【Tokyo Metropolitan Government】
8. みんなに都政を取り戻そう。
⇒ アメリカではトランプ新大統領が誕生する。色々な発言があるが、その中に以下のようなものがある。彼のツイートの発言で、英国がEU脱退を決めた時の発言である。
・They took thier country back, just like we will take America back.
彼らは自分たちの国を取り戻した。同じように我々も、アメリカをこの手に取り戻すよ。
トランプ氏の英語を借用して、『都政を取り戻す』を表現する。アメリカではなく、ここでは都政。都政とは、つまるところ東京であるので、
・We will take Tokyo back.
『みんなに都政を取り戻そう』を少し分析する。
この発言は都知事選で鳥越氏が言っていたスローガンである。なぜ『都政を取り戻す』のか。都政が都民の預かり知らぬ所で行われており、都民不在の感じをみんなが受けるからであろう。東京が、住んでいる人に関係ない所で、役人に管理されて、要するに都民の声が都政に反映されないという意味だろう。それは本来都政のあるべき姿ではないので是正して、今度は都民が主導で都政が行われるべきである、ということ。ということは、だれが主役かで考えると、役人ではなく都民が主役ということ。
都政を取り戻す=都民が主役
主役とはリーダー。よって
・People are the leaders of Tokyo.
・People are the learders of Tokyo. Don't forget! (忘れるなよ) なんかをつけても面白い。インパクトが出る。
都民が主役ということは、東京は役人の所有物ではなく、都民のものであるということ。
・Tokyo is ours. (東京は我々の物)
belong to (~に属する)を使うのもよい。
・Tokyo belongs to you.
・Tokyo belongs to each of you. (東京はみなさん一人ひとりのもの)
ミッシェル オバマさんも
・America belongs to you, to all of you. と、あるスピーチで言っている。
上記の英語をまとめて使うのもよい。
・Tokyo is ours. It doesn't belong to politicians.It doesn't belong to someone else. It just belongs to all of you.
belong to という表現も面白い。
アメリカドラマで Lie to Me というものがある。嘘を見抜く世界的権威(the world leading expert of deception)という設定の心理学者カル・ライトマン博士が、次々と難事件を解決するという話。相手の顔に出るわずかな表情(微表情)を見抜き、相手の嘘を見破るのだが、その中で、博士の部下で微表情を見抜ける天才の新人女性トーレスに対して、博士は次のように言う。
You have talent. But talent comes with sacrifice.
お前は才能がある。しかし才能というのは犠牲がつきものなのだ。
It doesn't belong to just you any more.
そしてその才能は、もうお前だけのものではないのだ。(⇒社会のために使うのだ、ということ)
belong to というと学校の教科書では、I belong to the tennis club. ぐらいしか習わないが、上記のようにも言う。簡単な英語であっても深い意味を表す。
マザーテレサの言葉にも、If we have no peace, it is because we have forgotten that we belong to each other. というものがある。
We belong to each other. 我々は互いに属する。要するにみんな孤立した存在ではなく、一人一人は誰かのために存在している、一人じゃない。みんながバラバラになっているから、心の平安は訪れないのだ、ということだろう。
我々は、どこまで簡単な英語の価値に気が付いているのだろうか。我々は難しい英語に目が行きやすい。簡単な英語が持っている深い意味、用法に気が付くことができるように、我々は普段から十分見る目を養っておく必要がある。新しいことを学ぶことも大切である。しかし既に知っている事柄の奥行きを知ることも、特に英語学習においては極めて大事なことなのである。
以上。