SNOW WIND BLOG 2

もうすぐ還暦。若くないなと感じる今日この頃の想いをブログにして、札幌の地からお届けします。

しっかりと議論できる土壌は出来たと思うが・・・・

2017-10-25 13:49:26 | 政治・思想
今日の新聞記事では、北海道では改憲に反対が6割超とか。左系の道新記事の調査なので、当然反対が増えていることは自明であり、読売や産経が同じ調査をして、足して2で割った7くらいが正しい数値なんだと思います。

ここで、もう一度「憲法第9条」について考えてみましょうか。


<第九条>  
1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


この9条は読み方で変わってきますね。だからこそ解釈というものが存在するのでしょうが、そもそも解釈というのが不思議です。そこがすでに苦しい言い訳のように聞こえてしまうのは私だけではないでしょう。

「武力の行使」を放棄するというのは、攻めることのみに該当するのか?守るときも該当するのか? 威嚇は攻めるときになると思いますので、これの放棄は納得がいきます。しかしながら、この憲法では守るときはどうなのか?が明文化されていません。「守るときは別」というのが解釈のうえで一般的となったと思いますが、この条文を読む限りでは、「攻守を問わず武力の行使は放棄」と読むのが自然だと個人的には思います。これが、2項の「戦力は保持しない」という部分に結び付いていくのだというのが自然な考え方だと思います。
だからこそ「自衛隊は憲法違反である」と発言する学者が多く存在するのでしょう。そしてそういった意見を抑え込むために「自衛の武力は別」という解釈が発生したのが流れなんだと思います。

この憲法が出来た昭和20年は、戦争が終わってすぐの頃です。ですから、この憲法の精神は十分に理解できるところです。しかしながら、朝鮮戦争の勃発による冷戦激化の中で自衛隊を持つこととなりました。本来ならばこの時点でこの論争は行い解決しておくべきだったと思います。が、敗戦後数年での改正は戦争の惨禍の記憶がまだ生々しい日本では不可能だったと思います。そこで「解釈」による運用が始まったのですね。

あれから70年近くが経過し、世界の情勢は大きく変化しました。今、現実的な視点で考えれば武力を保持しなければ他国からの侵略に備えることは不可能でしょう。それは中国、朝鮮、ロシアといった国々から日本を守るということになります。仮想敵国はその3国です。戦後すぐの頃とは他国の力も大きく変わっています。

昨今の議論は、不毛だと思います。非現実的な「理論」とか「理屈」の部分でのみ論議が行われており、拡大解釈の可能性から否定するような堂々巡りの論議が続いています。本来ならば解釈ではなく時代に即して憲法そのものを変えることが必要だと思います。ただ、ずっと平和だったこの国では、それはタブーとも言える話のようです。

西沙諸島をフィリピンから奪った中国は、アメリカ軍のフィリピン駐留が無くなってすぐに行動を起こし実効支配しました。アメリカの沖縄駐留が徐々に縮小していったら、南西諸島は確実に中国に実力行使されるというのは、普通に考えればあたりまえなのに、政治家は「中国の脅威をあおりすぎていませんか?」と平気で発言しています。ミサイルの発射を繰り返す朝鮮の挑発にも、同様に「あおりすぎ」と発言する政治家やマスコミ。嘆かわしいですがそれが今の日本の現実です。

そうは言っても再び戦争が起きることは避けなければいけません。パワーバランスを保つというのが、今の外交における現実的な路線であることは間違いないでしょう。それに即した現実的な憲法はぜひとも必要です。理想と現実のあまりにも酷い乖離。ここを是正していくための論議を政治家は活発にしてほしいです。
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新幹線延伸について

2017-10-21 22:04:01 | 鉄道
北海道新幹線の札幌駅ホームの設置で、いろいろもめているようです。原案の地上駅プランは在来線本数確保が難しいとか、東駅案は乗換えが大変とか。で地下案が最近は有力のようですね。

地下案は、東北新幹線の上野駅がありますので、それほど難しくはないのだろうと思いますが、費用は莫大になりそうですね。

個人的に思うのですが、札幌の都市計画そのものとのリンクは、どうなっているのかと思います。例えば、JR案の東側設置というのは、創成地区への人の流れを作るには良い案なのかもしれません。創成川よりも東側に地下道などを含めたインフラ整備を併せて行なえば、街として発展していく可能性は十分にあります。

また、市電を南1条から創成川の辺りまで伸ばし、北上して今の駅の東側に市電の駅を造
れば市電の活性化にも繋がりますし、バスターミナルとの連携の道も開けてきます。これは、札幌市の交通インフラの再構築にもつながるのではないでしょうか?

地下鉄との連携はどうでしょうか?東西線を新さっぽろからJR乗入れに変えて、札幌駅を通る列車の本数を減らすという考え方はいかがでしょう?これならば、原案も可能になるのではないかと思います。レール構造の特殊性ゆえに、他の大都市と違って一切乗り入れが出来ない地下鉄を乗入れ出来る形にすれば、新千歳方面から大通直通の列車を走らせることが可能です。また、東西線と繋がる東豊線も同様に変えることで、新千歳から丘珠空港への直通という空港間連絡にも発展が可能な形となります。これは札幌市にとっても道にとっても、丘珠空港活性化の大きなチャンスではないでしょうか?

東豊線でいえば、福住から清田や大曲を通って北広島まで延伸して乗り入れ可能にするのも一考です。ファイターズ球場が北広島になっても、この線ならば交通手段として十分ですし、先ほど述べた空港間連絡としての利用も可能です。

夢物語かもしれませんが、新幹線の札幌延伸を単なる札幌駅だけの問題とはせずに、札幌市や北海道全体の交通インフラの整備と捉えれば、もう少し違った解決方法や発展が見込めるのではないかと思います。そこまでの広い視野を持って、道や市とJRは話し合いは出来ていないでしょうね。北海道の未来を全く考えていない役人もいかがなものかと思ってしまいます。
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陣取り合戦

2017-10-01 17:51:40 | 政治・思想
いよいよ衆院解散総選挙となりました。

解散の是非がいろいろ言われていますが、個人的には良かったと思います。
これ以上、国会でくだらない論戦に時間を費やして欲しくないというのがその理由。

モリカケって言うけど「そば」じゃないよ。ただ、「モリ」のほうは国有地を安く買い叩くために、”首相の知り合い”っていう地位になって役人に脅しをかけるために周到に仕組んだイカサマに、役人がまんまとだまされただけですよね。安倍首相自身は全く関与のない話で、そんなイカサマをまともに取り上げる野党やマスコミのバカさ加減にうんざりです。
で、「カケ」のほうは、昔からカケだったって知事が言った事が全てでしょ。お友達とか関係なくて、昔からカケ。官邸の意向って“経済特区”が官邸の意向ですもん、当たり前。何か問題を作ろうと必死になっている野党やマスコミ、これにもうんざり。説明責任とか、説明しているよ、ちゃんと。信じる信じないは野党の勝手。

こんなくだらないことに時間をかけるほど、今の日本は安全じゃない。もっとも大切な“国防”問題に時間を割くべきでしょ。国敗れたらそこはもう“日本”じゃないってこと、全く理解していない政治家は、ちょっとは頭を冷やすべきです。

解散したら、厚化粧のおばさんがしゃしゃり出て来ました。“緑のたぬき”ですかね?自民党に変わる勢力には成り得ないと思いますが、公明に変わって自民と連立を組む可能性はあるかもしれません。ただ、“しがらみのない政治”とは、既存のものを否定するので得てして“大衆迎合”に陥りやすいものです。大衆は熱しやすく冷めやすい それをどこまで本気で考えているのか、横文字で聞こえがいいだけで中身は無いように感じます。

民進党はフヌケになりました。個人的には、保守系と左翼系(リベラルなんて言葉はもったいない)に分かれて、左翼系は共産や社民と合流し“新左翼主義”なる政党を作り、保守系は自民党左派を取り込んで“新中道主義”なる政党を作るべきだと思っていました。残念ながら保守系は魂を売ってしまいましたね。もう政治の中心に返り咲くのは無理でしょう。

二大政党制は、日本には無理だと思っています。敗戦国であるがゆえの思想だと思いますが、必ず左翼系が存在するからです。今回の選挙で、細かな政党が一気に合流し全部で4つくらいにまとまるように思います。ある意味、これまでの形を脱却した新しい時代への選挙になるのかもしれません。それは少子高齢化社会への新しい対応、憲法の改正、政治家や官僚など国家の統治システムの改定など、新しい時代にふさわしい国家全体のあり方を検討していくことになるのだと思います。そして、その舵取りを行うのがどの政党なのか、しっかりと主義主張を確認していきたいと思います。
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