零戦撃墜王 空戦八年の回顧/岩本徹三/今日の話題社/1987
大東亜戦争における、日米の戦闘機パイロットで最も撃墜数が多いと言われる、岩本徹三が書いた、空戦8年間の記録。
本書は、著者がノート3冊に書きためたものを、死後、出版化となった。
著者のノートにはびっしり書きためてあったと出版社は認めている。
撃墜王、命を削り、特攻隊の護衛という過酷な任務を全う、戦艦大和の仇討と称し同海域でのアメリカの戦闘機を撃墜したことなど、さすが零ファイターにふさわしい。
本書の冒頭に、著者岩本徹三の終戦直前の写真がある。
多分に困難な任務だらけだったと思うが、八年間、空戦を全うされたそのスキル、熱意、度胸、決断に、一人の日本人として、脱帽するしかない。
一方で、ミッドウエーでの敗戦を報告を怠り、戦艦大和ホテルでのんびりと貴族気分で過ごしていたであろう、あの司令長官とその参謀たちは
戦争遂行に不必要な存在だったと思わざるを得ない。
無論、著者は、そんなことは書いていない。が、任務を全うした者の戦時中の態度は賞賛に値する。
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