ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

主人在宅ストレス症候群

2010-06-16 12:40:07 | ときのまにまに
昨晩、北野武が司会役のテレビ番組「みんなの家庭医学」を1時間ほど見ました。3時間番組でしたが、8時からの「さんま御殿」までのつなぎです。テーマは「体に悪い夫婦関係」。面白い企画でした。世の中にはいろいろな夫婦関係があるものです。その番組のなかで「主人在宅ストレス症候群」という言葉が飛び出してきました。まさか、そんな言葉があるとは思えませんでしたので、何にかのギャグだと思っていましたが、インターネットで調べてみて驚きました。実際にこういう病名がありました。
この病名の命名者は大阪府の黒川内科の院長黒川順夫氏だといわれています。黒川院長によりますと、15年ほど前から、「定年退職した夫がずっと家にいるようになってから、体調が悪くなった」と話す女性が目立ち始めたとのことです。それらの患者さんに共通している原因は、「夫は何もしないでテレビばかり見ている」、「3度の食事の用意が大変」、「あれこれと指図される」、「細かく干渉される」など、日常生活で強い束縛感を感じていることらしいのです。とくに亭主関白型の夫と、自分を抑えて夫に従う妻という構図が典型的で、高圧的な夫に気持ちを伝えられないため、精神的なストレスが体の弱い部分を攻撃するようです。病状は、ストレスと強い関係のある高血圧や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、気管支喘息、過敏性腸症候群などのほか、脱力感や冷や汗、震えなどが起きる低血糖症候群や、ほかにも慢性肝炎とさまざまなようです。番組のなかでもいろいろなケースが紹介され、出場者の夫婦のアンケートなどが紹介されていました。面白いケースとしては「稼ぎの良い妻」と「妻のマネージャーをしている夫」とのケースで、この場合は夫が「主人在宅ストレス症候群」を発症していました。つまり、この病気は必ずしも男性と女性との関係というよりも、経済力を背景にした「主人と下僕」関係が基礎的な事実としてあるようです。夫婦関係が本当の意味での対等関係ではなく、上下関係であり、その関係が今までは「外と内」という役割分担によって保たれていた距離感が、何らかの原因により、バランスを崩し、急接近したために、潜在していた上下関係が一挙に噴出したことによるものと思われます。
「夫が定年退職したので毎日、1日3食ずっと一緒で大変だ」と嘆く友人たちに家内は「私なんか結婚したときからずっと、朝から晩まで一緒よ」と笑い飛ばします。その家内も、関西から九州に転居したときにはしばらく「引っ越しストレス症候群」にかかったようです。まぁ、人間って弱いものです。そういう私も「教会での説教」が出来なくなったら、「説教できないストレス症候群」か、ヒョッとすると「言葉便秘症」になるかも知れません。

最新の画像もっと見る