ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

頑張れ、魁皇!

2009-01-14 19:28:33 | ときのまにまに
魁皇4連勝ならず。残念。でも、わたしたちは現在の魁皇に全勝を期待していない。全勝以上のものを期待している。今場所、初日から3連勝ということ自体がすごいことである。何しろ36歳。
わたしたちが魁皇に期待することは相撲の美しさである。もちろん、その中には勝つことも含まれるが、勝つだけが美しさではない。先ず、体型。魁皇の体型はまさに力士そのものである。無駄なものが一つもない。
そんなことより、取り口である。特に今場所、初日の対雅山戦で見せた「送り出し」など、芸術的である。年齢を考慮し、相手の体重を考えれば、これほど魅力的な作戦はない。野球でいうと、イチローが時々見せる、外野のフェンスをよじ登って飛球を掴むあれと同じである。
二日目の、対安美錦戦で見せた、「はたき込み」、これは現在はやりの「エコ作戦」そのものである。ああいう小技はベテランのベテランたる実力の一つで、時々は見せないと若い連中が馬鹿にする。でも、あの時に見せた魁皇の顔は忘れられない。ごく自然にそういう技が出たのであろうが、ああいう勝ち方は「恥ずかしい」という思いが、顔に出ていた。あの「反省」はファンにとってはたまらない。相撲は勝てばいいのではない。美しく勝たねばならない。その美しさは、観衆に対してよりも対戦対手に対するものである。「負けて感激」、「負けて学ぶ」。いやな勝ち方をしたとき、いやな顔をする、これも相撲の美しさである。
3日目、これは特別な相手である。同郷の後輩琴奨菊である。ただ勝てばいいというわけにはいかない。しかし、勝つことによって教えることが沢山ある。負けた琴奨菊、「魁皇は重かった」。イヤー、とてもすばらしい対戦であった。
ともかく、今場所も魁皇には勝ち越ししてもらいたい。引退、云々はそれから後の話である。
頑張れ、魁皇!

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