鉄とアルミ、溶かさずたたいて接合 世界初、県技術開発センター 高岡発、高い強度
北国富山新聞より 210530
⚫︎特許を国際出願、次世代車に応用
高岡市の富山県産業技術研究開発センターはアルミニウムや鉄などの異なる素材を溶かさず、ハンマーでたたいて接合できる世界初の技術を開発し、29日までに特許を国際出願した。
一般的なプレス機で加工が可能で、高い接合強度を実現した。軽量化が求められる電気自動車(EV)など次世代車向けの部品や接合機の開発に向け、高岡発のものづくり技術を生かす。
従来、鉄とアルミなど異なる金属同士の接合は溶接した部分が化学反応によってもろくなり、強度を高めることができない課題があった。
従来、鉄とアルミなど異なる金属同士の接合は溶接した部分が化学反応によってもろくなり、強度を高めることができない課題があった。
同センターが今回、開発した技術は「スポット鍛接(たんせつ)法」と呼ばれ、化学反応部分の厚みを1ミリの100万分の1と極めて薄く制御でき、接合したい部分をピンポイントでつなぐことができる。
⚫︎ほかの金属も可能
2枚の板状の金属に負荷する圧力や表面温度を調整し、検証したところ、加工速度は0.1秒以下と短時間で済む上、接合部分の高度は日本産業規格(JIS)の基準を大幅に上回った。アルミと鉄の組み合わせのほか、銅、マグネシウム、ニッケル、チタンなどの間でも高い強度で接合できることを確認した。
一般的に溶接に使用される高価なガスなどが不要で、汎用(はんよう)的なプレス機で接合が可能となり、コスト削減にもつながる。
⚫︎ほかの金属も可能
2枚の板状の金属に負荷する圧力や表面温度を調整し、検証したところ、加工速度は0.1秒以下と短時間で済む上、接合部分の高度は日本産業規格(JIS)の基準を大幅に上回った。アルミと鉄の組み合わせのほか、銅、マグネシウム、ニッケル、チタンなどの間でも高い強度で接合できることを確認した。
一般的に溶接に使用される高価なガスなどが不要で、汎用(はんよう)的なプレス機で接合が可能となり、コスト削減にもつながる。
将来的にEVや燃料電池車(FCV)の需要の高まりが予想される中、車のボディーや電極部品のほか、ドローンの搭載部品にも応用を目指す。
開発を手掛けた県産業技術研究開発センターの山岸英樹主任研究員は「金属同士の接合の課題を解消した新技術はものづくりの変革につながる。たたいて接合するというシンプルさが特徴で、導入もしやすい」と話した。
開発を手掛けた県産業技術研究開発センターの山岸英樹主任研究員は「金属同士の接合の課題を解消した新技術はものづくりの変革につながる。たたいて接合するというシンプルさが特徴で、導入もしやすい」と話した。