風に吹かれて ~いつか どこかで~

徒然なるままにと気取って始めた 母の介護・趣味の工作・覚書に日々雑感
自己満足だけど書くと楽になることもある

安心した~

2017年12月24日 | 明るい介護生活
暖かそうな格好をして母が加藤さんと並んでいる
加藤さんの手元には木の枠にはめられた刺繍があり
母もその刺繍をやってみたいからこの木枠が欲しいそうだ
私がどこかで買って来ようと思っていると
加藤さんと2人でバスで買いに行くことになっているらしい
それも楽しみだねと思いつつバスを見送りに行くと
バスを利用する人がたくさんいる 皆ワクワクと楽しそう
このバスはどこへ行くのかと思っていると 
近くへも〇〇という遠くへも行くらしい
にこやかにそう教えてくれたのは父だった


12/24の朝 そんな夢を見た

母が亡くなって2回目の12月
何をしていても 自転車を漕いで転院先の病院へ通っていた日々のことが頭をよぎる
どうしたらいいのか分からず ただ病院に通い 母のそばでぼーっとしていた毎日
転院の話があった時に何故自宅に連れ帰る選択が出来なかったのかと悔やむ

それは無理な話だったと頭では分かっているけど
最後に聞いた母の声 『おばあさん 家に帰る』
身振り手振りを交えて必死に絞り出した最後の言葉
父が病院から「帰る」と言った時は叶えられたのに
何故 母の時には出来なかったのか・・・ 後悔が残る

家に連れ帰っていたとしても亡くなってしまったらやはり後悔はしたとは思う
でも 連れ帰っていれば母は嬉しかったと思う
大晦日 あの日の状態は「危篤」の状態だった 何故一人にしてしまったのか 
見ず知らずの寂しい病院でたった一人で逝かせてしまった
「ごめんね」といつも繰り返してしまう

朝起きたら「おはよー」と声を掛ける コーヒーを入れる
今日は仏壇 今日は台所とずっと大掃除をしながら
母との会話がふっと浮かび「おかぁちゃん」と呼びかける
大がかりな掃除をしていると「もういい加減に止めなよ」と言ってたっけなー
「頑張ったよ」とピースサインをしている遺影にピースサインで応える
そして「寝るね おやすみ~」と父と母の遺影に告げて部屋を豆電球にして寝床に入る

母との生活・会話がよみがえる度に 微笑ましくて 暖かいものがこみあげ
そして『もういない』という現実に傷つけられ寂しさに締め付けられる

洗面所 手の届かない所は脚立に上って拭き掃除
何年前になるのだろう 父と一緒に大掃除したことを思い出す
もしかしたらここまでの掃除はあれ以来かもしれない

風呂場には父が孫の為に描いた絵と母にそっくりな三日月の絵が残っている
トイレには壊れたドアを修理し 孫たちが閉じ込められないようにカギの位置を直した痕跡がある
父も母もこの場所でいっぱい生きた そんなことを感じる

今朝見た夢は向こうの世界のことだったのだろう
母は加藤さんとも会えて仲良くやっており
父もそばに寄り添っていてくれている
「ああー 良かったなー」 とても安心させてくれる夢だった      ありがとう



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