英作問題『山菜採り』
8. 山菜採取においては、食中毒防止のため、素人判断は、厳に慎むべきである。
⇒ 英作するにあたっては、可能な限り、自然で、正確な英語を目指す。しかし、それを阻むものがある。直訳である。直訳とは、日本語を字面のままに訳そうとする行為である。直訳になる理由は、目についた単語を、全体の意味を考えることなく、機械的に、そして反射的に使用するからである。直訳では、到底相手に通じる自然な英語とはならない。
『山菜採取においては』ということであるが、簡単に言うと、『山菜を採る時は』ということなので
・When you collect wild plants / pick wild plants / get wild plants /gather wild plants / find wild plants / go and get wild plants.
山菜採取するということは、山に行くことと考えれば
・When you go to the mountains to pick wild plants,
・When you go to the mountains for wild plants,
『食中毒防止のために』
簡単に言うと、『何かを食べて、病気にはなりたくなければ』と考えれば
・If you don't want to get sick.
・If you don't want to get sick by eating something bad. 等。
food poisoning (食中毒)を使うなら、keep 等を使って
・To keep food poisoning away.
・If you want to keep yourself away from food poisoning.
protect ~ fromを使うと
・To protect yourself from food poisoning.
等が考えられる。
prevent を知っているならば
・to prevent food poisoning.
『素人判断は厳に慎むべきである』
素人判断とは何か。
素人とは?逆は玄人(くろうと)、もしくはプロ。プロと素人の差は何か。知識と経験だろう。
要するに、素人とは、その事柄について、知識を有しない人。簡単に言うと、そのことに関して、あまり知らない人。
素人判断は厳に慎むべきであるとは、この文脈に即して考えると、要するに
『山菜のことを、あまり知らないなら、山菜を採るべきではない』ということである。よって
・If you don't know much about edible wild plants, you should not pick them.
逆にから考えると、よく知っているならば、もしくは、よく知っている人と一緒ならば、採取してもよいということになるだろう。
・You can go and pick edible plants, if you know a lot about wild plants, or if you go to the mountains with someone who knows a lot about edible plants. 等。
素人判断は厳に慎む、ということは、山菜を採取するにあたり、慎重を期すということ。要するに、注意して山菜を採ることなので careful を使い
・You need to be very careful when you pick wild plants.
素人判断は厳に慎む、ということは、山菜採取することは、相当な知識と経験が要るということなので
・Collecting wild plants needs a lot of knowledge and experience.
・It takes a lot of kowledge and experience to collect the right wild plants. (right→正しい山菜を)
『山菜採取においては、食中毒防止のため、素人判断は、厳に慎むべきである。』まとめて言うと、
・Many people go to the mountains and collect edible wild plants. If you don't know much about them, you should not pick them, or you will get sick.
・When people collect wild plants, no one wants to get sick when they eat them, but if they don't know much about wild plants, they may pick the wrong ones, so you'll have to be very careful.
・Don't pick wild plants, if you don't know much about them. Or you will get very sick.
など、色々考えられる。全体を通して言うと、個別とは違い、流れや自然さを重視する為、かなり変化が生じるが、変わらないのは、目の前に伝えるべき人(外国人)がいるということを念頭に置くことである。相手に伝わらなければ、何千何万もの英単語を、文脈を無視して覚えても、何ら役には立たない。
直訳を避けるには、少しばかり考えて、その英語が、相手に通じるかを、問うことである。相手に通じるとは、自然な英語であり、何が自然かというと、自分の習った範囲で知っている英語かどうかが、まずは基準となる。自然な英語にならないのは、まだ考察が不十分であることになる。深く考えて、自分の言いたいことが、本質レベルにまで掘り下げることができれば、必ず言いたいことは、簡単な日本語となり、簡単で簡明な日本語は、英語にするのは、極めて容易になる。
達人のレベルにおいては、あまり考えずとも英語を話すことができるだろう。要するに英語で考えるレベルである。しかし学習者においては、これから上手くなろうとする段階においては、一足飛びに達人の境地に至れるものではない。各々のレベルにおいて、やるべきことがある。いずれ修行が進めば、言いたいことが瞬時に英語で言える段階が来るだろう。しかし、同じことを、学習者が真似しても、単に単語レベルの置き換えをするだけの、直訳にしかならない。直訳を避けるためには、自分の持っている英語の知識をどうすれば相手に伝えられるかを、意識して考えることである。
自分の知っている個々の単語や表現を、全体として、どう配置して、使えば、最終的に、自分が言いたいことに、近づけることができるか。ある種の、大局観に似た視点が、我々英語学習者には問われている。
着眼大局、着手小局。(勝海舟)
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英語の学習も、目の付け所です。どこに向かうか、わからなければ、いつまでも目的地には到達しません。正しい学習法で、日々練習を重ねて、一歩でも目標に近づけるよう、一緒にがんばりましょう!