全てのゲームが終わり、結果に基づく様々な催しも終了して落ち着いて来ました。結果については、個人的な予想が半分正解したのでまあ良しという感じでしょうか。フランスの優勝はフランス車乗りとしても嬉しいです。選手個々ではクロアチアを応援したくもなりますが、クロアチアという国が民族主義的なカラーが強すぎて、ワールドカップなどでの優勝が残念ながら政治的に利用されかねないので、フランス優勝で良かったとも思っています。この辺はなかなか難しい問題ですが・・・・。
さて、日本はベスト16でした。決勝のベルギー戦は確かにすばらしい試合でした。が、負けは負けです。選手層が薄いことと、戦い方のオプションが少なすぎたことが敗因だと思いますが、監督の交代という前代未聞の出来事からの準備期間の短さを考えれば、よく健闘したといえるのではないかと思います。
攻撃陣のメインである、香川、乾、大迫、原口 、この4人が全員ゴールを挙げたことは特筆すべきでしょう。特に、香川と乾 を重用したことは、監督交代の一番の成果だったのかもしれませんね。
ただ、今回の勝ち方を見てみると、そのゴールシーンのほとんどは「速い縦パス」からの速攻+個人技でした。つまりは“縦に速い”サッカーを標榜したハリルホジッチ監督の戦法が大きく実を結んだのではないかと思います。監督交代は実はあまり意味が無かったのではないかとも思ってしまいますね。ハリルだったら、おそらくはもう少し若い世代をアタッカーに選んでいたでしょう。本田や香川、昌子も呼ばれなかった可能性もあります。そうなるとどうなっていたのかはもう「たられば」の世界ですが、少なくとも「縦に早いサッカー」と「デュエル」の精神は間違っていなかったと思います。“コミュニケーション”とか意味の解らない解任理由でなく、“選手の不協和音を解消するため”とはっきり明言すべきだったのでしょうね、協会は。
新しい監督は日本人になりました。「日本人らしい」っていったい何か?就任会見では明言されていませんでしたね。ベスト16に進んだのが、日本人監督の時だったから「日本人」が監督としてふさわしいとか、そんな馬鹿げた理論では進化しないです。「世界の潮流とその中での日本としての戦い方」をはっきり明言し、かつそれを実行し、結果をある程度まで出せる、そんな監督であってほしいです。