3分の1がごみに。世界の食品ロス年10億トン、生ごみ満載トラックを並べると地球7周分!
GIZMODO より 210315 satomi
⚫︎毎日ゴミ拾ってると一番ヤバいのが生ごみ。
これどうすんの!?ってぐらい破壊力あります。
事実、その環境破壊力は想像以上だった…。人間に食べられずに捨てられていく食料が全世界で2019年1年間で10.3億トンにものぼっていたことが国連と英WRAPの最新調査でわかりました。これは流通に出回る食料の17%を占め、食料配送トラック2300万台ぶん。
生ごみを山と積んだトラックをすき間なくみっちり並べると地球を7周するんですってよ!
なんだかよくわからないたとえですが、恐ろしい規模です。
⚫︎一番多いのは家庭の生ゴミ
廃棄が一番多いのは家庭ごみ。食品ロス全体の3分の2近くを占めます。次いで多いのが食品サービス業(26%)、スーパー・小売店(13%)。
ちなみに年間10.3億トンには農場や工場で捨てられる分は含まれていません。そっちまで含めたら17%どころか全食料の3分の1が捨てられている計算になります。なんかもう黒ずんだバナナも捨てられなくてヨーグルトに混ぜて完食しているんだけど、毎日の努力がむなしく思えてしまう…。
⚫︎食料の3分の1を捨ててるのに飢えてる人が世界に8.2億人
アメリカを例にとると、全食料のおよそ4割は生ごみになります。重量に直すと1日あたり16.5万トン超。世界最大のフットボールスタジアムが毎日生ごみで埋まる勘定です。
それだけでも不条理なのに、食事に満足にありつけないアメリカ人が8人に1人いて、世界全体では8億2000万人が栄養失調。捨てるぐらいなら食べさせたらいいじゃん!って叫んじゃいますよ。
⚫︎食料が腐るとメタンが出て温暖化が加速
食べ物は腐ると異臭もすごいけど、メタンガスが出まくりますからね。メタンの温室効果は二酸化炭素(CO2)の28倍、短期では80倍。地球温暖化に与える悪影響は二酸化炭素の次に大きいものとされます。
生ごみがひとつの国だとすれば、温室効果ガス排出量では中国、米国に次ぐ「世界第3位」だと語るのは環境プログラムInger Andersen事務局長。「食品ロスはごみ処理、食料備蓄の足かせになり、ひいては気候変動、自然生態系の多様性喪失、汚染廃棄の世界3大危機の主因にもなっている」といいます。
食料は生産に土地、水、肥料、燃料、労力が要る上、運搬・加工・冷蔵・冷凍にも膨大なエネルギーを消費しますもんね。それだけかけて収穫しても、3分の1は不揃いだったり、盛りすぎたり、売れ残ったり、買い込み過ぎて賞味期限が切れたりして、食べられずに下水や埋立地に直行って、悲しすぎますよね。
温暖化をなんとかしたかったら「生ごみ減らすのが一番の近道」(自然資源防衛協議会Dana Gunders上級研究員)と言われるのも納得ですね。
⚫︎どうしたら減らせるの?食品ロス
国連は2030年までに食料廃棄半減を目標に策定し、各国に協力を呼びかけています。削減策は次のようなものが考えられます。
(1) 貧しい国に冷蔵庫を配る:インドでは冷蔵庫のない家庭が約7割。途上国の食品ロスの平均23%は冷蔵不備が原因です。
(2) 生ごみをコンポスティング:バーモント州やシアトルやサンフランシスコなどの自治体がやってるように、コンポストで生ごみを肥料に変えて農業に再利用♪ もっとコンポストが広まれば、米国だけで年間950万トンの生ごみ削減になるという推計もあります。
(3) 賞味期限の表示を変える:たとえば米食品医薬品局(FDA)は食品業界に「sell by(販売期限)」「use before(消費期限)」という表示をやめて「best by(賞味期限)」に改めるよう2019年に指導しました。期限を過ぎても風味が落ちるだけで、食べていけないわけではないので、このほうが現実的だってことで。
(4) 料理でがんばる:日本のお料理番組を見てると、食べきれないものは小分けにして冷凍したり、残り物をおいしくアレンジしたり、漬けたり、干したり、缶詰・瓶詰にしたり、皮を上手に使ったり、切り方だって野菜の付け根までギリギリにしていて感心します。アメリカでも最近は切り落としたにんじんのヘタ、オニオンの皮を煮込んでスープストックにする人もいるみたい(にんにくの皮だって10~15分煮込むと深い味わいに!)。完食できれば食費も節約になりますしね。
もちろん余った食品を貧しい人に配っても一銭の得にもならないし、値崩れ起こすぐらいなら捨てる、という経済原理でこんな妙なことになってるわけで、この破綻した資本主義のロジックで突っ走っても飢えは癒えないし、環境は壊れるばかりで未来ないです。根っこから直さないと、ですね。
食料は生産に土地、水、肥料、燃料、労力が要る上、運搬・加工・冷蔵・冷凍にも膨大なエネルギーを消費しますもんね。それだけかけて収穫しても、3分の1は不揃いだったり、盛りすぎたり、売れ残ったり、買い込み過ぎて賞味期限が切れたりして、食べられずに下水や埋立地に直行って、悲しすぎますよね。
温暖化をなんとかしたかったら「生ごみ減らすのが一番の近道」(自然資源防衛協議会Dana Gunders上級研究員)と言われるのも納得ですね。
⚫︎どうしたら減らせるの?食品ロス
国連は2030年までに食料廃棄半減を目標に策定し、各国に協力を呼びかけています。削減策は次のようなものが考えられます。
(1) 貧しい国に冷蔵庫を配る:インドでは冷蔵庫のない家庭が約7割。途上国の食品ロスの平均23%は冷蔵不備が原因です。
(2) 生ごみをコンポスティング:バーモント州やシアトルやサンフランシスコなどの自治体がやってるように、コンポストで生ごみを肥料に変えて農業に再利用♪ もっとコンポストが広まれば、米国だけで年間950万トンの生ごみ削減になるという推計もあります。
(3) 賞味期限の表示を変える:たとえば米食品医薬品局(FDA)は食品業界に「sell by(販売期限)」「use before(消費期限)」という表示をやめて「best by(賞味期限)」に改めるよう2019年に指導しました。期限を過ぎても風味が落ちるだけで、食べていけないわけではないので、このほうが現実的だってことで。
(4) 料理でがんばる:日本のお料理番組を見てると、食べきれないものは小分けにして冷凍したり、残り物をおいしくアレンジしたり、漬けたり、干したり、缶詰・瓶詰にしたり、皮を上手に使ったり、切り方だって野菜の付け根までギリギリにしていて感心します。アメリカでも最近は切り落としたにんじんのヘタ、オニオンの皮を煮込んでスープストックにする人もいるみたい(にんにくの皮だって10~15分煮込むと深い味わいに!)。完食できれば食費も節約になりますしね。
もちろん余った食品を貧しい人に配っても一銭の得にもならないし、値崩れ起こすぐらいなら捨てる、という経済原理でこんな妙なことになってるわけで、この破綻した資本主義のロジックで突っ走っても飢えは癒えないし、環境は壊れるばかりで未来ないです。根っこから直さないと、ですね。