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アフリカで「アルビノ」を狙った殺人が多発 その背景にあるものは?
一部引用
アルビノに対する襲撃や拉致・殺害に対して、いくつもの国際的な団体が何年にもわたって警鐘を鳴らし続けてきました。
スイスを拠点にする国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は2009年、中部アフリカのブルンジとタンザニアにおけるアルビノ殺害の実態に関する報告書を発表。
2009年の数か月の間に、ブルンジとタンザニアで少なくとも62人以上のアルビノが殺害され、2008年にはタンザニアだけで
アルビノ殺害に関与したとして200人以上が地元当局によって逮捕されたことが判明しています。
この時期、タンザニアは鉱山業や漁業の発展がきっかけとなって、好景気に沸いており、さらなる経済的な成功を目指す地元の実業家も少なくありませんでした。
昔から伝わる迷信や土着信仰に従って、商売繁盛の祈願にアルビノの生殖器や手足を使おうとする経営者も少なくなく、
何としても事業を発展させたいと考える経営者の思いに付け込んだ呪術師らが、営利目的で「アルビノの体が秘薬の材料になる」という古くからの迷信
を復活させたのだとIFRCが結論付けています。タンザニアに住むアルビノは約17万人。タンザニア国内での取り締まりが厳しくなったこともあり、
アルビノの殺害が隣国ブルンジにアウトソーシングされていたというショッキングな報告も。
IFRCの報告書では、アルビノの殺害犯にブラックマーケット関係者らから最大5000ドル程度が支払われており、経済的に困窮する家庭
でアルビノとして生まれた子供が同じ家族のメンバーに殺害されかけたという事例も紹介されています。
ブラックマーケットでは様々な部位に価格が付けられており、四肢や生殖器、耳や鼻など、呪術師が欲しがる部位を全て揃えた場合には7万5000ドルの値がつくこともあります。
幸運を呼び起こすという迷信で一儲けしたい呪術師や犯罪組織による宣伝活動も手伝って、アルビノの体の一部は経営者以外にも売られています。
アルビノの体の一部からもたらされる幸運によって選挙に勝利すると信じる政治家も少なくなく、タンザニア政府は
昨年6月に「政治活動を呪術に頼るべきではない」との警告を国内の政治家に向けて発しています。