英作問題『平成』
5.バブル景気に沸いた日本経済だったが、バブル崩壊により、景気は一気に冷え込んだ。(前半)
⇒ こういう日本語を見ると、どう英語にしたらよいか、悩むものである。平成を振り返るテレビなどで、よくこういう言い方をするのを耳にする。
景気に沸く、バブル崩壊、景気が冷え込む。どれも引っかかる日本語である。それぞれの英語表現を知らなかったら普通はお手上げである。でも英作を練習していたら、話は別だろう。該当表現を知らなければ、考えたらよい。あきらめるのは早い。
今回の課題分は、少し長く、複雑なので、こういう場合は、要素を分解して、個別に対処するのがよい。上記の文を便宜上2つか3つに分割する。
①バブル景気に沸いた日本経済。
まず考える。もしくは想像する。バブル景気に沸いた日本経済。バブルだから、反射的にbubble と言いたいところだが、どう使うかわからないものは、使わない。英作では、考えることを重んじる。安易にわかっていないことを、わかったつもりで使うことは、禁物である。まず通じない。使うなら、ちゃんと辞書(英英、英和辞典)を引く。辞書を引いて、使用法を調べる。実際の会話では、辞書もスマホも使う間もない。ならば自分の頭で考えて、言いたいことを整理して英語にする。
考えると、バブル景気に沸こうが沸くまいが、景気は景気で、経済は経済。単純に考えて、良い悪いで考えると、バブル景気は、良いに決まっている。よって、バブル景気=良い景気と考えて、
・We had a good economy in Japan.
要するに、バブル景気は、いい景気である。それもすごくいいので、
・We had a really good economy.
・We had a very good economy.
・We had such a good economy.
・You never know how good the economy was.
・The economy was extremely good then in Japan.
基本線は、good economy なのであって、それをどれくらい、程度を大きく(おおげさに)言うか、ということ。
さらに考える。バブル景気とは何か。バブル景気に沸いたと言って、人が言いたいこと、思うことは何か?
バブル期には、地価が高騰し、株価がどんどん上昇。猫も杓子も投資につぐ投資。就職に関しては、いくらでも求人があるので売り手市場。企業は設備投資をどんどん行い、生産が伸び、売り上げが伸びる。企業の収益が上がれば、社員の給料も上がる。
簡単に言うと、バブル景気とは、こんな感じだろう。要するに、どういうことだろうか。英作するには『要するに』という思考が極めて重要。言い換えると『赤ちゃん言葉で考える』。子供に説明できるかという意識が、英語で話すには大事な発想なのである。説明する力こそ、英作、ひいては英会話力の根幹である。
要するに、バブル景気とは、多くの人が、多かれ少なかれ、結構お金に余裕があった、ということだろう。お金に余裕がある、ということは、rich かpoor で言うと、当然richである。要は、バブル期は、多かれ少なかれ、みんなお金を持っていた。結構お金持ちがいた、ということだろう。よって rich を使って
・There were many rich people in Japan.
・People were richer before in Japan.
・Japan was rich(er) then.
rich ということは、お金を持っているということなので、have 使うなら、
・People had a lot of money in Japan.
・People had more money (than now) in Japan.
・Everyone had some money. (ある程度お金を持っていた)
上記を合わせて、バブル景気に沸いた日本経済を英語にすると、
・Japan had a very good economy, and there were many rich people in Japan.
・The economy was really good in Japan. We were all (a little) richer then.
全部have でもよい。
・Japan had a really good economy. People had a lot of money then.
バブル景気とは何か。考えるのが大事である。自分なりに、考えることが、表現力の錬磨に通じる。
わからない、ということを逆手に取ることである。わからないから、考えるのである。考えるから、表現力がつくのである。
『バブル崩壊って何と言う?』といって、辞書やスマホで調べるような、方式では、なかなか上手くならない。
自分で頭を使って考えるという苦労を経て、初めて英会話の実力がつく。
(後半に続く)
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