗「いよいよ虎穴で息をひそめてるヤツと戦えるのね」

船長「(白けた顔で)べつに息をひそめてるわけではないと思いますがね・・・」

   ムッとしてホルスターの銃に手を掛け、
早苗「おや、やる気満々でごきげんな所に水を差されますか?」

   船長を憐憫の目で見て、
里香(こいつ、ばっかじゃないの。戦闘モードに入った早苗さんにチャチャを入れるなんて・・・)

   船長の眉間に銃を突きつけて撃鉄を「カチャ」と起こし、
早苗「この世に未練がないようだからあの世に送ってやるわ」

   親子で驚愕し、
詠晴(ひえっ!早苗さん怖すぎる・・・)

   恐怖に慄き、
船長「い、いえ、水を差すなんて滅相もない。今のは失言でした、忘れてください・・・」

   船長を睨んで「カチ」と撃鉄を戻し、
早苗「二度とやる気になってる私に水を差さぬように」

船長「(脂汗をかいて慄き)は、はい。肝に銘じました・・・」

   銃をホルスターにしまう早苗を恐々みて、
船長(ひょっとしたら、この人ならボスを倒してしまうかも、となると私は失業・・・)

   船内エレベーターの扉の絵。

   扉が開き、船長に続き皆が出てくる。

   船長が、ある部屋のドアの横にある機械の暗証番号を押す。

   ドアが横にスーッと開く。

注、60畳の室内の奥半分まで束ねた百ドル札をビニールでラップした数えきれないほどの塊(一辺が約50㎝四方)と膨大な量の金塊
が天井までびっしり積み上げてある。それらを背に清朝の皇帝が座るような椅子に、長い煙管(キセル)でアヘンを吸うお蘭がこちらに
向かって座っていて、その横にエンベルが立っている。
お蘭(25)170㎝。怪しい妖気を漂わせた中国美人。長い髪を髷のように緩くひっつめ、裸身に薄い着物を胸をはだけてだらしなく羽織っている。
エンベル(40) 身長2㍍の見るからに恐ろしげな悪相のトルコ人。裸の上半身は筋肉隆々でトルコの民族衣装のようなズボンと靴を履いている。


   同、60畳の室内

   椅子の上に片膝を立てて陰毛を丸見えにして睨んでるお蘭とエンベルなど目に入らぬかのように山積みの紙幣と金塊に目がくらんで驚愕し、
リン「あわわわわ・・・・」

里香「うへーっ!なにこれー、金塊なんてはじめて見た・・・」

里香「(取り乱して石川に)石川君は計算が得意でしょ、全部でいくら位あるの?」

石川「(平然と)見た所、ぜんぶ百ドル紙幣だし金も高騰してるから、軽く5兆円位はありそうだね」

里香「(驚愕し)ご、 5兆円―?!・・・」

   修一、早苗、石川の三人以外の者が紙幣と金塊の山を背に喜々としてスマホで自撮りしながら、
詠晴「二度と拝めない光景だから記念に撮っとかなきゃー」

   Vサインをして、
里香「はい、ポーズっと。007のゴールドフィンガーみたい・・・」

   はしゃぐ里香達をよそに、腕組みしてまじまじ宝の山を眺める修一の横に石川と早苗が立っており、
修一「・・・こりゃあ爆破せずに世のためになる事に使うべきかものう・・・」と言った修一の横顔を見て早苗が目を瞠る。

石川「世のためにって、たとえば?」

修一「前から思いながら資金的な理由で諦めとったんじゃが・・・」

修一「世界中から金を搾り取ってるGAFAから生え抜きのIT技術者を根こそぎ引き抜いて」「奴等に勝るプラットホームを作るの
も・・・」※GAFA(ガーファ)=グーグル、アップル、フェイスブック(現X)、アマゾンの四社のこと。

   紙幣と金塊の山の絵に修一の声、
  「これだけ金があったら不可能じゃない気がしてきたのう・・・」

早苗「(感心して)さすが岩城さんが考えることはスケールが半端じゃないわ」

石川「(顔を輝かせ)それ愉快そうだね。やっちゃおうよ修ちゃん」

修一「個人の財力で世界に通用するシステムを構築するのは無理だから俺が国会議員になって国レベルでやらないと無理だと諦めてた
が・・・」

早苗「(ぷっと吹き)岩城さんみたいに正義感の強いひとは国会議員や公務員にはなれないわ」

早苗「わが身の保身が第一で、人の不幸を見て見ぬふりできる者が国会議員や公務員になるのよ」

修一「俺はずっと奴らが一方的にバージョンアップして古いパソコンを使えなくして新しいのを買わせるという手口に腹がすえかねと
ったんじゃ」

修一「生涯に何台パソコンを買い替えさせる気じゃ」「バージョンアップというのはプラットホーム側が無料でやり続けるもんじゃろうが」

早苗「(腹立たし気に)わたしも奴らの顧客を無視したやり口には腹が煮えてたの」

早苗「何が何でも広告をクリックさせようとするやり口がえげつなさすぎるし」

   早苗の張り詰めた尻の絵に彼女の声、
  「児童ポルノや詐欺サイトを野放しにして、なんら手も打たないんだもの」

   早苗のタイツが食い込んだ股間の絵に彼女の声、
  「奴らは犯罪の片棒をかついでるのと同じよ」

   修一と石川に乞うように、
早苗「どうか二人で良心的なプラットホームを作ってGAFAをぶっ潰してやって!」

   決意のこもった目でお宝の山を見て、
修一「よっしゃ、決めたぞ!」

修一「悪質な広告や記事を徹底的に排除した、ぜったい地雷を踏まない安全で良心的なプラットホームを作って奴らをぶっ潰しちゃる
わ」

   宝の山を眺める修一と石川を頼もしそうに見て、
早苗(修ちゃんと石川さんが本気になったら不可能なことなんかないわ)N『かくして壮大なプロジェクトが端緒につく。ただし、この金を手に入れられたらのことであるーー』

   椅子の上に片膝を立てて陰毛を丸見えにしたお蘭が目に怒りを込めて睨み、
お蘭「ちょいと、あんたら」

   「ふうー」と煙を吐いて不機嫌そうに修一達を睨み、
お蘭「他人の金に目がくらんで、このお蘭さんに挨拶もなしとは舐めてくれたもんだねえ」

   驚き、
リン(お蘭・・・って、名前から察するに中国人か?・・・)

   いま気づいたかのように修一がお蘭に目をやる。

   怪しげな性臭が漂い出てるお蘭の性器の絵にN『お蘭のソコはアヘンのせいで絶えず濡れそぼり、男の脳髄をとろけさせる強烈な匂いを放っていたーー』

   修一、無表情でお蘭のむき出しの性器を凝視する。

   少したじろいで頬を染めて怒り、
お蘭「どこをじろじろ見てんだよ」

   不安そうに修一を見て、
詠晴(いやだっ!私以外のアソコを見ないで・・・)

   ものすごく残念そうに力を込めて、
修一「惜しいーーっ!!!」

お蘭「(動揺し)な、なにが惜しいってのさ?」

修一「それだけの美貌をもちながらアヘンで脳がイっちょるのが惜しいとゆうたのよ」

お蘭「なんだってー!」と夜叉の如き形相で叫んだお蘭の横で物凄い威圧感を放つエンベルが無表情で修一を凝視している。

修一「その股を開いた品のなさと、アラビアンナイトに出てきそうな、あほげなヤツを従えとるのがお前の器量よ」

   エンベルを見て、
修一「おまえ、もしかしてトルコ人か?」

エンベル「(少し驚き)そうともよ」

エンベル「(誇るように)オスマン大帝国の末裔と戦えるのを光栄に思え」

   緊張してる船長に振り向き、
修一「俺達がこいつに殺られると思ったから無事に帰れんとゆうたんじゃろ?」

船長「(遠慮がちに)え、まあ・・・」

修一「(おどけ顔で)ところがどっこい!」

修一「俺はいままで一度も戦いで負けたことがないんじゃ」

早苗「(鼻の穴を広げて)私もね」

   目を吊り上げて怒り、
お蘭「エンベル、私を抱きたかったら、こいつらを八つ裂きにしちまいな」

   エンベル、お蘭を見て目に欲情を滲ませる。

エンベル「(念を押すように)本当にこいつらを殺ったら抱かせてくれるのか?」

お蘭「ああ、私ゃウソはいわないよ」

お蘭「ただし、こいつらは今まで戦ってきた奴らとちがい一筋縄じゃいかないよ」

   不敵な表情の修一と早苗を煙管で指し、
お蘭「とくにこの二人はね」

お蘭「私ゃ勘でわかるんだ」

修一「お蘭とやら、お前は育ちは悪いが勘だけはよさそうじゃのう」

   キッと睨んだお蘭をしみじみ見て、
修一「はて?いま思い当たったんじゃが・・・」

修一「お前はもしかしたらクンサーの孫じゃないのか?」

   お蘭、小さく驚く。

お蘭「ほ~う、その若さで私のじい様を知ってるとは驚きだねえ」

           つづく


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