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自己満足的電脳空間

完全自己満足主義。テーマはない。自分の趣味・関心事を偏った嗜好と思考でダラダラと書き綴る自分のための忘備録。

【朗報】KBO 地名入りユニフォーム増加傾向!

2018-07-05 00:05:00 | ユニフォーム・球場考察
野球というスポーツの創世記は都市対抗試合の色合いが強かった。よって、地元での試合ではニックネームを、敵地での試合では球団が所属する地域名をユニフォームに表記すること慣例化し、今でもMLBではその伝統がほぼ引き継がれている。

一方、NPBでは、戦後メディアへの露出が増えると上記の慣例に相反しビジター用ユニフォームには企業広告・宣伝が優先されるようになってしまった。現在でもビジター用ユニフォームにきちんと地域名を表記しているのは、巨人、横浜、広島、埼玉西武ぐらい…。とは言え、北海道日本ハム、東北楽天、千葉ロッテ、東京ヤクルトは不定期に着用する企画ユニフォームではあるが地域名が表記されたユニフォームを採用している。全てではないが地域名入り企画ユニフォームは本拠地で着用されることが多いことから地域密着戦略による都市名標榜の再評価によるものであろう。

企業の広告塔としての色合いが強いのはお隣・韓国のKBOも同様。創世記こそビジター用ユニフォームには野球の習慣に沿って地域名を表記する球団もあったが、徐々に消えていった。しかし、KBO球団も地域のマーケティングを考慮しなければならない時期に突入した。本来は遠征先にて球団の所在地を告知するためにユニフォームに地域名を表記するものであるが、KBOではコンセプトが異なり、地元で「我々はこの地域の球団である」ということを身内にアピールするために地域名をユニフォームに表記している。よってホームでの企画ユニフォームにその地域名を記載する手法が主流。これはNPBの企画ユニフォームと同様の傾向であるように思える。


■SKワイバーンズ
まずはSKワイバーンズが仁川野球100周年を記念するために1947年4大都市対抗全国野球大会で優勝した仁川代表仁川群チームのユニフォームを復刻。2004年に着用した(2014年も同様の企画ユニフォームを着用)。

#16 김원형/キム・ウォニョン/金圓衡

2015年から着用している仁川ユニフォーム

#1 조동화/ジョドンファ/趙東和


■NCダイノス
NCダイノスは2016年に「昌原市民の日のユニフォーム」を発表

本拠地(KBO風に言えば縁故地):昌原/チャンウォン(창원)市の地名が表記されている。但し、選手が着用した写真が見つからず…


■KTウィズ
KTウィズは2017年に「54回華城文化祭」記念正祖大王ユニフォームにて初めて地名の「수원/スウォン/水原/SUWON」を表記。水原での最大行事である華城文化祭と正祖(チョンジョ)大王を記念するためのユニフォーム。

左:#13 윤석민/ユン・ソンミン/尹晳敏)右:#1 고영표/コ・ヨンピョ/高永表

正祖大王の衣装からデザインされたらしい。


水原(スウォン)と言えば…登録上はソウルが本拠地だったヒョンデは解散するまで、暫定的に水原総合運動場野球場を本拠地としていたが、あくまでも仮住まいということで地元民からは支持されず、水原市民は真の地元球団を持つことができなかった。ソウルの衛星都市という立場上、人々の目はソウルに向きがちになるだろうが、地元の誇るべき球団としてKTには水原と共に発展していってほしい。


■ロッテ・ジャイアンツ
ロッテ・ジャイアンツは2017年に釜山広域市の市花である椿カラーを配色し、胸に地名である「BUSAN」(釜山)を記した企画ユニフォームを採用(2018もほぼ同デザインのユニフォーム採用)

左:#47 강민호 カン・ミンホ/カンミノ/姜珉鎬  右:#32 박세웅/パク・セウン/朴世雄


余談ではあるが2018年からロッテ・ジャイアンツはユニフォームを一新。長年ピンストライプが採用され、オレンジが配色されていたので、それらが排除され若干の違和感はあったが、球団創立から1995年まで使用された青赤のツートンカラーに原点回帰したのは好印象である。

左より
#32 박세웅/バクセウン/朴世雄
#1 손승락/ソン・スンラク/孫勝洛
#10 이대호/イ・デホ/李大浩
#3 민병헌/ミン・ビョンホン/閔炳憲
#8 전준우/チョン・ジュヌ/田峻玗
#31 손아섭/ソン・アソプ/ソナソプ/孫兒葉




■LGツインズ
2018年から採用された「ソウルユニフォーム」

#35 タイラー・ウィルソン 타일러 윌슨

3球団が本拠地を構えるソウルではあるが、ネクセンは2008年から参戦なので歴史が浅い。KBO元年の1982年から参戦しているトゥサンはOB時代は大田広域市を本拠地としていた時期があった。しかし、LGは前身のMBC青龍時代も含めて変わらずソウル特別市を本拠地としている。そのため、ソウルを代表する球団として正統性を表現したのが、このソウルユニフォームである。


SEOULロゴは景福宮の屋根に絡ませたデザイン、ラグランスリーブはソウルの象徴である赤としたらしい。





SKのシンプルな仁川ユニフォームはデザイン、コンセプト共に素晴らしいが、LGのソウルユニフォームのデザインはピンストライプに赤のラグランスリーブなんてありえないダサさ。ロッテの椿ユニフォームも、KTの「54回華城文化祭」記念正祖大王ユニフォームも美しいとはいい難い。しかし、マーケティング的な目的があるにしても地元の地名を表記するというコンセプトは地域密着の時代の流れに合致し実に素晴らしい!そのコンセプトはひどいデザインすら凌駕する!!!(参考サイトはこちら


※他にもユニフォームのこと、球場のこと、ゴチャゴチャ言ってます(笑)