内田康夫著である。
プロローグから一章、二章と読み進む中でこれは「旧日本長期信用銀行」の粉飾決算や飛ばしとか言われた
バブル後に発覚した金融事件だな、と思い読んでいた。
三章に入って突然あの「浅見家」が出てくる。
やっぱりそうだっか。
プロローグは終戦が決まった直後に起こった「自決」をめぐり
その後の展開を暗示。また「平将門」が関東を拠点にして「京」と対立していた。
以前、「平将門」は読んだ。最後は藤原秀郷の手で没するのだが。
それはおいといて。この将門の祟りとかが出て来たリするがそこはそれ「名探偵浅見光彦」が
解き明かしていく。
そんな中で戦時中召集され上官にひどい仕打ちを受けそのあたりも絡んでくるが
岩手県雫石上空で旅客機と自衛隊機が衝突し乗員乗客162名が亡くなる。
その中に息子夫婦も含まれていた。
「国民を守ると言って莫大な予算を使いながら結局国民を殺した」と憤る。
念のため調べると、記憶に新しいところでは
海上自衛隊所属イージス艦あたごが横須賀帰港途次漁船と衝突。
漁船の乗組員親子二名はいまだ行方不明。
2008年2月19日であった。
それ以前にはこれも海上自衛隊所属潜水艦なだしおだったと思うが
プレジャーボートに衝突し30名の死者を出した。日本近海である。
先日のNHK番組で防衛予算をめぐり共産党代表が「人殺し予算」発言。
ネットによればその日のうちに撤回したようだ。
だがこうしてみると国民にとってホントに「国民を守るため?」ってなるな。
特に集団的自衛権の閣議決定から「安保法制」成立。
「憲法改正」も視野に入れてドンドン危険な方向へ向かっている。
因みに岸田文雄外務大臣がこの「日本長銀」行員の出。
祖父の代から国会議員の職にある。
安倍さんとはお友達だな。そういう意味では。
いろいろ調べていて分かった。
一冊の本を読む中でいろんなことがわかって来る。
「日興証券の破綻、拓銀の破綻」などなどバブル期にどれほどのことを金融機関がやっていたか。
未来永劫右肩上がりを信じて疑わなかったのだろう。
だが、長銀の中にも「それはまずい」と異を唱えた人はやはりいたようだ。が、すぐ左遷。
その人の同調者と見られる者も皆跳ばされた。
戦時中も苦言を呈する人間は死地へ追いやられた。
時代が変わってもこれだけは変わらないということか。
こんな中で「憲法改正」で自民草案通りになったら大変なことになる。