チャンディーガルのシンボルでコルビュジェが手掛けたOpen Hand Monument(オープンハンド・モニュメント)。
キャッチフレーズは平和の意味を込めて Open to give-Open to receive
参照Wikipediaより


このモニュメントを見に行った時のお話はこちら→オープンハンド・モニュメントを見に行った
このモニュメントは実はフランス政府が贈ったインド製の物です。
お隣りのパンジャーブ州にある街、スクナ湖の水源となっているNangalダムのあるNangalという街で製作されました。
Sector1の背面にあるシヴァリク丘の麓の街で、モニュメントはそのシヴァリク丘を背面にして立てられています。
鉄でできていますが、風が吹くとその方向へ回るようになっています。
高さ14m、重さ50トン。
~構想~
コルビュジェには1948年からこのモニュメントの構想がありました。
その後ヒマラヤが見渡せるチャンディーガルの端に、このモニュメントを作りたいと思い、仲間たちと共に計画し当時の大統領とも話し合いました。
平和のイメージを強く願い、それをヒマラヤ山脈とシヴァリク丘を背景にした新しい都市・チャンディーガルに造りたいと思ったのだそうです。
チャンディーガルとは、パンジャーブ州がパキスタンとインドとに分割された事が発端で造られる新たな都市でした。そこに平和の願いを込めたかったようです。
手は握った拳にするのか、開いた手にするのか?
拳のイメージは闘争、喧嘩、戦いというネガティブなイメージです
コルビュジェはその拳とは真逆のイメージ=平和→手を開いた形をイメージしたのです。
Sector10のチャンディーガル建築博物館内で見つけた直筆のスケッチ。
スケッチは出来てプランはたったけれど基金がない、、、、
どうしよう、、、
そこで自分が活躍した国、フランスからの寄贈として製作してもらおうと働きかけました。
しかし実現したのは彼が1965年に死去して20年も経つ1985年の事でした。
上の写真の説明には「しかし彼は存命中にこれを見ることができなかった」と書かれていて、本当に残念な気持ちになります。
そんなに新しい物だったとは、、、
他の建築群と同時期に作られたわけではないのですね。
フランスからの贈り物だというのは聞いていましたが、実は今まですっかり忘れていました。
なぜフランスからの寄贈だったのかも改めてよくわかりました。
次回はこのモニュメントを見に行った時のお話。