私はここ最近、幼稚園や保育園の設計をしているんですが、 少し前までは有料老人ホームや特別擁護施設、老人病院、 とかの高齢者施設の設計が多かったのに、何と節操の無い 設計屋なんでしょうか・・?w
私の人生の中で唯一学歴で自慢出来るのが“幼稚園中退” でございまして、公立の幼稚園に入園手続きをして入園式に 出席しただけで、実はその後私は幼稚園には一度も通った 経験が全く無いのでございます・・。w
入園当初は毎日のように、園長先生や担任の先生が家まで 迎えに来るのを、私は逃げ回っていたのでございます・・。w
その理由は、社宅の中の仲の良い友達が病弱で、幼稚園に 行けなかったから、オレも行きたくねぇってことで・・。w
まぁ、50年以上も前の幼稚園体験が、現在の幼稚園施設の 設計に影響があるとは全く思えませんがね・・。w
今の幼稚園は、建物も非常にデザインにも気を遣うし、設備 もかなりデラックスで充実しています・・。
例えば、保育室にはエアコンや換気設備があるのは当り前 だし、床は温水式の床暖房まで完備しています・・。
多目的な遊戯室にはステージも有り、舞台照明や音響設備 も当然のように完備しています・・。
ところが、実は昔から全く変らないような設備もあります・・。
それは“ヤカンコーナー”と称する給茶のサービスなんです・・。
昼食時には子供たちにお茶をサービスするんですが、ヤカン でお湯を沸かして、ほうじ茶のパックを入れて煮だし、ヤケド 防止の為に水を足して60℃以下にしてから子供たちに提供 するワケです・・。
子供はそもそも猫舌だし、誤ってこぼしてしまった場合に、 自分や他人がヤケドしないようにする為です・・。
現在は、ヤカンを直にコンロで沸かす事は無く、電気温水器 で98℃まで沸かしておいて、その熱湯をヤカンに移してから、 お茶のパックを入れ、水を足して温めのお茶を出します・・。
しかし、大きなヤカンを人数分用意するのは昔から一緒・・。
最近の子供を預ける親達は勝手というか、ワガママというか、 昔ではとても考えられないような、身勝手な要求を施設側に するケースが増えています・・。
ウチの子は、今迄水道の水なんか飲ましたことがないので、 ミネラルウォーターでお茶を入れろとか、このペットボトルを 飲ませてくれとかいって、家から持参してくるそうです・・。
そこで、施設側もお茶に使用する水だけは、水道水を使う ワケにはいかなくなって、「美味しい水」にしてくれと、我々 設計チームに要求してきます・・。
「美味しい水」の定義って、実際には難しいのですが、要する に水道水を浄水器を使用して、塩素やカルキ、トリハロメタン の無い水にするってワケです・・。
じゃぁ、浄水器を付ければいいじゃん・・?
って思うでしょうが、定員が300人ほどの幼稚園の規模になり ますと、一時期に50~60㍑程の熱湯が必要になります・・。
となると、家庭用の蛇口に取付けるような浄水器では、とても 間に合わず、逆浸透膜式の海水を真水するような本格的な 設備が必要になってまいります・・。
私は昔から設備屋を長い間しておりますので、美味しい水だ とか、イオン水や活性水や電解水だとか、水の浄化設備に 関する話には良く出会います・・。
まぁ、それぞれ一長一短あったり、どうにも理解出来ない話も ありまして、私がメーカーに「どうしてそうなるの?」って聞くと、 答えに詰まった営業マンは、「実は不思議な力が働いて・・」 とかワケのわからないコトを言い出します・・。w (原理はオカルトかいっ・・?w)
と言うわけで、今日は美味しい水とは・・?って議題が幼稚園 の現場で出まして、浄水器を検討したので書いてみました・・。w
あっ、浄水器のメーカーって、大企業から中小企業まで星の 数ほどあるのですが、これもある種の“水商売”ってワケで、 中には悪質な業者もいますので、気をつけてください・・。w