『傷が癒えていないなら、立ち上がってはダメだ……』
……そう言いたかった。
夕方、携帯がなる。が、出られない。
大掃除中だった為、着信履歴が残っていた。
相手は、私と同じ境遇の方。こちらから発信してみると……。
子供をスケートに連れてきたが、家族連れやカップルが多く、やるせなくなったようだ。
その気持ち、良く解るよ。何年経っても、シングルでいる限り程度の差こそあれ感じるものだね。
私もスーパーの買い物は短時間だ。周囲の人間とは眼を合わせない。目的のものだけカゴに入れ、さっさと会計を済ます。
ココロのリハビリは、傷口が癒えてからでいいじゃないか。
なにもそう急ぐ事はないんだ……。
何とか「大掃除らしき」ことは終了（したことにしよう）。
窓ガラスに吹き付けたクリスマスのスノー・スプレーが落ち難かったが、娘と二人協力。ピカピカ、きれいになった。
ここ数年、年末の掃除らしきことを怠ってきたことは事実。
正直、なかなかやる気になれなかった。
正月という行事も同様だ。『おめでとう』の言葉に素直になれず、既に5回の正月が過ぎた。会社では『おめでとうございます』とは言わず、『今年もヨロシク』で通している。
そして、大掃除だ。どうしても手付かずの場所がある。
それは、妻が使っていた鏡台（って言うのかな？）周辺と妻の趣味の品々が入った引き出し数箇所。
毎年どうしても手が付けられない。ついついその想い出に慕ってしまうのだ（笑）。
何度か試みたが、毎年どうにもならない。同じ事の繰返し。
一つの引き出しには、死別直後に『暫定的に～』と雑多な物を入れたまま。
今年は学習して、それらには一切触れず。
今年は、掃除が早く終わった～（一部除く）。
明日は少し買い物をして、夕方にはゆっくりしよう。
心静かに新年を迎えるとしよう……。
