ある心臓外科医のお話

2005-11-17 22:57:14 | 日記・エッセイ・コラム
我が家のばばちゃん(実母)は、通っている近所の内科で「心音に雑音あり」と言われた。
そこで、あるH総合病院で検査をすることに。
その検査日は、私の妻の三度目の命日。さらに、妻と同じ心臓関係とは……。

結果は問題なしであった。
が、その診察をしてくれたのがあの先生だった。
そう、妻が救急車で運ばれたときに処置をしてくださった長○川先生。
妻が運ばれた病院は、G大学付属病院。今回ばばちゃんが検査に行った病院とは違う。
なんという偶然。

 そうだ、思い出してきたぞ。
 私がG大付属病院へ駆けつけたとき、妻の周りには沢山の「お医者さんのタマゴ」。
 結果は、助からなかった……。
 その後の先生の対応は、とてもきちんとしていて冷静。それでいて事務的ではない。
 死亡診断書(だっけ?)をもらいに行ったときも、同様の対応。
 今思うと、遺族への配慮がなされていたと思う。感謝。

ばばちゃんが、妻の命日の事(=検査&診察の日)と妻の名前を話すと、憶えていたそうだ。
当時4歳だった娘のことがずっと気になっていたとのこと。
元気ですと伝えると、安堵の表情で「そうですか」と答えたそうだ。
もうそれだけで、ばばちゃんは涙ボロボロ。

偶然というのか、それとも因縁なのか。
妻の命日に起こった不思議な出来事だ。

私と同じ死別の体験をされた方で、医療関係者への強烈な批判をされる方は少なくない。
きっと、病院等で辛い経験をされたのだろう。
その点、私は幸いにもとても良い方々に恵まれていたようだ。
前出の長○川先生のような医療関係者が増える事を希望します。

さて、あのときの「お医者さんのタマゴ」達よ。
君達は、今何処でどんなお医者さんになっていますか?