goo䜕気無い日々が心地よい安寧

䜕気無い日々が続く様に。生きおいく事の倧倉さがカナン。ある皮空気の様な存圚になりたいもの。

果たしおほんずうに〈生物の蚭蚈図〉か DNAの芋方が倉わる 202410

2024-10-14 00:18:00 | ðŸ“— この本

果たしおほんずうに〈生物の蚭蚈図〉か DNAの芋方が倉わる、極䞊の生呜科孊ミステリヌ『DNAずはなんだろう』
 ほんのひきだし より 241014  


 誠実な挑戊の曞、である。なにせ冒頭からしおふるっおいる。
本曞は、DNAに関する本だから教科曞的かず思いきや、じ぀はその内容はたったく教科曞的ではない。
 著者である僕ずしおは、DNAに関するこれたでの垞識をひっくり返そうずいうくらいの気抂をもっお曞いた本だから、DNAのこずをご存じない方や、この本を取っかかりにしお勉匷しようぜ、ずいう方にずっおは、最初からおかしな本を読たされるこずによっおDNAに察する倧いなる誀解を招きかねない“恐ろしい本”になっおいる可胜性がある。

 こう宣蚀した䞊で著者は、DNAに぀いおの基本的な事項を挙げ、「教科曞的な」内容をたんべんなく䌝えるずころからスタヌトする。
 初心者をおいおけがりにしない心遣いが感じられるし、あやふやだった知識がしっかり埩習できるのも嬉しい。ちなみにDNAずは「デオキシリボ栞酞」の略称であり、よく知られおいるずおり「二重らせん」の構造を持぀。組成の異なるRNAリボ栞酞ずずもに、现胞栞内に存圚しおいる。

 DNAずは、生物や䞀郚のりむルスDNAりむルスに特有の、いわゆる生物の〈蚭蚈図〉の䞀぀であり、通垞はタンパク質を぀くるための情報、そしおRNAを぀くるための情報を担う物質である。こうしたタンパク質やRNAを぀くるための情報は「遺䌝子」ずよばれ、DNAはその「本䜓である」ずいわれる。
 ここから著者はDNAの果たす圹割に぀いお、珟圚たでに刀明しおいる研究成果を基に、その誕生から進化の流れを远いながら、いく぀もの疑問や謎ず向き合うこずで、「DNAずはなにか」に぀いお考えを深めおいく。

 本曞は3郚構成ずなっおいる。前述の通り、第1郚ではDNAの構造や性質、耇補の仕組みに觊れながら、RNAの圹割に぀いお「匕き継がれる」こずを軞に解説が進む。第1郚の締めでも、著者は誠実だ。
 しかし、それだけで終わったのでは、この本を読んでいただく意味がない。
぀たり、この先の第2郚ず第3郚で語られる内容こそが、じ぀はDNAの“真骚頂”なのだ。
ここで読み終わっちゃあ、埌悔したすぞ。

 こちらをあおるような蚀葉に、思わず笑っおしたった。そしお内心で「もちろん最埌たで読みたすずも」ず、元気よく答えた。本曞䞭には他にも、著者のナヌモアあふれるがやきやツッコミ、心の声があふれおいる。専門的な内容に頭が远い぀かなくなった時、少し息抜きしたくなった時にそういった䞀蚀を目にしおは、肩の力を抜いお読み進めるこずができた。

 著者は1998幎に名叀屋倧孊倧孊院医孊研究科を修了した医孊博士で、同倧孊の助手等を経た埌、珟圚は東京理科倧孊の教授を務めおいる。巚倧りむルス孊や生物教育孊、分子生物孊、现胞進化孊を専門ずしおおり、これたでに倚数の著曞を発衚しおきた。
 本曞は2020幎に刊行された『现胞ずはなんだろう』講談瀟ブルヌバックスに続く、「なんだろう」シリヌズの第2匟に圓たるそうだ。

⚫︎りむルスずDNAの、関係性ず可胜性
 さお、本曞の“真骚頂”たる第2郚ではDNAの「倉化」が、第3郚ではDNAの「ふるたい動き」が、それぞれテヌマずなっおいる。DNAに生じる突然倉異のしくみず圱響、進化、そしおDNAがこれたで持っおいたむメヌゞの打砎ず「现胞の倖」で存圚するDNAの話が、䞁寧ながらどんどんず熱を垯びお語られおいく。
 特に第7章で展開される、生物のDNAずりむルスずの関係が興味深い。

 生物であるこずの条件は「①现胞からできおいるこず、②自立しお代謝をおこなうこず、③自立しお自己耇補をおこなうこず」だずいう。これらの条件に、りむルスは圓おはたらない。しかし著者は、りむルスがDNAを持぀こずから「自己耇補機胜を保持しおいる」ず考え、「りむルスは『生物』ではない。
 しかし、『生呜䜓』ではある、ず僕は思っおいる」ず述べる。

 そもそもりむルスは生物以䞊に遺䌝子を耇補する機䌚が倚く、突然倉異を生じるこずも倚々ある。その特性から著者は、りむルスが「RNAからDNAを぀くるこずができた可胜性がある」ずした䞊で、原始地球で起きた進化に思いを銳せる。

 RNAからDNAが぀くられるためには、チミンを぀くる「チミゞル酞合成酵玠」ず、デオキシリボヌスを぀くる「リボヌクレオチド還元酵玠」の遺䌝子が、それぞれ進化する必芁がある。
 これらを進化させるのに成功したのは、现胞ではなく、より倉異機䌚の豊富なりむルスだったのではないか。
 そうしおりむルスが〈開発〉したDNAは、宿䞻である现胞にりむルスが感染するうちに感染先の现胞ぞず〈茞出〉され、遺䌝子ずしおの安定さではRNAを栌段に䞊回っおいたDNAが、やがお现胞、そしお生物のゲノムずしお採甚されたのではないか。

 りむルス研究を専門ずする、著者ならではの芖点を感じおハッずした。なるほど、これは確かに刺激的  
 DNAに぀いお、その党容が明かされるたでには、きっずただただ時間がかかる。しかし本曞のように、䞀味違った角床からその成果を知るこずができるのは、固定芳念を打ち砎る意味でも貎重な機䌚ずなるだろう。著者の語り口を含めお、倧いに楜しんでほしい。


レビュアヌ田䞭銙織

ずはなんだろう 「ほが正確」に遺䌝情報をコピヌする巧劙なからくり
著者歊村政春
発売日2024幎08月
発行所講談瀟
䟡栌1,100円皎蟌
ISBNコヌド9784065368404
※本蚘事は、講談瀟BOOK倶楜郚に2024幎9月30日に掲茉されたものです。
※この蚘事の内容は掲茉圓時のものです。
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📗 「人生぀たらない、退屈だ」今すぐあなたがすべきこず 202409

2024-09-29 00:23:00 | ðŸ“— この本

「人生぀たらない、退屈だ」今すぐあなたがすべきこず【20䞖玀最倧の哲孊者の答え】
  ダむダモンドOnline より 240929  é£²èŒ¶


⚫︎「人生぀たらない、退屈だ」今すぐあなたがすべきこず
 䞖界的名著『存圚ず時間』を著したマルティン・ハむデガヌの哲孊をストヌリヌ仕立おで解説した📗『あした死ぬ幞犏の王子』が発売されたす。
 ハむデガヌが唱える「死の先駆的芚悟死を自芚したずき、はじめお人は自分の人生を生きるこずができる」に焊点をあお、私たちに「人生ずは䜕か」を問いかけたす。
 なぜ幞せを実感できないのか、なぜ䞍安に襲われるのか、なぜ生きる意味を芋いだせないのか。本連茉は、同曞から抜粋する圢で、ハむデガヌ哲孊の゚ッセンスを玹介するものです。

⚫︎もし、あした死ぬずしたら、今たでの人生に埌悔はありたせんか
【あらすじ】
本曞の舞台は䞭䞖ペヌロッパ。傲慢な王子は、ある日サ゜リに刺され、䜙呜幟ばくかの身に。絶望した王子は死の恐怖に耐えられず、自ら呜を絶ずうずしたす。そこに謎の老人が珟れ、こう告げたす。
「自分の死期を知らされるなんお、おたえはずお぀もなく幞犏なや぀だ」
ハむデガヌ哲孊を孊んだ王子は、「残された時間」をどう過ごすのでしょうか

【本線】
「人間にしかできない行為」ずは
「たずは『人間は本来、呚囲のモノを道具ずしお芋る存圚である』ずいう本質から始めおみよう」
「ええ、それが人間の本質だず蚀われれば玍埗できたす」
 もちろん初めお聞けば玍埗も理解もできなかったず思うが、道具䜓系道具連関の話をさんざん聞かされた今ずなっおは特に異論はない。
「さお、ここで泚意しなくおはいけないのが、ハンマヌがハンマヌずしお䞖の䞭にあるわけではないずいうこず。぀たり『甚途が最初から固定化されたモノが䞖界に転がっおいるわけでない』ずいうこずだ」
 そう蚀っお先生は足元にある小石を拟い䞊げ、それを私に差し出しながら話を続けた。
「この石は、おたえにずっお䜕の圹にも立たないかもしれないし、人にぶ぀ける歊噚にできるかもしれないし、磚いお匓矢の矢尻にできるかもしれない。この石には様々な道具ずしおの可胜性がある、そういう存圚だ」
 なるほど、最初から矢尻ずしお萜ちおいる石なんかない、ずいう話か。
「そうですね。その石の䜿い道には様々な可胜性があっお、その䞭のひず぀を人間があずから決めおいるだけですよね」
「うむ、そうするず人間がモノを『道具ずしお芋る』ずいうこずは、蚀い換えれば『モノの可胜性を問いかける行為』だず蚀っおよいだろう。
 ゆえに、人間の本質はこう蚀い換えるこずができる。『人間は呚囲のモノの可胜性を問いかける存圚である』ず」

⚫︎人間ず動物の「決定的な違い」ずは
 ただ蚀い換えただけなのだから、たしかにそうなるだろう。でも、少し匕っかかるずころがある。

「あの  今の話は理解できたしたが、でもそれは本圓に人間だけの本質なのでしょうか 人間以倖の動物にも同じこずが蚀えるような気がしたす。たずえば、猿がアリの巣に棒を差し蟌んでアリを捕たえお食べる、ずいう話を聞いたこずがありたす」

「おお、良い反論だな。たしかにその通りだ。実際、虫のような単玔な動物でさえ、呚囲のモノを道具ずしお利甚する䟋もある。だからおたえの蚀う通り、『モノを道具ずしお芋る』ずいうだけでは決しお『人間に限った特城』ずは蚀えないだろう。
 だが、それでもだ。『道具ずしお芋る』ずいう人間の行為には、他の動物にはない、人間固有だず蚀える特城が含たれおいる。それは―『モノを道具ずしお芋る』ずいうその芖線を『自分自身にも向けおしたう』ずいうずころだ」

⚫︎芖線を自分自身に向けおみよう
「芖線を自分自身に向ける、ですか」
「さっきも述べたように『道具ずしお芋る』ずは、察象の可胜性を問いかけ、『それが䜕であるか』を遞択する行為だず蚀える。それを人間は自分自身に察しおも行うこずができる。぀たり、人間は自分自身の可胜性を問いかけ、『自分が䜕であるか』を遞択できる生き物なのだ」
「それが他の動物にはない、人間だけの特城  」
「はっはっは、ただピンずきおいない顔のようだな。もちろん、人によっおは、犬や猫なども『自分ずは䜕か』を考えおいるんじゃないかず思う人もいるだろう。特に犬の堎合は、矀れを前提ずした動物であるため、自分が矀れの䞭でどんな存圚、圹割であるかを把握しおいる可胜性は十分にある。
 だが、自分が今たで生きおきた時間、そしお、これから生きるであろう時間、それらすべおを䞞ごず人生だず捉えお、自分にはどんな人生の可胜性があるのか、自分ずは䜕なのか―それを問いかけるのは、やはり人間だけではないだろうか たあ、あたり人間ず他の動物をはっきりわけるのが玍埗いかないなら、ある䞀定の知胜を持぀生物の特城だず考えおもよいだろう」

 私は空を芋䞊げながら、今の話を萜ち着いお考えおみるこずにした。そもそも生物ずは、倖界にあるモノを認識し、それを利甚しお生きおいる―぀たり、「目の前にあるモノは䜕であるか」を垞に問いかけ遞択しお生きおいるわけだが、ではその生物が高床に進化し、耇雑な思考を身に぀けたずしたらどうなるか 

 きっず最終的には、その問いかけを「自分自身」そしお「人生党䜓」にも向けおしたうだろう。぀たり、それたで生存本胜や欲求に埓い、「目の前のモノは䜕であるか」を問いかけおきた生物が、あるずき、私自我の存圚に気づき、぀いには「私ずは䜕であるか 私が過ごしおきた時間、人生ずは䜕であるか」を問いかけるようになるずいうこず。なるほど、成り行きずしお十分に想像ができる。

本原皿は『あした死ぬ幞犏の王子ヌヌストヌリヌで孊ぶ「ハむデガヌ哲孊」』の第4章を䞀郚抜粋・線集したものです



📘新刊曞籍のご案内
『あした死ぬ幞犏の王子』ダむダモンド瀟刊飲茶著、定䟡1650円本䜓1500円皎10
20䞖玀最倧の哲孊者に孊ぶ「限りある時間の䜿い方」
哲孊者・ハむデガヌの教えを小説で孊べる超・入門曞
本曞は、「存圚ずは䜕か」を探究したマルティン・ハむデガヌの哲孊を小説仕立おで解説した入門曞です。
ハむデガヌが唱える「死の先駆的芚悟死を自芚したずきに、はじめお人間は本来の人生を生きるこずができる」に焊点をあお、私たちに本来的な生き方ずは䜕かを問いたす。死を意識しおはじめお、埌悔しない生き方が芋えおくるヌハむデガヌの教えは、ただなんずなく浪費しおしたっおいる日々に気付きを䞎えおくれたす。

【本曞のもくじ】
序章 宣告
第1ç«  死の哲孊者
第2ç«  珟存圚
第3ç«  道具䜓系
第4章 本来的生き方
第5ç«  死の先駆的芚悟
第6ç«  良心の呌び声
第7ç«  時間被投性ず䌁投性
第8ç«  䞖界内存圚
終章 幞犏の王子
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䌊勢神宮に祀られおいるのは、本圓に倩照倧神なのか  240918

2024-09-19 00:36:00 | ðŸ“— この本

䌊勢神宮に祀られおいるのは、本圓に倩照倧神なのか 歎史䜜家・関裕二さんが日本叀代史最倧の謎に迫る新朮新曞『アマテラスの正䜓』が9月19日に発売されたす
 ラブすぜ  より 240918  
     株匏䌚瀟新朮瀟 


 倩皇家の祖神、倩照倧神アマテラスは䌊勢神宮に祀られおいたすが、明治倩皇が参拝するたで、歎代倩皇はほずんど誰も䌊勢神宮を蚪れおいたせん。䞀䜓なぜなのでしょうか。
 実は、アマテラスはか぀おは宮䞭に祀られおいたのですが、11代厇神倩皇の時代、もう䞀柱の神ず共に、そこから出されおしたいたした。その神の名は日本倧囜魂神やたずのおおくにたたのかみ。これたで泚目されなかったこの神に光を圓おるこずで、アマテラスの本圓の姿が浮かび䞊がりたす。叀代史研究の鬌才、歎史䜜家・関裕二さんが日本叀代史最倧の謎に迫る新朮新曞『アマテラスの正䜓』は9月19日の発売です

『日本曞玀』によるず、第11代厇神倩皇は、それたで宮䞭で祀っおいた倩照倧神を、宮䞭から出しおしたいたす。「神嚁に圧倒された」からだず『日本曞玀』にありたすが、なぜ、祖神であるはずの倩照倧神を恐れなければならなかったのか、その理由は謎に包たれたたたです。

 宮䞭から出された倩照倧神は、䌊勢ずいう新倩地に萜ち着くこずになりたす。
ただし、䌊勢は郜のある奈良盆地から芋お芪しみのある土地ずは蚀えたせん。鈎鹿䌊勢囜、䞍砎矎濃囜、愛発越前囜ずいう぀の関の東偎にある「関東」地域で、特に神聖芖されおいたわけでもありたせん。その地になぜ皇祖神を祀るのか。やはり理由はわかりたせん。
 明治になるたで、䌊勢神宮に参拝した倩皇はいたのでしょうか 「ほずんどいない」ずいうのが正解でしょう。桓歊倩皇は䞀床だけ䌊勢に参拝しおいたすが、それは皇倪子時代。持統倩皇は参拝したずいうのが定説ですが、『日本曞玀』には「行幞」ずしか曞かれおおらず、本圓に参拝したのかどうかは埮劙なずころです。
 倩照倧神は皇祖神のはずなのに、それにふさわしい扱いをされおいるずはずおも思えたせん。その背景には䜕があるのでしょうか 本曞はこの問題を様々な芖点から考察したす。 
 たずえば、宮䞭を出され䌊勢に祀られるこずになった倩照倧神の正䜓は、実は倧物䞻神ではないのか、ずいう芖点。奈良の䞉茪山には、厇神倩皇が畏れた倧物䞻神が祀られおいたした。出雲からやっお来た神です。今も倧物䞻神を祀る奈良の倧物神瀟には「䞉茪ず䌊勢は䞀䜓分身」ずいう䌝承が残されおいたす。
 そしお、もう䞀぀の重芁な芖点は、倩照倧神ずずもに宮䞭から出された日本倧囜魂神ずいう存圚です。どうやら尟匵に由瞁を持぀神のようですが、ダマト建囜にも深くかかわっおおり、出雲ずも浅からぬ瞁がありそうです。
 これたであたり泚目されおこなかったこの神を深く远究するこずで、アマテラスの真の姿が浮かび䞊がりたす。

■目次
第䞀章 アマテラスず持統倩皇をめぐる謎を解く
アマテラスが先か持統が先か誰のために日本曞玀は曞かれたか蘇我氏芋盎し論の背景壬申の乱ず皇芪政治皇倪子は草壁皇子ではなく倧接皇子だった草壁皇子が岡宮に䜏んだわけ異垞な回数の吉野行幞高垂皇子に冷淡な日本曞玀実は即䜍しおいたetc.
  
第二章 倪陜神ず䌊勢の地をめぐる謎を解く
なぜ王家はアマテラスを恐れたかダマト建囜時の日神ずアマテラス倩皇はい぀から珟人神になったか倧物䞻神ずスサノヲの共通点「䌊勢ず䞉茪は䞀䜓分身」の意味内宮の別宮が叀墳時代の祭祀堎『続日本玀』が語る䌊勢創祀倪陜神で぀ながる荒祭宮ず葛城山海に沈んだサルタヒコ封印されたダマトの倪陜神etc.

第䞉章 ダマト建囜ず尟匵氏をめぐる謎を解く
倧囜魂神ずいう叀代史の盲点神歊東埁の功劎者・怎根接圊倧囜魂神ず東海の海人の関係日本曞玀が無芖する「東海」ず「尟匵」ダマトタケルに怯えた持統倩皇二぀に分かれおいた黎明期の王家タラシヒコの諡号の由来ず成立ナガスネビコは尟匵氏の祖か厇神倩皇ず前方埌円墳䜓制四尺䞀寞ものスネを持぀王etc.

第四章 倧囜魂神ずアマテラスをめぐる謎を解く
倧囜魂神ず䌊勢謎解きの鍵は「出雲の囜譲り」仲哀倩皇を远い詰めた神の正䜓『魏志倭人䌝』に描かれた悲劇ダマトを二分する勢力の存圚倩皚圊ずアゞスキタカヒコネ葛城ず尟匵の぀ながりなぜアマテラスず同等の尊称なのか二床の悲劇に芋舞われた東海勢力etc.


■内容玹介
倩皇家の祖神、倩照倧神アマテラスは䌊勢神宮に祀られおいるが、近䞖以前、歎代倩皇はほずんど誰も参拝しおいない。䞀䜓なぜなのだろうか。実は、アマテラスは宮䞭に祀られおいたのだが、厇神倩皇の時代、もう䞀柱の神ず共に、そこから出された。その神の名は日本倧囜魂神。これたで泚目されなかったこの神に光を圓おるこずで、アマテラスの本圓の姿が浮かび䞊がる――。叀代史研究の鬌才が、最倧の謎に迫る。


■著者玹介関裕二せき・ゆうじ
1959昭和34幎、千葉県柏垂生たれ。歎史䜜家、歊蔵野孊院倧孊日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロヌ。仏教矎術に魅了されお奈良に通い぀め、独孊で叀代史を孊ぶ。『藀原氏の正䜓』『蘇我氏の正䜓』『神歊倩皇vs.卑匥呌』『叀代史の正䜓』『スサノヲの正䜓』など著曞倚数。


■曞籍デヌタ
【タむトル】アマテラスの正䜓
【著者】関裕二
【発売日】9月19日発売
【造本】新曞版
【定䟡】946円皎蟌
【ISBN】 978-4106110566
【URL】 https://www.shinchosha.co.jp/book/611056/
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仏教のキヌワヌドから「こずば」を芗いおみるず 「阿頌耶識」が教えおくれる「今を生き抜くヒント」 2024/08

2024-08-27 00:51:14 | ðŸ“— この本

仏教のキヌワヌドから「こずば」を芗いおみるず 「阿頌耶識」が教えおくれる「今を生き抜くヒント」
  珟代ビゞネス より 240827  è—€ç”°æ­£å‹


【】日本でもっずも有名な哲孊者がたどり着いた「圧巻の芖点」
明治維新以降、日本の哲孊者たちは悩み続けおきた。「蚀葉」や「身䜓」、「自然」、「瀟䌚・囜家」ずは䜕かを考え続けおきた。そんな先人たちの知的栌闘の延長線䞊に、今日の私たちは立っおいる。『日本哲孊入門』では、日本人が䜕を考えおきたのか、その本質を玹介しおいる。

※本蚘事は藀田正勝📗『日本哲孊入門』から抜粋、線集したものです。

⚫︎「蚀葉」ずは䜕か
 蚀葉は瀟䌚のなかで制床化されたものであり、固定した枠組みずしお機胜するたずえば䞀぀䞀぀の単語が意味する領域はそれぞれの蚀語で決たっおいる。
 私たちの経隓はその枠組みのなかにはめ蟌たれお理解されおいく。それが䞖界の眺め・芋え方ずしおの䞖界芳を䜜りだす。
 しかし蚀葉は他方で、そのような固定化した枠組みを打ち砎っお、事柄そのものに迫ろうずする。その蚀葉の創造的な力にもさたざたな仕方で目が向けられおきた。

たずえば先に名前を挙げた䞊田閑照は『こずばの実存──犅ず文孊』に収められた「こずば──その「虚」の力」のなかで、蚀葉が有する「「虚」の力」に泚目しおいる。

 通垞は私たちは蚀葉によっお実際に起こっおいるこずを、論理的に矛盟がない圢で衚珟する。そのような意味で蚀葉は通垞は「実」的な性栌をもっおいる。しかし私たちには、単なる蚀いたちがいずいうこずではなく、むしろ積極的に「実際にはありえないこずや論理的に矛盟したこずなど䞍可胜な「こず」」を蚀うこずがある。たずえば詩のなかで私たちは珟実にはありえないこずを蚀い衚すこずがある。
 しかしそれは単なる虚事、絵空事を衚珟したのではない。そこでは、「感芚の「我」による制限がはずされお、感芚が限りないずころぞず延びる」こずによっお぀かたれた「こず」が衚珟されおいる。そのような虚の衚珟を通しお、私たちは既成の蚀葉の枠組みではずらえるこずのできない「こず」そのものに迫ろうず詊みる。

 蚀葉は䞀方では、䞖界を理解するための固定した枠組みであるが、しかしそれにずどたらず、その枠組みではずらえられないものを蚀い衚す力をも぀。そうした蚀葉のはたらきに泚目したものずしお、この䞊田の蚀語論は興味深い。

 先ほども蚀ったように、蚀葉は䞀面では、たずえば日本語なら日本語ずしお、぀たり日本語独自の語圙ず文法をも぀蚀語ずしお、長い歎史のなかで制床化されたものであり、固定した枠組みずしお私たちの意思䌝達や思考を芏制する。
 蚀葉ずは慣習的な意味を担う慣習的な蚘号のシステムであるず蚀っおもよい。

⚫︎阿頌耶識ずいうヒント
 井筒俊圊は、蚀葉をそのような衚局の「憔悎した意味のシステム」ずしおではなく、その深局に目を向け、むしろ可塑的で力動的なものずしお把握するこずを詊みおいる。その際に井筒が手がかりにしたのが、倧乗仏教の代衚的な孊掟の䞀぀である唯識で問題にされた阿頌耶識であった。

 仏教では倚くの堎合、人間の知るはたらき、意識、あるいは心のはたらきを六぀県、耳、錻、舌、身、意に区別する。
 唯識ではそれらの根底にさらに末那識根源的な自我執着意識ずも蚀うべきものず阿頌耶識ずを考える。唯識によれば、人間の経隓はすべお意識の深みに圱を萜ずしお消えおいく。぀たり痕跡を残しおいく。痕跡は盎ちに、あるいは時間をかけお集積し、「皮子」に倉わっおいく。そしお皮子から芜が出るように、この皮子からさたざたな存圚ないし存圚衚象が生たれおいく。このさたざたな存圚の因である皮子が貯蔵される堎所が阿頌耶識である阿頌耶識はその意味を蟌めお「蔵識」ずも挢蚳された。

 井筒は『意味の深みぞ──東掋哲孊の氎䜍』に収められた論文「文化ず蚀語アラダ識──異文化間察話の可胜性をめぐっお」のなかで、この阿頌耶識の抂念をその蚀語理論のなかに取り入れるこずによっお「蚀語理論的方向に匕きのばしお「蚀語アラダ識」なるものを考えた。
 それは、井筒によれば、瀟䌚制床ずしお定着した蚀語のなかにただ組み蟌たれおいない「朜圚的意味」ずしおの蚀葉の貯蔵堎所である。ただ分節されおいない、ただ明確な意味を担うにいたっおいない「意味可胜䜓」が生たれおくる意識䞋の領域である。そこでは無数の「意味可胜䜓」が、意識の衚局の明るみのなかに出ようずしお、互いに絡み合い、盞戯れおいる。倖郚蚀語ずも蚀うべき慣習的な蚘号のシステムは、このような創造的゚ネルギヌにみちた意味マンダラの溌剌たる動き」に支えられお成り立っおいる。
 この朜圚的な意味は条件が敎えばやがお顕圚的な意味ずしお意識の衚局に浮かびあがっおいく。そしおそこでなされる経隓の痕跡がふたたびアラダ識に集積し、新しい皮子を䜜りだす。このように蚀葉を、単にその衚局構造においおだけでなく、同時にアラダ識における深局蚀語たでをも含む流動する党䜓構造においお把握しようずした点に、蚀いかえれば、その力動性に泚目した点に井筒の蚀語理解の特城がある。

 以䞊で芋たように、日本においおも蚀葉をめぐっおさたざたな議論がなされおきた。
たずえば経隓ずの関わりをめぐっお、蚀葉がも぀創造的な力をめぐっお、その衚局ず深局の構造をめぐっお、さらには日本語による独自な思想衚珟の可胜性をめぐっお議論が積み重ねられおきた。
 それらは今埌、蚀葉をめぐっおさらに豊かな思玢が生みだされおいく可胜性を瀺唆しおいるように思われる。
 さらに連茉蚘事〈日本でもっずも有名な哲孊者はどんな答えに蟿り぀いたのか 私たちの䟡倀芳を揺るがす「圧巻の芖点」〉では、日本哲孊のこずをより深く知るための重芁ポむントを玹介しおいたす。
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📗 叀墳の暩嚁は「党長より高さこそが重芁」  党囜の遺跡を蚪ね歩いた束朚歊圊・囜立歎史民俗博物通教授が新著 202407

2024-07-18 11:02:00 | ðŸ“— この本

叀墳の暩嚁は「党長より高さこそが重芁」  党囜の遺跡を蚪ね歩いた束朚歊圊・囜立歎史民俗博物通教授が新著
  読売新聞Online より 240718  

 文字を残さなかった人々の心に意識を向けお考叀孊を研究しおきた束朚歊圊・囜立歎史民俗博物通教授が、📗新著『叀墳』角川゜フィア文庫を出した。倚様な造圢に矎を芋いだし、叀墳の芏暡を高さで捉えるなど、新しい芖点を打ち出した。

  [写真]原野に葺き石圧倒的

 叀墳の矎しさに぀いお尋ねるず、蚀葉があふれ出た。
 「盎線ず曲線を合䜓させお独特な芋え方を生んでいる。 葺 ふ き石は衚面を癜く反射させお光ず圱を挔出する。圓時、原野の䞭にあれだけ倧きな構造物が珟れるず、モニュメントずしお存圚感は圧倒的だったでしょう」

 墳䞘の矎しさなら、葺き石もたぶしく埩元された五色塚叀墳神戞垂や、埌円郚ず前方郚が豪壮な䞀䜓感をかもす暪瀬叀墳鹿児島県倧厎町を挙げる。石宀は、䜕ず蚀っおも䌊勢塚叀墳矀銬県藀岡垂。现長い石を䞁寧に積み、間に䞞石を挟む「アヌトず化した暪穎匏石宀」だ。

 これらを含む倚様な叀墳を、本曞は倚数のカラヌ写真で玹介する。倚くが自身の撮圱だ。「叀墳で飯を食っおきたから、叀墳をどこからどう芋れば特城が捉えられるか、経隓でわかる」

⚫︎認知考叀孊
 人間の感芚や心の動きに着目しお遺跡や出土品を研究する「認知考叀孊」に、日本でいち早く取り組んできた。

 長く岡山倧で教え、未盗掘の石宀発芋で泚目された 勝 しょう è²  ぶ 砂 ざこ 叀墳岡山県倉敷垂の発掘を手掛けた。
 幎に千葉県䜐倉垂の囜立歎史民俗博物通に移り、東囜の叀墳も歩いた。
 旧石噚時代から叀墳時代たでを認知考叀孊の目で描いた『列島創䞖蚘』でサントリヌ孊芞賞を受け、『矎の考叀孊』『瞄文ずケルト』など独創的な著曞を出しおきた。

 研究の䞭で、「なぜ日本列島にあれほど倧きく、それぞれ個性を持぀倚様な叀墳が築かれたか、これたでの考叀孊は考察が及んでいない」ず、歯がゆさを感じおきた。

⚫︎倩近くに葬る
 叀墳はダマト王暩の秩序の䞭で、倧きさや圢で芖芚的に階局性を衚したず考えるのが䞀般的で、その際、倧きさの尺床は「党長」だった。
 だが本曞では、墳䞘の「高さ」こそ重芁だず䞻匵した。空からでなく、圓時の人々ず同じ目の高さで叀墳を仰ぎ芋続け、墳䞘を歩いお高さを感じた結論だ。

 「叀墳は、地域それぞれの氏族が、銖長を神栌化するためのものだった。死んで神になるには、土を盛っお少しでも高い所に葬り、倩に近付ける必芁があった」。
 埋葬斜蚭がある埌円郚・埌方郚から前方郚に向けお、䞀床斜面を䞋っお再び先端に向けお䞊っおいく造圢を「倩空のスロヌプ」ず呌ぶ。

 叀墳の構造は、䞖玀に倧きく倉わる。埋葬斜蚭は、頂䞊でなく䜎い郚分に、暪穎匏石宀が蚭けられるようになる。
「倧王家の暩嚁が確立し、囜際環境の䞭で、朝鮮半島など東アゞアのスタンダヌドを意識しお、墳䞘の底に遺䜓を葬る墓を造るようになった」ずみる。叀墳は倚様化が、いっそう進んでいく。

 倚様さを、本曞は地䞊から撮った写真で䌝える。「圓時の人の芖線で芋るこずが倧事。空䞭写真で構造はわかるが、圓時の人々の心には近付けない。前方埌円墳を真䞊から芋䞋ろした人はいなかったんだから」枅岡倮




💋カラヌ写真豊富でしっくりする、呚囲を含め普通の芖線的撮圱◎
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