アマチュア無線は『資格取得』も大事ですが『経験値を積み上げる』ことこそが大事だと、私は考えます。この趣味の本質は『ご自身の技量を磨くこと』に尽きます。何級だから偉いとか、卑下する必要もありません。仕事と同様の評価や信用、信頼などは『どうでもいい』と思います。趣味ですから『自然と無線機のスイッチに手が伸び、交信をしないと落ち着かないなぁ』くらいでちょうどです。キツイ表現ですが『第一級』や『第二級』の資格保有者が『必ずしも人格者とはいえない』のも『事実』です。むしろ、初歩級(第四級や第三級)の方が『人間味があって、おもしろい』かも知れませんね。
【写真:機械はカネで買えますが、ノウハウまでは買えません。悪しからず】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ノウハウを身につける早道のひとつは、AWARDへの挑戦、かもね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ノウハウの意味はどのように理解されていますか。
ノウハウの語源は『know-how』です。
know-how」について、分けて考えてみましょう。
まず『know』は『知っている』という意味です。
次に『how』は『やり方・方法』という意味です。
この二つを連結させると『know-how』という言葉に至ります。
ノウハウの使い方・日本語に言い換えた表現は『技能』でしょう。
技能というと『物事を行う腕前』のことを表す言葉です。
ただ、技能だけだとノウハウに含まれる、
全ての意味をカバーできないので、
完璧な言い換えとまではいきません。
技術に関することなら言い換えも可能です。
『技能のある人』『技能を身につける』などといったような使い方ですね。
ノウハウというよりも『スキル』に近いニュアンスかも知れません。
アマチュア無線は、第二級資格取得までは、何とか教育システムができています。
しかし、資格を取ったら『あとは自己研鑽』に委ねられています。
これが『かなりクセモノ』なのです。
アマチュア無線の資格は『第〇級アマチュア無線技士』になっています。
無線機がブラックボックス化した現代では、
必ずしも『アマチュア無線技士である必要はない』と感じます。
乱暴な表現ですが『アマチュア無線家』で『十分だ』とも思っています。
総通の見解は『運用の中身は資格が担保する』です。
悲しいかな、アマチュア無線業界に『プロショップ』は、ありません。
1,販売店は商品を抱え、
2,それを必要とする人を見つけて、
3,ひたすら、販売するだけです。
4,購入後は、よほどのクレームが出ない限り『売りっぱなし』が現実。
商品購入には、ほとんど付加価値などありませんね。
私が、再々『AWARDをやりましょう』と提唱するのは、
1,自分のペースでチャレンジできることと、
2,達成しやすい目標を立てやすいこと。
3,それに向かって『何が足りていて、何が不足しているか』が、
4,自分なりに『見えやすい(可視化)』からです。
5,運用モードや出力は『ただの手段』(戦術)で、戦略ではないのです。
アマチュア無線家にとって、AWARDは『自身の付加価値のひとつ』です。
1,Top DXerを目指すなら、最低でも第二級を取得し、200Wは必要でしょう
2,なんちゃってDXerでいいなら、第三級でも堪能できます
3,国内中心で楽しむなら、第四級でも十分に遊べます
所詮は『遊び』です。
アマチュア無線は『仕事ではない』のです。
保有資格で人格を決めるのは間違いです。
では『第一級』を取れば『人格者なのか?』と。
第一級の試験って・・・
1,対数と虚数
2,二通、一通、陸特からの出題も下りてくる
3,スミスチャートの計算問題
4,第二級のように暗記では太刀打ちできない、等々
(CQ-hamradio誌・2023年8月号・P114より抜粋)
時間を費やして、運用時間を減らして、取得する価値がある資格かどうか。
ときどき、近所のオートバイショップのオーナーと話をしますが、
アマチュア無線に対しては『冷ややか』です。
バイクショップのオーナーさんは『お客さんが何をやりたいか』に注目します。
その『お手伝い』をする、アドバイスをする、それがプロショップでしょう。
資格で『江戸時代の身分制度のようなムセン界はおかしい』と指摘します。
1,士:第一級?、限定解除の大型二輪免許?
2,農:第二級?、中型二輪免許?
3,工:第三級?、小型二輪免許?
4,商:第四級?、原付免許?
ね、ちょっと違和感を覚えませんか。
オートバイにもいろんなタイプがあります。
40年前の設計であるSR-400で楽しむ人もいれば、
最新型のツーリング仕様でカスタムを施し、
仲間とインカムで連絡し合いながら、温泉ツアーに出かける。
あるいは、16歳のときに乗りたかったKAWASAKIを60歳でやっと手に入れたり、
125ccバイクで、ソロ&プチツーリングと近くの里山でキャンプを楽しむ、等々。
それぞれの楽しみ方のノウハウは、乗りながら身につけていきます。
アマチュア無線に話を戻しますが、
一つ言えることは『デジタルモード』という『黒船が来た』ということです。
旧来のモードに固執するのは『サムライ』の『ちょんまげ』と『二本の刀』と同じ。
私は、刀を捨てて、ちょんまげを切れ、と、個人的には思っています。
資格名に『技士』なんて『士(サムライ)』が入っていること自体、時代遅れ。
こんなものに価値があるでしょうか。
今や『弁護士』ですら『過払い金請求』など『しょうもない仕事』に追われる始末。
多くの士業界は『難関』といわれる国家資格を持ちながら、
案外、くだらない仕事をやらないと食っていけない時代です。
アマチュア無線家とて『技士』として『儲けてはいけない業務』をやります。
(※アマチュア無線の運用の中身は、アマチュア業務です)
どんな楽しみ方をしようが『その人の勝手』ですが、
かつてのような大規模な設備は、必ずしも必要としません。
しかし従来モードで楽しむとなれば、第二級の200Wは必須ともいえます。
デジタルモードの場合は、遊び方の組み合わせ方で小規模な設備でも遊べます。
無線機もデジタルモード対応機が増えました。
USBケーブル1本で無線機と諸設定済のPCをつなぐだけで、
小電力でもDXができることも多々あります。
DXCC入り(100エンティティのCfm)を目標にするなら、
第三級でも十分に堪能できますし『コスパが一番いい資格』ともいえます。
上を目指すのも結構ですが『まずは第四級、第三級をしっかりやろう』です。
無線機などのハードウエアは『おカネ』で買えます。
しかし『ノウハウ』までは買えません。
特に再開組は『数十年のブランクをカネで埋める傾向が強い』です。
今や、e-ラーニングで第二級を取得できるように制度も変わりました。
でも、機械と資格はカネで『どうにかなる』ものの『ノウハウ』は買えません。
継続してやっている我々に対し、
数十年のブランクを機械と資格をカネで埋めても、
さすがに『経験値やノウハウまではカネで買えない』のです。
しかし、良質な情報を集めていくと、
意外と早くにブランクが埋まるかも知れません。
飽きずに続けている人が『何をやっているか』を、よく観察してください。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※記事は、表現と言論の自由に則ったエッセイで、
公人を除き、登場する個人・団体名は全て架空のものです。
※時事問題については、筆者個人の考えです。
※SNSなどの他サイトへリンクやリツイートはご遠慮ください。
※Twitter等、拡散性の高いSNSでのコメント合戦はお断りします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright:(C)2023 Ota-Tadashi All Rights Reserved.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※下記の広告は本記事とは無関係です。