今日も明日も元気

おやじの本音を綴ります。

2013-01-07 20:35:10 | ブログ

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正月飾りに欠かせないのが万両の実

自分の中では正月といえば南天だったが、それは仏様に供える飾りということを教えられた。

「松は千載を契り、竹は万代を契る」という目出度い組み合わせに「梅」を加えて「松竹梅」・・・そして赤い万両の実が彩りを添える。

松の内も今日7日までで正月気分も終わりとなる。

どんど焼きの炎に包まれるのは忍びないが、これも古の風習として伝えられている。

ところで昨年のノーベル文学賞を受賞した莫言(モー・イェン)の作品「紅い高粱」は二十数年前に映画化されていたことをご存知か?

ワタシは観たことがないが、この原作がどの程度まで反映されているのだろう・・・

舞台は中国山東省、日本帝国軍が進駐する戦火のなか高粱畑が広がるで生まれた女性の悲哀で華麗な生涯。そしてその女性を護るために多くの罪と功績を遺した男性。

高粱の紅い実が映える緑の平野・・・なるほどここまではいいかもしれない。

しかし貪欲で醜く蠢く性。二人を取り巻く人々は皆、中国人も鬼小人(日本人のこと)も腐った臭いを掻き立てながら凄惨な死を遂げる。

「イデオロギーや戦争なんて関係ない・・・俺はこの愛した女を護るためだったらなんだってやってやる。その怨みを晴らすためだったら何でもやれる」

背景には文化大革命という大静粛の恐怖政治があったのかもしれないが、結構重たい内容だった。

映画では無かったと思うが、日本軍兵士のシンボルを切り落として口に銜えさせて河に放り込む。「同じことを奴らもしたのだ、誰もが狂気と化すのだ」

戦争とはこういうものなのだと語り継がれているのだろうか・・・たしかに沖縄の人々を除いて現代日本の本土では戦争を知らない。また多くの引き上げ日本人は当時のことを多く語らない。

それにしても今のタイミングでの受賞とは随分ノーベル賞もブツケテくる。

幼馴染がお互い気付かないうちにニュートラルな妖精を介して交わってしまうなどというムラカミワールドでは歯が立たなかったかも・・・残念