感染症と文明 共生への道/山本太郎/岩波書店/2011
各国史における重大事案としての感染症の経緯について、先入観なく読める好著。著者は医学部卒の感染症の専門家。
読んだ印象となるが、世界史と感染症をもっと関連づけると、世界観、歴史観は変わる気がしてならない。また、テレビ出演する感染症の専門家と称する人たちとは一味違った見解が読める。
「共生への道」という副タイトルがついているが、これは政治的な意図はなく、「理想的な適応ではなく、決して心地よいとはいえない妥協の産物なのかもしれない」としている。
コロナ感染者が急激に減少したことが確認され何が原因でそうなっているかわかっていない。実は、この本においても過去大流行した感染症が突然現れ消滅する事象が紹介されている。
本が出版されたのは2011年だが、コロナ感染流行と関連づけて読む価値がある一冊である。
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