何度か取り上げましたが、Sector1にCapitol Complex(キャピトル・コンプレックス)と呼ばれるコルビュジェが手掛けた建築群があります。
*無料ツアーに参加すると見学が可能です。
特徴についてはこちら→特徴
これらは2016年にユネスコ世界遺産に登録されました。
Capitolとはcapitalと発音は実は同じなので混同されやすいですね。
日本語表記では語尾をトルかタルで区別しているようです。私も間違える事がありました。
〇キャピトル ✖キャピタルとすると意味が違ってきます。
Capitolは「国会議事堂、州会議議事堂」という意味の他にも、
「古代ローマのジュピターの神殿、丘」という意味があります。
政府の重要な施設が集まり、またこの土地が「丘の様な場所」である事からそう名付けられたのだと思います。
このキャピトル・コンプレックスは
Punjab and Haryana The High Court(パンジャブ州&ハリヤーナ州の高等裁判所)、
Vidhan Sabha(立法議会議事堂)、
Secretariat(行政庁舎)
という三つの代表的建築物と以下の三つの建築物で成り立っています。
他の建築物としてGovernor's House(総督邸)の案がありましたが実現していません。
これらは同じ敷地にあります。
Geometric Hillという名のピラミッド状の小さな丘。
The Shadow Tower (影の塔)と名付けられた光の入り方を学習できる建築物。
Open Hand Monument (オープンハンド・モニュメント=開かれた手のモニュメント)
高等裁判所は右端の法律専門店の近くになります。
高等裁判所、立法議会議事堂、行政庁舎については先日の東京、品川のミュージアムでコルビュジェの構想に関する企画展が行われた際、これらのミニチュアが床に配置されていました!
写真の一番奥が高等裁判所です。
今では世界遺産に登録されていますが、建てられた1950年代のインドで、このコルビュジェ建築を称賛し受け入れるインド人はあまりいなかったそうです。
コンクリート剥き出しの、同じような四角い箱が並んだような(=日除け)が目立つ、退屈な外観、、、
賑やかで原色が好みの民族の人達に、この静寂な色みのない地味なシンプルさとリズムは理解できなかったのは無理もありませんね。
*コルビュジェのデザインは同種の物を並べてそのリズム、光景を楽しむのだそうです。
この街に残っている彼が手掛けた住宅は、日本の団地に似た、、という表現を私も過去記事に書きました。
実は日本の建築物もコルビュジェに影響を受けているそうで、彼がいなければ現在の建築物はなかった、、と言われていますね。
昭和生まれの人々にとって、団地は昭和のシンボルのようでコンクリートの単純形式の見慣れた建物に見えます。
なのでコルビュジェの建築物を見ても、日本の団地に似ていて新鮮さを感じなかったわけがわかりました
彼の建築物が日本の団地に似ているのではなく
その逆で!
日本の団地が、コルビュジェの作品に影響を受けて似ているのかもしれない、なのが正解なのでしょうね!!
彼のこれらの建築物は1950年代ですからね
理解されるのはさぞかし難しかったでしょう。
次回は特徴についてです。