松井豊氏編『悲嘆の心理(サイエンス社発行)』を再読。
その中に「変化に適応するためのストレス」について語られた箇所がある。
ストレス値 100 ~配偶者の死別
ストレス値 73 ~離婚
ストレス値 65 ~配偶者との離別
・・・と続く。
そう、私達死別経験者は、ストレス値100を経験したのだ。
だが、最近、もっともっと値の高い状況があるのではないか、と考えるようになった。
もしかするとその値は、「120」を越えるのかも知れない。
その状態とは、『 自らの余命を知ること 』。
医療の発展に伴い、寿命は飛躍的に延びた。
と同時に、病気の治癒状況も各人が理解できるようになってきた。
年齢も若く、意識もクリアな状態で、余命が分かってしまったら……。
同僚が、その状態であることを最近知った。
年齢は私とほぼ同じ。
なんてこった。
彼のことを考えたら……、私の経験したストレス値100は越えているであろう。
最近の彼は、何に対しても急いでいるようだ。
私は彼のために何ができるだろう?
今は一緒に精一杯仕事に取組むしかできない。
全力で。
そして、彼の傍に寄り添うことしかできない。
悔しさや無力感を強く感じてしまう。