七回忌、無事終了。 その3

2008-11-15 23:47:12 | 日記・エッセイ・コラム

今回の七回忌は、妻を取り巻く人たちにとってもある種の「一区切り」だったようだ。

 

愛娘が育成会のイベントに参加している午前中、私の実妹が久し振りに遊びにやって来た。

おばあちゃん(実母)と私と妹の3名でのひととき。

二人とも、私の老後(笑)を気にしてくれている。

『娘がお嫁に行ったら、どうするの~?』

身内だから遠慮がない。

おばあちゃんは遺言を言い出す始末。

まぁ、久し振りの会話はお互いの思っていることをストレートに伝え合い、今まで流れてきた時間を取り戻す事が出来たようだ。

 

概ね共通して言えたのが、『今回が、一区切りかなぁ』という思い。

寂しいような気はするが、それが日常生活。

気持ちに境界線を引けるわけではない。

その辺りはみんな解っている。

悲しみが癒えつつあるのを実感しているのだろう……。

でも、愛娘だけは大人達と違うのかな……。

 

 

七回忌を無事に終え、命日も過ぎた。

悲しい記憶を全てを忘れ去る事はできないし、楽しい思い出も鮮明な記憶のまま留めておくことはできない。

 

さて、どうする? どうしたい?

焦らずじっくり考え行動しようと思う。

でも、時間は限られているのは事実。

人生80年の折り返し地点は、既に通過(笑)。

残りは、短い。


七回忌、無事終了。 その2

2008-11-14 00:15:28 | 日記・エッセイ・コラム

七回忌が終了しても、劇的に人生は変わらない。

むしろ、『変わって欲しい』という願望が強い。

 

この6年である程度は冷静に物事を見られるようになった。

その分、気付かなくても良い部分や知らなくても良いことが分かり始めている。

現実を直視せざるを得ないということか……。

 

 

今日は穏やかな一日だった。

あの日も、風もなく抜けるような青空、日差しが優しかったのを思い出した。

  

明日はどんな日になるのだろう……。妻、6回目の命日。

 

 


七回忌、無事終了。 その1

2008-11-09 00:37:33 | 日記・エッセイ・コラム

本日、妻の七回忌法要。

義父、義弟には久し振りに会う。義弟の髪には白いものが目立つ。

生きている人は齢を重ね、亡き妻は今もあの時のままだ。

 

あれから6年……。

早いような短いような、複雑な期間だった。

亡くした当初は、人生でこれ程悲しいことは経験した事がないと感じ、毎晩酒におぼれ声を押し殺して泣いていた。

当時は時間の流れが遅く感じられた。それも夜がひどかった。

会社にいれば仕事をしているので、イヤでも妻の事は考えない。

でも帰宅し、娘が寝た後一人になると、時計の動きがゆっくりになる。

あの頃はかなりの量の酒を飲んでいた。がぶ飲み状態。

自暴自棄であったし、飲まないと寝られなかった。

酔い潰れて眠る為に飲んでいた。

今じゃ信じられない(笑)。

も、も、もったねぇ~

 

一年目は記憶が殆ど、いやまったくない。一切ない。

寒いとか暑いなんて殆ど感じなかった。

人間は良く出来ている。

想定外大きなダメージを受けると、そのダメージを少なくする為に記憶や感覚の一部を消してくれる(そうやって、充電されるのをじっと待つのだろうか)。

それでもスイッチが入ると、涙があふれた。

テレビCMで家族団らんのシーン、スーパーで買い物中にすれ違う妻と同年代の女性を見たり、『ママ』や『おかあさん』といった単語だけでも、悲しみのスイッチがパチン!と入ったものだ。

でも、あの「記憶喪失の一年」があったから、精神的にも肉体的にも耐えられたのだろう。

当時はそんなこと、全然解らなかったなぁ~。

 

今でも時々、そのスイッチは入る。

人によっては同様の状態を『地雷を踏む』と言う。

最近はかなり踏み慣れた模様。

『小さな地雷』だったら、踏んでも壊れなくなった。

やはり、年月のお陰だろう。

 

それに伴って、妻についての記憶も多少目減りし始めている。

老化現象にはちと早いが、まぁそれに近いのだろうと諦めている。

・・・「その2」へつづく