数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(168)  良子に訪れた平安

2019-09-30 17:40:35 | 漫画のシナリオ
(168)良子に訪れた平安

四百字詰原稿用紙換算10枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物
須藤良子(12。小6)165㎝。髪をポニーテールに結んだ目を瞠るような美人。

須藤志保(35) 170㎝。良子の母。今はやつれてるが、憂いがとれたら目を瞠るような清楚な美人だと伺える顔立ち。

志保の夫(40)高校教員。メガネをかけ、見るからに偏執的で、細い目に狂気を滲ませている。

玲子(35)志保の友人。ちょっとくずれた感じの気のよさそうな美人。職業はホステス。

N=ナレーション



   ○夜。四階建てのマンションの絵にN『良子たちが住んでた公務員用官舎』

   四階の良子宅のドアの前の通路の手すりの外側に修一の乗ったアパッチがホバリングしている。

   修一、アパッチに跨ったまま、医療用ゴム手袋をする。

   アパッチから手すりに飛び移る。

   修一がチャイムを押すとピンポーンと音がする。

   ガチャとドアが開けられる。

   帰宅直後とおぼしき夫がネクタイを外しかけながら訝しげに修一の顔を見て、
夫 「どなた?」

   いきなり腹をどすっと殴られた夫が「ぐえっ」と呻く。

   失神して玄関にうずくまった夫の頭をぐあしっと引っ掴む。

   夫を軽々と背に乗せたまま中腰になって夫の革靴を持つ。


   ○夜の高校の全景にN『サイコ野郎が務める高校』

   同、屋上

注、周囲を金網で囲んであり、真ん中に無人のアパッチが停めてある。

   金網の柵の内側に夫の靴がきちんと揃えて置いてある。

   朦朧としながら夫がまぶたを開く。

   「はっ」として下を見る。

   金網の内側に立った修一が金網の外側に立つ夫の首根っこを掴んでおり、地上の風景を見た夫は目を剥かんばかり驚愕する。

   驚愕して振り向いた夫に憤怒の顔で、
修一「全身の骨を一つ一つ砕いてぶっ殺してやりたいが」

   修一、夫の背を押して突き落す。

   無表情で振り向き、ゴム手袋を外しながらアパッチに向かい「親子の経済的な事を考えるとそうもいかず、歯がゆい事よ」と言うと同時、地上からぐぢゃっという音が聞こえた。


○修一宅

   修一宅の外観或いは部分的な絵にN『一週間後――』

   ドアを全開にしてストッパーをかませた修一宅のチャイムを押す指のアップに「ピンポーン」という音。

修一「はーい」とトランクス1枚の姿で玄関に出たら良子、志保、玲子の3人が顔を輝かせて立っている。

注、良子はミニ、やつれが取れて美貌を取り戻した志保と、玲子は膝丈のタイトスカート。

修一「おっと失礼、すぐに服を着ますんで」

玲子「いいのいいの、高校生の引き締まった裸を見れるなんて最高の目の保養だわ」

玲子「(志保に)でしょ?」

志保「(赤面し)え、ええ・・・」

   修一のバキバキの腹筋を愛しげに撫で、
玲子「うは、なんて腹筋。ボッコボコ・・・」

修一「んじゃ、お言葉に甘えて。さっ、皆さん入って」

   同、室内

   女3人は横並びに床に正坐。キッチンでポットからグラスに冷やしたお茶を注いでる修一に向かって、
玲子「あなた、やるわね。見直したわ」

   茶を注ぎながらとぼけ、
修一「はて、なんの事やら分かりませぬ」

玲子「ま、貴男の立場じゃ、そうしか答えようがないのは分かるけど」

玲子「サイコ野郎が屋上からダイブするとこをこの目で見たかったな」

   机の上のスピーカーから流れてる♪に気づき、
玲子「こりゃまた意外。ここでロネッツのビー・マイ・ベィビーを聴くとは・・・」

   トレイにコップを4つ乗せて部屋に入ってきた修一に、
玲子「あなた、その年でオールディーズに興味があるの?」

   トレイに乗せた茶を三人に差し出し、
修一「ま、冷たいお茶で喉を潤して下され」

   三人が「いただきます」とグラスを手に取る。

   三人の対面に胡坐をかいて座りながら、
修一「興味と言うより、60年代の洋楽しか関心ないのでござるよ」

   3人の太腿がむき出しの下半身の絵に修一の声、
  「70年初頭のイーグルスぐらいまではオッケーじゃが、それ以降のは身体が受けつけんのだわ」

   修一に見惚れ、
玲子「ふぅーん」(私と好みがドンビシャじゃん)

   恥ずかしそうに、
良子「わたし、この曲すき」

玲子「良子ちゃんはお兄ちゃんが好きなものならなんでも好きなのよね」と言われ良子が俯いて赤面する。

   茶を飲んで驚き、
玲子「あ、このお茶、おいしーい!」

   感心し、
志保「ほんと、薫り高い甘みが口の中にじんわり広がって、こんな美味しいお茶、初めてです」

   自慢げに鼻の穴を膨らませ、
修一「で、ござろう?」

   グビと令茶を飲み、
修一「台湾のお茶屋から取り寄せた阿里山原産の高山ウーロン茶でござる」

   おどけて、
玲子「お若いのにお茶に凝っておいででござるか?」

修一「さよう。凝ってるのはオールディーズだけではござらぬ」

   立ち上がりながら、
修一「誉めてくれたから、おすそ分けいたそう」

   キッチンの棚から真空パックしたお茶を2つ取り出す。

   戻ってきてお茶を玲子と志保に一つずつ渡し、
修一「はい。最高級の茶を味わってくだされ」

   もらった茶をじっくり見つめ、
玲子「これ、高いんじゃない?」

修一「360グラムで12,600円。ちと値が張るがその値打ちがあるのは確かめただろ?」

   志保と共に仰天し、
玲子「この一袋で 12,600円―!こんな高価な物をもらっていいの?」「口が腫れゃしないかしら」
 
修一「自分のお気に入りを誉められるのは気分がええものよ。遠慮せずに受け取って」

   ためらい、
志保「あの・・・」と言われ、修一が、うん?という顔で志保を見る。

   頭を下げ、
志保「お蔭様で保険もすぐに下り、遺族年金ももらえるようになりました」

志保「本当に感謝してもしきれません」と言う絵にN『サイコ野郎がくたばったこの機に日当たりのいいマンションに引っ越し、二人で平穏な生活を始めたそうだ』

   とぼけ、
修一「なんの事か分からんが、親子が安穏に暮らせるようになって何よりでござる」と言った時、ヒュウ―と風が部屋を吹き抜ける。

   開け放したベランダを見て、
玲子「ベランダと玄関を開けたらいい風が吹き抜けるのね?クーラーより気持ちいい」

玲子「私も男だったら玄関ドアを開けっ放しにしたいけど襲われたら怖いし・・・」

修一「その時は俺が飛んでって助けるから心配無用」

修一「俺と知り合った以上、玲子さんに降りかかる災難は俺がすべて取り除いちゃるけん安心しんさい」

玲子「(歓喜し)ほんとに?」

修一「おれの言葉に二言はござらぬ」と言う修一を玲子がうっとりしたように見つめてる。

   修一が、ふと三人の艶めかしい膝(良子はパンツが見える)に目を奪われたのを三人が気付く。

   突然話が途切れ、三人の女が頬を染めて無言になる。

   沈黙に気まずくなり、
玲子「女が三人も集まったら女臭さにむせかえっちゃうでしょ?」

修一「(照れて)さっきからムラムラして仕方ござりませぬ」

   チ○ポの先端がトランクスから顔をのぞかせてるのを首を伸ばして見て、
玲子「おお、元気いいー!カチンカチンじゃないのー」

   チ○ポを見て良子は赤面し、志保は恥らう。

玲子「やっぱり高校生は活きがいいわ。女の匂いを嗅いだだけで勃つなんて」

   突然バッと膝を開いてパンツを見せ、
玲子「どうだ!」「射精しちゃえ!」

   修一、赤面して「けほ、けほ」と咳き込む。

   両手で玲子の膝を閉じながら、
良子「もう玲子さん、やめてー、お兄ちゃんが真っ赤になってるじゃないー」

   四人が令茶を飲みながら楽しそうに語らってるのをベランダの外からの視点で描いた絵。

  帰り際、玄関で、
良子「ねえ、また遊びに来てもいいよね?」

   優しい笑顔で頷き、
修一「良子ちゃんは未成年じゃけん、お母さんと一緒ならね」

   怒ったように、
良子「それはダメ!」

良子「ママもお兄ちゃんを狙ってるから」

修一「えっ?」と驚いて志保を見ると、赤面して俯いており、玲子も頬を染めて片手を挙げ、もう一方の手で鼻を指し(わ・た・し・も)と呟いている。

       つづく
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愛がイク(167)  良子の境遇

2019-09-23 14:07:15 | 漫画のシナリオ
(167)良子の境遇

四百字詰原稿用紙換算10枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物
須藤良子(12。小6)165㎝。髪をポニーテールに結んだ目を瞠るような美人。

須藤志保(35) 170㎝。良子の母。今はやつれてるが、憂いがとれたら目を瞠るような清楚な美人だと伺える顔立ち。

志保の夫(40)高校教員。メガネをかけ、見るからに偏執的で、細い目に狂気を滲ませている。

玲子(35)志保の友人。ちょっとくずれた感じの気のよさそうな美人。職業はホステス。

N=ナレーション


   良子、泣きそうな顔で修一を見つめる。声を絞り出すように、
良子「お兄ちゃん・・・」

   哀願するように、
良子「助けて!・・・」

   修一、無言で良子を凝視。

修一(会ったばかりの俺に助けを乞うって、よっぽど追いつめられてんのか?)

修一「何があったんか話してみんさい」

   良子、暗い表情で俯く。

   逡巡しながら顔を上げ、
良子「話したら助けてくれる?」

   優しい表情で頷き、
修一「ぜったい助けちゃる」

修一「良子ちゃんから見てどんなに恐ろしい相手でも俺から見たら鼻くそじゃけん」

   良子、涙をつーと流し、すがるような眼差しで修一を見る。

良子「・・・私とママは・・・」と言いかけて手の甲で無造作に涙を拭う。

良子「ずっとお父さんに暴力を振るわれてるの・・・」

良子「何度も何度も警察に助けを求めたけど親身に取り合ってもらえなかった・・・」

   床に頭を抱えて丸まった良子が蹴られぬように娘に覆い被さって守る母を、たけり狂った夫が蹴りまくってる絵に良子の声、
  「昨日の夜、あいつがママを蹴りまくったあと風呂に入った隙に二人で逃げだしてきたの・・・」

修一「良子ちゃんがここにいるって事は、ママの友達がこのマンションに住んでるって事じゃね?」

   良子、こくんと頷く。

修一「良子ちゃんのアザを見てピンときたが、子供にも手を挙げるとは許しがたい野郎じゃのう」

良子「ほんとに助けてくれる?」

修一「まかせとけ」

   修一に手を繋ぎ、
良子「一緒にきて」


   
○玲子の部屋

   良子に手を繋がれ修一が部屋に入ってゆく。

注、修一はTシャツ、短パン姿。志保は超美人だが今はやつれて美しさがそこなわれてる。

   布団で首までタオルケットをかけて寝てる志保の側で横座りした玲子が修一を見あげて訝しげに、
玲子「良子ちゃん、どなた?」

注、玲子はノースリーブに短めのスカート姿。

良子「この上の階の一番端っこの部屋に住んでる人」

玲子「ああ、せまい駐輪場に我が物顔で大きなバイクを停めてる人ね」

   申し訳なさそうに、
修一「すんません」(なんか波乱万丈そうなお姉さんじゃのう・・・)

玲子「みんな自転車を放置したまま引っ越してくからぎゅーぎゅー詰めになっちゃうのよね」

   申し訳なさそうに、
修一「あとで持ち主のない自転車を片づけときます」

玲子「それは管理会社の仕事。私が連絡しとくから気にしないで」

   修一を好奇心に満ちた顔で見上げ、
玲子「あなた、二枚目じゃないけど女を引きつける不思議な魅力があるわね」

玲子「私、彼女の友人で玲子っての。ホステスだけど成人したらお客できてね」

修一「はあ」「成人するまで待てんから新聞配達して金が貯まったらソッコーでいきます」

   くすっと笑い、
玲子「ユーモアのセンスもあるのね」

玲子「ねえ、見上げて話すの首が痛くなるから座って」

   胡坐をかいて座る修一に、
玲子「で、なんのご用?良子ちゃんを嫁にくれって談判にきたの?」と言う言葉を聞き、良子が頬を染めて俯く。

   頬を染めたまま、
良子「このお兄ちゃんがママと私を助けてくれるの」

   「え」っと驚く志保と玲子。

   志保のやつれてはいるが無傷の顔を凝視し、
修一(別に殴られた跡もないし、ひょっとしてこの子に担がれたか・・・?)

   修一が突然志保のタオルケットをめくったので、玲子が咎めるように「ちょっと」と声を荒げる。

   ブラとパンツだけで寝てるスタイル抜群の志保の全身に殴られたアザがあるのを見て、憤怒の形相で、
修一「くそったれがーっ」

   志保に、
修一「いつから旦那に虐待されとるんな?」

   目に好奇心を滲ませ、
玲子「初対面で年上に、くだけた話し方するんだ」

   不敵な顔で、
修一「これが俺の地なんですよ」

玲子「傷跡がみえない首から下だけを狙って殴るの。悪知恵だけは回るクソ男よ」

   良子を見て、
志保「この子をつれて何度も逃げたけど・・・」

志保「嗅覚が異様に鋭い夫にすぐに見つかって、連れ戻されては暴力を振るわれるの繰り返しなんです」

   パンツの股部から陰毛が2本はみ出てる志保の股間をチラっと見やり、
修一「あんたの親には頼れんのか?」

   玲子、志保の股間をチラ見する修一を興味深げに凝視する。

志保「最初、実家に逃げたとき両親が半殺しにされたから、もう頼れないんです」

良子「今度は爺ちゃんと婆ちゃん、本当に殺されちゃうよ」

修一「DV被害者をかくまってくれるシェルターみたいなんがあろうが?」

志保「もちろんシェルターにも駆け込んだけど・・・」

修一「すぐに見つかったか?」

   志保、力なく頷く。

   腕組みして沈思し、
修一(この手のサイコ野郎は痛めつけてもまた繰り返すに決まっちょる)

修一(殺すしかなかろうのう・・・)と沈思する修一を、玲子が興味深げに見てる。

   玲子、ほんのり頬を染め、すました顔でスカートのスソを少し上げて太腿を露出させる。

   玲子の太腿の奥にチラっとパンツが見える絵のアップ。

   さりげなくソコに目をやった修一を玲子が頬を染めて見つめる。

   微かに動揺しながら志保に、
修一「もし旦那が死んだら悲しいか?」

   志保、良子、玲子が、えっという顔で修一を見る。

   首を振り、
志保「悲しいなんてとんでもない。ずっと夫が死んでくれたらと願ってきた位だから」

   訴えるように、
良子「あいつが死ねばママと二人だけでびくびくせずに暮らせる」

良子「お兄ちゃん、お願い、あいつを殺して」

   志保と玲子が、ぎょっとして良子を見る。

修一「良子ちゃんの願いは必ず適うけん安心しんさい」

   三人の女がえっという顔で修一を見る。

修一「サイコ野郎の年と仕事は?」

志保「40才で公立高校の教師です」

修一「正規雇用か?」

志保「はい」

修一「なら厚生年金に加入してるから死んだら退職金と、良子ちゃんが高校を卒業するまで遺族年金をもらえるな」

   意外そうに、
志保「え、年金をもらえるんですか?」

修一「(頷き)正規雇用なら当然生命保険に入ってるよな?」

志保「(頷き)はい。二千万と三千万のに二口入ってます」

修一(保険金が五千万と、退職金と遺族年金がありゃ当分生活には困らんか・・・)

修一(さて、どう始末をつけるか・・・)

修一(ぶち殺して山に捨てるのが一番手っ取り早いんじゃが・・・)

修一(警察が死亡を確認せにゃ保険金が下りんし、遺族年金の申請もできんのよのう)

修一(うーん、思案のしどころよのう・・・)

   志保を見て、
修一「あんたの家を教えてくれるか」

   不安げに、
志保「夫と会うんですか?」

修一「会わにゃ事が進むまい」

   天井のシーリングライトの絵。

   不安そうに、
志保「外面がすごく良くて、会ったらきっと丸め込まれますよ」

   不敵に笑み、
修一「サイコ野郎に話すいとまなど与えやせんよ」

   立ち上がりながら、
修一「俺の顔を見た瞬間がこの世の見納めよ」

  三人の女は玄関に向かう修一の後ろ姿を慄然と見ている。

    つづく



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愛がイク(166)  良子の淡い初恋

2019-09-17 14:08:51 | 漫画のシナリオ
(166)良子の淡い初恋

四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物
香奈(30) 170㎝。人妻で図抜けた美人。

数の子天井のものすごい名器で愛用の香水はプワゾン。

須藤良子(12。小6)165㎝。髪をポニーテールに結んだ目を瞠るような美人。

N=ナレーション



   陶酔したようにスカートの中にこもった匂いを嗅ぐ修一の顔のドアップ。

   ベッドに腰を下した香奈の前に膝をつき、両手で膝を開かせ、スカートの中の匂いを嗅いでいる。

   香奈の膝の間に顔を埋めて嗅ぎ、
修一「脳髄が痺れるようないやらしい匂いじゃのう」

   羞恥を滲ませ、
香奈「女の身体は大好きな人といたら匂いが強くなるものなのよ・・・」

香奈「まだ触られてもないのにこんなに濡れて恥ずかしい・・・」

   足を全開にさせて裂け目にむしゃぶりつき、
修一「た、たまらん匂いじゃのう・・・」

香奈「あうう・・・」

   ベッドで共に素っ裸。あお向けの修一の上に跨った香奈、勃起をつかみ膣に入れようとしている。

   ゆっくり腰を沈めて快感を味わう香奈の顔のアップ。

   尚も目を閉じて静止したまま快感を味わう香奈の顔のアップにN『香奈は体内に飲み込んだ肉の感触をじっくり味わうためにしばらく動かなかった』

   そして陶酔したように頭をのけ反らせて「ふうー」と吐息をつき、ゆっくり腰を動かし始める。

   「ぬちゅ、ぬちゅ」と音をたて、腰を回しながら前後に動かす絵にN『さすが熟練の腰使いだ。万力のようにみっしり締め上げられ腰ごと曳きずられそうだ』

   「ぬちゅ、ぬちゅ」と音をたてて腰を動かしながら恍惚の表情で、
香奈「はあー・・・たまんないわ・・・」

   尻を突きだして突っ伏し、
香奈「もっと、もっと突いてー」とバックで突かれ半狂乱で喘ぐ絵にN『香奈のアソコの強い匂いがたちこめた部屋で二人は獣のように交わり続けた』


   修一の部屋の前で良子が両手を後ろにして通路の縁にもたれ、ドアを切なげな目で見ている。

良子(お兄ちゃんのばか・・・)と悲しげに呟く。



   ベッドの下に丸まったティッシュが散乱してる絵。

   事後。修一に腕枕され、
香奈「気持ち良すぎて過呼吸になりそうだった・・・」

香奈「こんなに長持ちした人は修ちゃんが初めて。みな入れたとたんに出しちゃうから」

   すまし顔で、
修一「実をゆうと三回出しちょる」

香奈「え、そうだったの?」

香奈「最後までカチンカチンだったから気づかなかった。すごい・・・」

   甘え顔で、
香奈「ねえ~」

香奈「(不安げに)修ちゃんに心から尽くすから年齢差を理由に捨てちゃいやよ」

修一「それは俺のセリフでござるよ」

修一「ところで旦那とはどうなん?」

香奈「どうもこうもないわ。とっくに心は離れてて離婚のタイミングを見計らってるとこ」

香奈「器の小さい男で性格も身体もまったく合わないの」

修一「別れたら生活に困らんのか?」

香奈「うちの実家は代々地主で大きな貸しビルを何棟も持ってるからその心配はないの」

香奈「実際、役員として充分なお給料をもらってるしね」

   静かな目で室内を見て、
香奈「大金持ちだから、てっきり豪邸に住んでるのかと思ってた・・・」

香奈「なのにこんな質素に暮らしてるからカルチャーショックを受けたわ」

香奈「修ちゃんって一体どんな価値観なの?」

修一「この殺風景な部屋を見たら想像つこうが?」

   殺風景な部屋の絵に修一の声、
  「とにかく物が目につくのが嫌で嫌で、我慢ならん性格なんよ」

修一「家や車、あらゆる物に対して物欲も執着心も一切ないんじゃ」「部屋の広さもここで充分じゃし」

修一「ブランドバッグや高級時計に凝ってる軽薄な女を見たらげっそりするわ」

   壁際に置いた、ごくありふれた香奈のバッグをチラっと見やり、
香奈(ほっ、ブランドバッグで来なくて良かった。幻滅されるとこだった・・・)

   天井或いは室内のある部分の絵に香奈の声、
  「私は物欲の塊みたいな女だけど修ちゃんの影響受けて私も価値観が変わっちゃいそう・・・」

   香奈の衣服が床に脱ぎっぱなしになってる絵。

   香奈、欲情に潤んだ目で修一の性器に目をやる。

   修一の性器に手を伸ばし、
香奈「もう感づいてるでしょ?私はセックスが好きで好きで堪らない女なの」

   潤んだ目でフェラしながら、
香奈「毎日したいけど修ちゃんにも都合があるだろうし、今日思いっ切りヤリ溜めして」

   修一の上で腰を振りながら、
香奈「あああ・・・」「気持ちいい・・・」



   ドアを全開にしてストッパーをかませてある絵。

   マンションの外。帰る香奈が振り向いてベランダを見上げる。

   香奈が切なげな顔で、ベランダからトランクス姿で見送る修一に投げキッスをする。

   修一、笑みを浮かべて頷く。

   室内。机の前に立ってウォークマンの画面をタップする絵に修一のN『真っ青な空を見たらいつもママス&パパスの夢のカリフォルニアを聴きたくなる』

   机の上のスピーカーから♪が流れてる絵のアップ。

   冷蔵庫を開けてヤクルトを取り出す。

   ふと玄関の方を見ると良子が両手を後ろにして通路の縁にもたれ、訴えるような目で修一を見てる。

   ニコッと微笑み、
修一「こんにちは」

   はにかむように、
良子「こんにちは・・・」

   手招きし、
修一「そんなとこに立っちょらんと入りんさい」と言われ良子が頬を染めコクと頷く。

良子「おじゃまします」と言って興味深げにキッチンに目を配りながら、冷蔵庫を開ける修一の後ろに入ってくる。

   ヤクルトを差し出し、
修一「はい、腸内環境を改善するヤクルト」

   頬を染めて受取り、
良子「ありがとう」

   ヤクルトを飲む良子を興味深げに見つめ、
修一(ほんのり石鹸のいい匂いがする子だな・・・)

   空になった容器を流しの端に置き、
良子「ごちそうさま。わたし良子っての」

良子「聞かれる前に言っとくね、中学生にみられるけど小学6年なの」

   修一、優しい表情で頷く。

   部屋から流れてくる音楽に気づき、
良子「あ、この曲、CMかなんかで聴いた事ある」

   同、室内

   机の上のウォークマンを見て、
良子「どんな曲が入ってるか見てもいい?」

   良子の後ろでベッドに掛けて微笑ましげに頷き、
修一「古い曲ばっかりじゃがね」

   良子、後ろの修一の顔の前に尻を突き出すように机に両肘をつき、ウォークマンのリストを見ている。

   短パンがくい込んで、片方のパンツと尻の肉がはみだしてる絵のアップ。

   ウォークマンの画面をスクロールしながら、
良子「シルビーバルタン『アイドルを探せ』クリーデンス・クリアー・ウォーター・リバイバル『トラべリンバンド』、ジェフベックグループ『監獄ロック』・・・」

   尻をプリッと振り、
良子「なんだこりゃ、知らない曲ばっかり・・・」

   眼前の生々しい股間を凝視して、
修一(な、なんちゅう絶景じゃ・・・)

修一(小学生のハミ尻を匂いを嗅げそうな至近距離で見れるとは・・・)

   尻のアップに、
修一(もしゃ、わざと尻を俺に見せて挑発してる?)

   懐疑的な目で良子の後ろ姿を凝視し、
修一(いや、それは無い無い。絶対に無い!)

修一(こんな純真そうな子がそんな事する訳ないじゃないか)

   良子の下半身の絵に修一の呟き、
  (とは言え、いずれは誰かにこの長い脚を舐められてブチ込まれちまうのか・・・)

   欲情の目で股間を凝視し、
修一(なら、今ブチ込んでも同じって事にならないか?・・・)

   はっと我に返り、
修一(いけん、いけん。小学生相手に俺は何を考えちょるんじゃ)

   猛烈に反省し、
修一(俺はクズでクソで人間失格じゃ!)

   修一、ふと良子の太腿の付け根付近がうっすら青アザになってるのに気づく。

   二の腕の腋の近くも青アザになってる絵のアップ。

   こちらに尻を向けてる良子に厳しい表情で、
修一「良子ちゃん」

   あどけない顔で振り向き、
良子「なあに、お兄ちゃん」

修一「勘違いじゃったら御免やが、ひょっとしたら親に暴力を受けちょらん?」

  良子、二の腕の青アザを見て、はっとする。

     つづく

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愛がイク(165)  再会

2019-09-09 16:53:11 | 漫画のシナリオ
(165)再会

四百字詰原稿用紙換算10枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物
香奈(30) 170㎝。人妻で図抜けた美人。数の子天井のものすごい名器で愛用の香水はプワゾン。

須藤良子(12。小6) 165㎝。髪をポニーテールに結んだ目を瞠るような美人。

N=ナレーション


○修一宅(三階建てマンションの三階の角部屋)

   快晴の空の絵にミーン、ミーンとセミの鳴き声と修一のN
N『真夏のキンと音がするような真っ青な空を眺めるのが好きだ』

   駐輪場に停めてあるアパッチの絵に、
N『なにかいい事が起きそうな気がして心が浮き立ってくるからーー』

   玄関を全開にしてドアにストッパーをかませてある絵(玄関内にはスニーカーが1足あるのみ)。

   裸にトランクスだけの姿で、ブルーツゥースイヤホンで音楽を聴きながら、ベランダで空を眺めてる修一を玄関口からの視点で描いた絵。

   額から汗を流し、まぶしげに瞼を閉じて強い光を浴びる修一の絵に、
N『汗でダーダーになっても俺は何時間でも青空を眺めていられる』

   ひさしの裏にとまったB1が、太陽に向かって伸びをする修一を見ている。

   ブルーツゥースイヤホンから♪が流れてる絵のアップに、
N『バニラフアッジのユー・キープミー・ハンギングオン。よくぞこんな斬新なアレンジができたもんだ。ド迫力のこの曲がマイブームでほぼ毎日聴いている』



○修一宅の近所の住宅街

   住宅街の絵に香奈のN
N『興信所に調査を依頼したらびっくり!』『格闘家で芸能プロも経営してて、超お金持ちだったとは・・・』

   尚も住宅街の絵に香奈のN
N『すごい人と出会ったものだ。クズ男と遍歴を重ねた末にやっと出会えた男の中の男だ』
『この出会いを大切にしなきゃ』

   ノースリーブに膝丈のフレアースカート姿でハンドバックを腕に引っかけ、スマホで地図を見ながら住宅街を歩いてる香奈のN
N『グーグルマップじゃこの辺なんだけど・・・』

   ハンカチで額の汗を拭いながら修一宅を探す美しい香奈を見て、通りすがりの中年男が驚嘆し(おっ、女優か?・・・)と呟く。


   同、修一宅

   修一宅の一つ下の二階の真ん中の部屋のドアがそっと開く。

   良子(12)が顔だけ出し、怯えたように辺りを伺う。

注、足が長くスタイル抜群。薄幸そうな影があり、二の腕と腿にうっすら青あざの跡あり。

   Tシャツに短パンの良子が通路を探検するように各部屋のドアを伺って歩く絵にN『須藤良子。12歳』

   三階への階段を上がって行く後ろ姿。

   階段と通路の境のドアを開け、三階への通路へと出る。

   通路の端の修一の部屋のドアが開けっ放しになってるのに気づく。

   良子がそっと修一の部屋を覗いたのを室内から見た視点で描いた絵。

   良子、風にたなびく白いレースのカーテン越しにベランダでこちらに背を向けて空を見上げてる修一を凝視する。

   憑かれたように修一の後ろ姿を見つめる良子の顔のアップ。



   同、住宅街

   香奈、ハンカチで汗を拭いながら、10m先のマンションのベランダに修一が立っているのに気づく。

   修一、ベランダの下から「やっほー」という声がした事に気づく。

   修一、ん?という顔で下を見下ろす。

   こちらを見上げ嬉しそうに手を振ってる香奈に、修一も笑顔で手を振り返してる絵にN『やっぱりいい事が起きた』

   修一が指を指して入口を教えると、香奈が修一を見上げたまま嬉しそうに、うんうんと頷く。

   マンション内の階段を上がる香奈を下から煽って描いた絵に呟き、
  (ああ、胸がドキドキしてきた・・・)

   期待に胸を膨らませた顔で階段を上がりながら、
香奈(彼の言いつけ通りノーパンで来たけど今日ヤラれちゃうのかしら・・・)

   頬を染め、
香奈(そうなったらいいな・・・)

   ふくらはぎのアップに呟き、
  (迫られたら一応は抵抗して見せた方がいいのかな?・・・)

   張りつめた尻のアップに呟き、
  (いや、そんな事したら、そうか、とあっさり引き下がって永遠に無視されそうな雰囲気があるし・・・)

   香奈、三階通路に出た時、修一の部屋の前に立って室内を見てる良子に気づく。

   側に立った香奈に「こんにちは」と挨拶され、香奈の存在に気づかなかった良子がビクッと驚く。

   慈愛に満ちた表情で、
香奈「背が高いから中学生にも見えるけど年はおいくつ?」

   頬を染めてとまどい、
良子「・・・12才です」

香奈「6年生か、身長は?クラスで一番背が高いでしょ」

良子「(頷き)165㎝です」

   同、室内

   修一、ベランダのサッシを閉めながらリモコンをエアコンに向けてピッとスイッチを入れる。

   同、玄関

   香奈が少し屈んでドアストッパーを外しながら「すぐに私の身長を追い越しちゃうわね」と言う香奈の後ろを、良子が階段の方に向かって駈け出す。

   良子が階下へ続く扉をガチャと開けるのを好奇心に満ちた表情で見て、
香奈(もしかしたら私のライバル?・・・)

   玄関内で、こちらに背を向けて屈み、ドアを閉めながらドアストッパーを下に置き、
香奈「いつもドアを開け放っしにしてるの?不用心じゃない?」

修一「ベランダとドアを開けてたら風が部屋を吹き抜けてエアコンより気持ちええんよね」

   屈んだ香奈の張りつめた尻のアップに修一のN『香奈が玄関に入った瞬間、なんとも言えない、いい匂いがしてチ○ポがビクンと脈打った』

   立ち上がりながら振り向いた時、修一の股間が勃起してるのに気づき、
香奈(お・・・!)

   頬を染め、動揺を隠すように、
香奈「よく家を見つけたでしょ?」

修一「興信所を使ったのか?」

香奈「(頷き)バイクの形と高校生の二つのキーワードですぐに探し出せた」

   無表情で香奈を凝視し、
修一「俺を探し出した興信所のヤツ、始末せにゃならんのう」

   ぎょっとし、
香奈「えっ!・・・」

修一「知られたらまずい事が色々あるからのう」

   あ然と彼を見てる香奈に、
修一「冗談じゃ」

   ほっとし、
香奈「貴男ならやりかねないから本気でびっくりしちゃった」

   2人、玄関に立ち尽くしたまま見つめ合い、
香奈「修ちゃんって呼んでいい?」

   修一、頷く。

   香奈をまじまじ見つめる修一の絵に、
N『この前は気づかなかったが、なんと凄みのある美人だろう』

   香奈の下半身のアップに、
N『それに、たおやかに脂がのって今がまさに旬の、ヤッて下さいと言わんばかりの身体じゃないか』

香奈「そんなに見つめられたら恥ずかしい・・・」と恥らう香奈の顔のアップに、
N『プワゾンか。香水のセンスも申し分なし。ぶっ倒れるぐらい、いい匂いだ』

   恥じらいを滲ませ、
香奈「上がれって言ってくれないの?」

修一「おお、香奈の美貌に見とれて気がつかんかったわ」

修一「狭い部屋じゃが上がって上がって」

   嬉しそうに、
香奈「名前を覚えてくれてたのね」

   整頓された部屋を見回して感心し、
香奈「なんて綺麗に片付いた部屋。几帳面な性格なのね」

修一「ちょいと確認いたしまする」

香奈「え?」

修一「言いつけを守ったじゃろうの?」

   頬を染め、
香奈「確認してみたら?」とスカートのスソを持ち上げて太腿を少し見せる大ゴマに修一のN『おいおい、なに?このスピーディーな展開はーー』

        つづく


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愛がイク(164)  殲滅

2019-09-02 13:25:54 | 漫画のシナリオ
(164)殲滅

四百字詰原稿用紙換算9枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物
長尾今子(30) 170㎝。髪をひっつめた色っぽい美人。夫と死別後、一人娘の真菜(3)と共に大富豪の義父(70)と暮らす。ノリがよく、お茶目である。

香奈(30)170㎝。人妻で図抜けた美人。

半ぐれのボス(30)入れ墨まみれ

悪相の子分たち70人。
N=ナレーション




   バット、ゴルフクラブ、木刀などを手にした大勢の子分達が手持無沙汰の様子であちらこちらに固まり何やら話している。

子分A「(イラつき)向こうから呼び出しときながらいつまで待たせやがんだ」

子分B「こっちの人数にビビって逃げたんじゃねえのか?」


   群れた大勢の子分達を見下ろせる丘の上に香奈の車がキッと停止するのを上から俯瞰して描いた絵。

   ひっ迫した様子で車から降りる。

   崖っぷちに走り寄り下を見下ろす。

   群れた大勢の子分達を見下ろしてホッとし、
香奈(まだ彼は来てないのね、間に合ってよかった)


   子分Cが、A、Bの後方の林の中から刀を持って出てきた修一に気づく。

   香奈も修一に気が付き、
香奈(え、仲間が百人いる筈じゃ?まさか一人であの集団と戦う気?)

香奈(知り合ったばかりの私のために命をかけてくれるなんて・・・)

   うっとりし、
香奈(やっと本物の男に出会えた。私は激烈な直情径行型の男が好き・・・)

   ノーパンのスカートの中を下から煽って描いた絵に香奈の呟き、
  (短小、包茎、早漏でもかまわない)

香奈(今までの男は下半身だけの繋がりだったけど、貴男とは心で繋がれそう・・・)

香奈(私の愛をすべて貴男に捧げるわ)

  香奈、ふと上空に、不安げに下界を見降ろす今子が乗ったアパッチが浮遊してるのに気づく。

   驚嘆し、
香奈(えーーっ、なぜバイクが宙に浮くのー?)

香奈(それにずっと気になってたけど、あの綺麗な人とどういう関係?)

香奈(あ、そうか、お姉さんね、どことなく端正な顔立ちが似てると思ったわ)


   A、Bがこちらに歩んでくる修一に振り向いて驚き、
B 「おいおい、マジですか?」

A 「まさかあいつ一人で来た訳じゃないよな?」

   修一、悪相の子分達の眼前に立ってマジマジ皆の顔を眺め、
修一「みんな、なかなかの風貌でござるな」

修一「血筋か育った環境のせいか知らんが・・・」

修一「よおもこんなけ卑しいツラした者ばっかりが集まったもんよのう」

   半ぐれ全員、血相が変わる。

   修一が出てきた林に目をやり、
A 「仲間はどこに隠れてんだ?お前は様子見の斥候か?」

   とぼけた顔でベルトに刀を差しながら、
修一「さてのう」

   拝むように左手を胸元に立て、
修一「毎日幸せですか?南無阿弥陀仏ー」

   A、B、その他全員あぜん。

修一「これが今生の別れかと思うと、思わず手も合わせたくなると言うものです」

A 「(呆れ)気色悪いやつだな、坊主になる修行でも・・・」と言った瞬間、喉にシャッと光が一閃する。

   修一が抜刀した刀を宙に留めてる眼前でAの喉から血が噴水のように吹き出し、それを見た仲間達が驚愕する。

B 「やろー、よくも」と修一に向かって憤怒の形相で木刀を振り上げる。

   修一、木刀ごとBの喉を搔き切り、目にも止まらぬ速さでその場にいた仲間達も斬りすてる。

   その様子を崖の上からあ然と見下し、
香奈(すごい、まるで戦国武将みたい・・・)

   感激し、
香奈(なんのためらいもなく私のために・・・)

   修一、半ぐれの群れを目にも止まらぬ速さで次々と斬り伏せ、辺りには大量の死体が転がっている。

   さすがに息が切れて「はあ、はあ」喘ぐ修一に背後から最後の一人が死に物狂いにバットで襲いかかってきた。

   修一、振り向きざま刀でバットをガキッと受け止める。

   そのままバットに沿って刀を滑らせ、バットを握ってた両手の指を斬り落とす。

   窓にスモークを貼って横向きに停めてあるワゴン車の後部席前に両膝をつき、指が吹っ飛んだ両手を見て男が「ぎえええー」と叫ぶ。

   両手の指を落とした男は必死の形相でシャツを脱ぐ。

   そしてシャツを手に巻いて止血する。

   男の喉に切っ先を当て、
修一「そうまでして生き延びたいか?」

修一「今まで無抵抗の人を散々いたぶって殺してきたんじゃろうが?」

   涙と鼻水を流して痛みに呻き、
男 「うう、た、助けてください・・・」

修一「そうやって命乞いする人間をお前は助けてやったか?」

   男、虚脱した顔で修一を見上げる。

修一「どうない?やられる側になった気分は」と切っ先をグイッと押し付けると血がツーと流れる。

男 「ま、まってくれ、俺は組織の金庫番なんだ」

修一「それがなんじゃあゆうんな?」

男 「今まで貯めこんだ全財産を差し出すから命だけは助けてくれないか」と言った時、背後のワゴン車の後席ドアが音もなく横にすーっと開く。

   車内にいたボスが刀を鞘から抜きながら片方の足を地に着ける。

   「たのむ、バーの権利書も渡すし、詐欺のノウハウも全部教えるから助けてください」
と手を合わせて懇願する男の背後に立ったボスが冷ややかな目で男を見下し、抜き身を横に振り構える。

   そしてドシュッと男の首を斬り落とす。

   冷ややかな目でボスを睨み、
修一「なかなかシュールな光景よのう」

   ボス(無表情)が突然、修一の首を斬らんと刀を一閃する。

   修一、首を後ろに反らせ紙一重で切っ先を避ける。

   腰をくっと落として居合の構えをし、
修一「踏み込みが甘いわ」

修一「しょせん、おどれとは踏んできた場数がちがうのよ」

   ボス、無表情で上段に構えている。

ボス「うりゃあーー」と振り下ろすよりも一瞬早く懐に飛び込んだ修一がボスの腹から肩にかけて斬り上げる。

   ボス、信じられないという目で修一を見上げながら、がくっと両膝を落とす。

修一「むん」と気合と共にボスの首を斬り飛ばす。

   刀の刃をまじまじ見て、
修一「さすが兼定、あんなけ斬っても刃こぼれひとつしちょらんわ」と悦にいってるところにアパッチに乗った今子が下降してきて「修ちゃんっ!」と叫ぶ。

   まだ着地してないアパッチの後席にバッと飛び乗り、
修一「はよ上昇せえ」

修一「血の匂いが鼻について吐きそうじゃ」と言われ頷いた今子が間髪入れず「上昇せよ」とアパッチに命じる。

   上空から地上に転がってる死体の山を見下し、
修一「ミサイルで一切の痕跡を消してしまえ」

今子「まかせといて」

今子「ミサイル発射!」

   車体前部に大口径のライフル弾位の超小型ミサイルの射出口が開口する。

   ミサイルが「シュポッ」と発射される。

   それを見て驚愕する香奈の顔のアップ。

  「シュパ」と命中音と同時に閃光が走る。

   地上の全てが霧散し、向こうの上空にアパッチが飛び去ってゆく。

   そのアパッチをぼう然と眺める香奈の後ろ姿。

   決意に満ちた顔で、
香奈(ずっとくすぶっていた私の中の女の火薬がついに爆発した・・・)

香奈(あなたに心底惚れたわ・・・)

       つづく
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