考える英語 (英作で英会話上達!)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現していきます。英会話教室をやっております。

考えることと英語学習(2025年新年のご挨拶)

2025-01-11 13:43:20 | 英語学習

皆さま、新年あけましておめでとうございます。

英語の勉強はいかがでしょうか。

新年最初のレッスンは、1月4日からスタートしております。

 

昨年も、日本では様々なことがありました。秋には、コメ不足が発生。急にコメが無いは、コメが出たら出たで、コメの価格高騰に、驚きました。

さて教室では、昨年の年末頃より、コメ不足に関する英作を実施致しております。

  英作問題『コメ不足』

  1. 米は、日本人の主食です。

  2. 多くのスーパーでは、米が品薄です。

  3. この店では、米の品切れが続いています。

  4. 日本では、現在コメ不足なので、我々は米を求めて、店をはしごしないといけない。

 

 いかがでしょうか。教室(オンラインも)では、だいたい3分間程、これらを考えて頂きます。皆さん、ものすごく集中して取り組まれます。最近始められた方々も、以前なら、日本語を見て、えー!と驚いて、唖然とされた居ましたが、今では、よし来たか、という感じで、真剣にペンを走らせておられます。

どれも普通に我々日本人が日常に使う日本語ですが、同じ事柄を、英語で言うとなると、なかなか簡単ではありません。

難しそうな事柄を英語で表現する際には、字面を英語にしようとすれば、直訳の不自然な英語になります。

立ち止まって考える、という知恵は、人生でも大切ですが、英語でも同じく大切です。考えるということは、常識を用いるということです。自分の常識的な感覚を使って、対象を理解しようとすることです。「コメ不足」とは何でしょうか。不足というと、ほぼ機械的に lack という単語を思い出す人が多いですが、正確に使える方は、残念ながらほぼ皆無です。恐らく、be short of との混同なのか、形容詞的に使おうとしてというのが多いですが、lack は、他動詞で使うか、名詞として使うなら、suffer やhave と一緒に使い have /suffer a lack of ~ という形をとります。それかあえてbe からということなら、be lacking in というのもあります。

使い方がわからない英語に頼るのではなく、自分のよく知った、馴染みのある英語を使うことが、間違えずに英語で表現できる近道です。使い方が不確かなものは、使わないというということも、勇気です。極力間違えないようにするという、バランス感覚が、語学には必要です。

でも、言おうとする事柄が、難しい場合は、どう見ても、自分の知っている英語が使えそうに思われないでしょう。

自分の知っている英語と、自分の言おうとする事柄の乖離(かいり)が問題の根本です。理想と現実が離れているのと同様です。自分の英語力と、言いたい事柄が、大きな差がある際、普通はそれに関して表現することができません。

ではどうするか。考えることです。

考えるというのは、お店の在庫のようなものです。靴を買いに行って、店頭に、良さそうな靴がある。いいなと思い、自分にあったサイズがあるかと思いきや、ない。どうしよう。店員さんに相談すると、奥の方に在庫の確認に行かれ、自分のサイズの靴があって、よかったと思って靴を買う。英語で言えない!と思うのは、要するに、店頭に出ている分だけを見て、靴がないと思うのと同じです。店員さんに聞いて、在庫確認をしてもらうのが、考えるに該当します。

考えるということは、問うことです。質問をすることです。質問とは切り口です。あらゆる角度から、その対象を考察します。何のためか。知る為です。対象を、よりよく見るためです。

例えば、「主食」とはどういうことでしょうか。主食とは、要するに何ですか。具体的に言うと、誰が、どれくらい、どうすることで「主食」になるでしょうか。主食というためには、どれくらいの頻度で食べることでしょうか。

「品薄」はどうでしょうか。品が薄いとは、具体的に言うと、何が、どこで、どれだけ、どうなのでしょうか。

「品切れ」とは、具体的には、店のどんな問題ですか。品薄とは、数量換算すると、何がどれくらい、どのような状態でしょうか。

「店をはしご」するとは、具体的に、誰がどこで何をすることでしょうか。

このように、難しい事柄に、あらゆる角度から考察を加えると、なんとなく、答えが見えて来ませんか?

 

我々は、学校などで、相当な量の英語を学んでいます。そして多くの方は、実用英語を志し、さらに多くの英語の知識を学ばれています。

では、なぜ、相当な英語の知識を持っているにも関わらず、外国人を前にすると、英語が口から出ないのでしょうか。

それは偏(ひとえ)に、知識の引き出し方を知らないことが原因です。

ですから、英語が話せないのは、正確に言うと、英語を知らないというよりは、(自分の知っている)英語の引き出し方を知らない、ということです。

自分の持っている知識を引き出す方法が、考えるということです。

私共の教室では、問答を重視します。多くの質問を生徒の皆さんに投げかけます。なぜか。質問に触発され、答えを求め、頭脳がフル回転するからです。

難しい問題を、これは何だろう、どういうことだろう、具体的には何か。考えることで、何が起きるのか。

自分で考え、自ら表現をし始めます。

それが何か、我々が考える時、我々は自分の言葉で考えます。理解できないことが、理解できるに変わるとは、その事柄が、自分の言葉で表現できた時だと言えます。逆に言うと、自分の言葉で言えないことは、理解できていないということです。

考えるということは、英作、英語表現にとどまりません。徹底的に考察する態度は、他の英語学習にも波及します。洋書を読む、TIME誌などを読む。わからない単語ばかりの中、なんとかわかる単語、表現を見つけ、いくつかのわかる箇所をつなぎ合わせ、全体像を浮かび上がらせ、著者の主張を読み解く。徹底的に考察する態度が、難解な読み物を理解に導きます。自分の頭で考え、読み解き、著者の言わんとするところを、なんとかして、自分の言葉に要約する。そして、その事に関して、自分はどう思うか表現する。すべて、考える力がベースとなります。英語力は、考える力だと言っても過言ではありません。

わかるということは、平易な言葉で表現できることです。考えるというプロセスを経て、その事柄が、自分の言葉で表現出来た時、その平易な言葉は、容易に自分の知っている英語に置き換えることができます。

自分はこんなことを言いたい、というのが理想だとして、自分の現状持つ英語の知識が現実とすると、考えるというプロセスは、理想と現実の溝を埋め、橋渡しをする役割を担います。考えなければ、理想はいつまでも、理想のままで終わることでしょう。

考えるということは、自分を大切にすることです。自分の知っていることを、どう使おうか、どう役立たせるか、自分の経験と知識を大事に思うことです。

自分の持っている道具は、その使い方を誤れば、何の役にも立ちません。

自分の持っている英語という道具の価値を見極め、その真価を発揮できるかどうかは、我々の腕にかかっています。もしくは眼力に。

 

今年も、皆様の英語学習が進み、正しい練習を日々重ねられ、より自由に、自分の思いを英語で話せるようになられますよう、願っております。

今年も、宜しくお願い致します。

 

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