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脳神経外科医がこぞって”ウォーキング”を褒めているワケ…やる気やひらめきがほしければ、まず歩こう 202408

2024-08-11 23:24:00 | 生活編

脳神経外科医がこぞって”ウォーキング”を褒めているワケ…やる気やひらめきがほしければ、まず歩こう
   現代ビジネス より 240811  菅原 道仁



 人はいったん作業を始めると、だんだんと集中し始め、やる気が起こり、夢中になったり楽しくなったりする。このような現象を専門用語で「作業興奮」と呼びますが、そうは言っても毎日、やる気を出し続けるのは大変なこと。

 そこでおすすめしたいのがウォーキングや散歩。
脳神経外科医の菅原道仁さんが脳をその気にさせる方法を綴った『すぐやる脳』(サンマーク出版)から一部抜粋、再構成してお届けします。


⚫︎あの名作もウォーキングから生まれた!?
 毎日、やる気を出し続けるというのは確かに大変なことです。
そんなときにこそおすすめしたいのが、ウォーキングや散歩。なぜなら、「作業興奮」の原理を活用したいときは、適度な運動による脳への働きかけが有効だからです。

 アップル創業者スティーブ・ジョブズ氏が「想像力を高めたいなら、仕事場を出て散歩をしなさい」と言い、自身もよく散歩をしていた事実は、知られています。
ジョブズ氏だけに限りません。
 時代はさかのぼりますが、大作曲家・ベートーベンは歩くことが大好きで、午後はよくウィーンの街を歩き回っていた、と言い伝えられています。紙と鉛筆を常に持ち歩き、ひらめいたことをすべて書き留めていたようです。

 かのダーウィンは、考えごとをするための散歩道として、自宅に砂利道を設け、レーストラック的に愛用していました。ウォーキングを始めるときに石を積み、「1周するごとに1個ずつ崩す」というルールをつくり、困難の度合いを「石3つ分」「4つ分」などと言い表していたそうです。

 小説家のチャールズ・ディケンズも、散歩愛好家のひとり。1日に30マイル(約48km)も歩いていたそうです。彼の作品の登場人物の多くは、ウォーキングの最中に思いついた、と言い伝えられています。

「森の生活者」としても知られる作家・思想家のヘンリー・デイヴィッド・ソロー氏は、その著作で「足が動くと、私の考えも流れ始めます」と記しています。大作家といえども、自身の才能に頼るだけではなく、積極的に歩くことで多くのひらめきを得ていた様子がうかがえます。

 もちろん科学的に見ても、「歩行」と「思考」の間には深い相関関係があります。
一般的な解釈で言うと、歩行により、多くの血液が体内を循環し、血中の酸素が体中の器官に行き渡り、脳にも酸素が十分供給されるようになります。その結果、あらゆるパフォーマンスが上がるというメカニズムです。

⚫︎歩きながら問題を考えた人の発想
 また定期的に歩くことで、脳細胞間の新しい連結や海馬の量が増えたり、新しいニューロンの成長が促されたり、ニューロン間での信号のやり取りを行うレベルがアップしたりすることも明らかになっています。

 ここでひとつ踏み込んで、興味深い研究をご紹介しておきましょう。アメリカ・スタンフォード大学のマリリ・オペッゾ氏とダニエル・シュワルツ氏らによる研究で、2014年、実験心理学の専門誌『Journal of Experimental Psychology』に発表された論文です。

 176人の大学生に「創造的思考」に関するテストを行い、そのうちのひとつで、タイヤやボタンのようなどこにでもあるものの「型にはまらない使い方」の提案を募りました。
その結果、「歩きながら問題を考えた被験者」は「座りながら考えた被験者」よりも多くの奇抜な使い方を提案したそうです。

 一方、「歩くこと」が裏目に出る場合があることもわかっています。
「cottage(コテージ、カッテージ)、cream(クリーム)、cake(ケーキ)」という3つの単語から共通して連想できる単語を探す、というテストを行った際には「座りながら考えた被験者」のほうが良い結果を出したそうです。(この問題の正解は「cheese(チーズ)」です)

 研究者は、「自由な発想が求められるようなテストの場合、歩きながら回答するほうが良い結果を導き出せるが、特定のものに焦点を当てるようなテストの場合は歩きながら答えを考えるのは逆効果かもしれない」と指摘しています。
 つまり、発想力や創造力などのひらめきがほしいときは、歩くことが推奨されるというわけです。

⚫︎もはや、歩かない理由はない
 また、同チームには次のような報告もあり、2014年の『ニューヨーク・タイムズ』でも取り上げられています。被験者にさまざまな条件でウォーキングをしてもらい、その前後に創造力をはかる試験を実施したところ、ほぼすべての学生が、ウォーキング中に大幅な創造力の向上を示したというのです。
「ひとつのものの使い道をいくつも考える」という試験で、大部分の被験者の回答数が約60%アップしました。しかも、その回答は「目新しく、かつ適切なもの」だったそうです。

 また、ウォーキングを終えて腰を下ろしたあとでも、被験者のクリエイティブな発想力は顕著な伸びを示しています。この2つ目の実験の場合、ウォーキングのあとの試験では、ウォーキングの前に比べて被験者の回答数が有意に増加し、回答の質も主観的に見て向上しています。
 作業興奮につながるどころか、成績も効率もアップする。もはや、歩かない理由はありませんね。

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