goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

裸体芸術の西洋略史?

2015-02-04 14:26:05 | 📚 豆知識・雑学
裸体は芸術か猥褻か?エロスの歴史って多くはまとまった西洋中心史観での解説が多い。

@紀元前6世紀 古代ギリシャ
スニオンのクーロス/ファラオ像が原型
の男性裸体美彫刻像、この時代は神人同型論で、ギリシャの神々のゼウス、アポロン、ディオニュソス、アーレス、円盤投げ等、神に近い強く美しい体が賛美されたが、男性優位社会のギリシャは女性でなく男性の裸体像が多数作成された。

@紀元前3世紀 古代ギリシャ
初の女性裸体像が作成、完全ヌードの女性像クニドスのヴィーナスを初めて神殿に奉納。その後、調和のとれた裸体美像多数制作される。

@1世紀 古代ローマ帝国
男女の性交渉を描いた壁画誕生。ポンペイの壁画、当時SEXシーンを寝室に描くのが大流行、性に背徳感のないおおらかな時代だった。
@4世紀 古代ローマでキリスト教公認後
布教の広まりと共に美術界にも変化が訪れた、それがエロスの封印である。キリスト教によって女性は男性を誘惑する悪しき存在とされ罪の象徴として断罪され、かってのおおらかな性表現は否定され、ヌードは影を潜め、唯一許された女性裸体はイブのみとなる。この後約千年間裸体美が封印される。

@ルネッサンス
古代の再生により古代ギリシャで賛美されていた裸体美復活、花開いた裸体美の中、様々なバリエーションで多数の美女のヌード画が作られる。勿論男性像も。
-ヴィーナスの誕生/ボッティチェリ
三美神
エヴァプリマパンドラ/クーザン
眠れるヴィーナス/ジョルジョーネ
レダと白鳥、鏡を見るヴィーナス等々

@18世紀 フランス ロココ芸術
繊細で柔らかく女性的な曲線を好むより優雅なエロス画が誕生。
狩りから帰るディアナ/ブーシュ
水浴のスザンナ/サンテール
同時期英国はプロテスタント特有の裸体に対するタブー視が根強く残っていた。
@19世紀 英国
1862年 ロンドン万博出展の一枚の絵(泉/アングル)が英国美術界を大きく変える、この作品を境にヌード=芸術と捉えエロテックアートが広まる。
@江戸時代 - 明治 日本
世界で最も洗練されたポルノグラフィティとされる春画が開花発展
エロテックアートの代表作が
蛸と海女の図/葛飾北斎:現代の触手ものの原点と言うべき作品、多くの浮世絵が作られた。但し公けに楽しむというより隠れて楽しむ風だった。
1895年(明治28)
黒田清輝作の朝爿女の生々しいリアルな女性裸体画が見慣れない当時の人々の物議をかもす。
1901年(明治34)
黒田清輝作/裸体婦人像が警察から規制が入り下半身部を布で隠し展示(腰巻き事件) 当時の人々に現実の裸体と絵画の裸体が区別出来るほど美術という概念に慣れていなかったと思われる。

@時代や国、文化によってエロスの定義、区分が異なる。公開、非公開が難しい現代。秘するがエロス。 芸術と猥褻の区別が難しい現実。男と女の位置関係が切実に影響する。
とは言え実際、第一印象がキレイかエロスを感じるか?が基準。個人差大きい




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする