日本とアジア各国で「新型コロナ感染者数と致死率」を比較…政府の楽観論を覆す“これが現実”
日刊ゲンダイDIGITAL より 201205
それでも「Go To」を延長する菅政権(C)日刊ゲンダイ
<日本の政治家は、『まだ大丈夫』とぎりぎりまでトイレに行かない子どもみたいなもの><感染対策を優先した中国やニュージーランド、各フェーズで明確にメッセージを出してきた欧州各国に比べ、日本はリーダーシップが取れていない>
感染症専門医の岩田健太郎・神戸大学大学院教授は「週刊朝日」(12月11日号)で、日本政府の新型コロナ対策をこう言っていた。「第3波」によって新規感染者や重症者が急増ずる中で「Go To トラベル」を続ける政府対応を痛烈に批判したわけだが、菅政権はそれでも「Go To」を来年6月まで延長するというからクラクラしてしまう。
コロナ禍でブレーキを踏めない菅政権について、政府与党や自民党支持者からは「欧米と比べれば感染者は少ない」「致死率は低い」といった楽観的な見方も出ているが、実は日本のコロナ対策は、アジア各国の中でも決して成功しているとは言い切れない。
「公益財団法人富山県新世紀産業機構アジア経済交流センター」(富山市)がまとめたアジア各国のコロナ感染者数によると、12月2日時点で日本の感染者数は12カ国中4番目(約15万人)。インド(約953万人)、インドネシア(約55万人)、フィリピン(約43万人)に次ぐ多さだ。日本とほぼ同じ時期にコロナが流行し始めた台湾(685人)や、シンガポール(約5万8000人)と比べると、圧倒的に多いと言わざるを得ないし、中国(約9万3000人)や、韓国(約3万5000人)よりも多い。
しかも前週比でみると、インド(約27万人増)、インドネシア(約3万7000人増)に次ぐ3番目(日本・約1万5700人増)。やはり台湾(62人増)やシンガポール(40人増)と比べてケタ違いの増え方だ。
致死率では、最も高い中国(5.09%)と比べれば日本は低い(1.40%)ように見えるものの、インド(1.45%)や韓国(1.48%)とほぼ変わらない。シンガポール(0.05%)やマレーシア(0.54%)、台湾(1.02%)と比べれば決して「低い」などと胸を張れる数値ではないだろう。
すでに「まだ大丈夫」なんて言っていられる状況ではないのだ。
💋なんか本当悲しい現実、結局、五輪開催と利権と観光立国前提…