七回忌、無事終了。 その1

2008-11-09 00:37:33 | 日記・エッセイ・コラム

本日、妻の七回忌法要。

義父、義弟には久し振りに会う。義弟の髪には白いものが目立つ。

生きている人は齢を重ね、亡き妻は今もあの時のままだ。

 

あれから6年……。

早いような短いような、複雑な期間だった。

亡くした当初は、人生でこれ程悲しいことは経験した事がないと感じ、毎晩酒におぼれ声を押し殺して泣いていた。

当時は時間の流れが遅く感じられた。それも夜がひどかった。

会社にいれば仕事をしているので、イヤでも妻の事は考えない。

でも帰宅し、娘が寝た後一人になると、時計の動きがゆっくりになる。

あの頃はかなりの量の酒を飲んでいた。がぶ飲み状態。

自暴自棄であったし、飲まないと寝られなかった。

酔い潰れて眠る為に飲んでいた。

今じゃ信じられない(笑)。

も、も、もったねぇ~

 

一年目は記憶が殆ど、いやまったくない。一切ない。

寒いとか暑いなんて殆ど感じなかった。

人間は良く出来ている。

想定外大きなダメージを受けると、そのダメージを少なくする為に記憶や感覚の一部を消してくれる(そうやって、充電されるのをじっと待つのだろうか)。

それでもスイッチが入ると、涙があふれた。

テレビCMで家族団らんのシーン、スーパーで買い物中にすれ違う妻と同年代の女性を見たり、『ママ』や『おかあさん』といった単語だけでも、悲しみのスイッチがパチン!と入ったものだ。

でも、あの「記憶喪失の一年」があったから、精神的にも肉体的にも耐えられたのだろう。

当時はそんなこと、全然解らなかったなぁ~。

 

今でも時々、そのスイッチは入る。

人によっては同様の状態を『地雷を踏む』と言う。

最近はかなり踏み慣れた模様。

『小さな地雷』だったら、踏んでも壊れなくなった。

やはり、年月のお陰だろう。

 

それに伴って、妻についての記憶も多少目減りし始めている。

老化現象にはちと早いが、まぁそれに近いのだろうと諦めている。

・・・「その2」へつづく