
2018年6月4日(月)
コウシンソウとコウシンコザクラ
ようやくコウシンソウ自生地に入ってきました。
ここまで随分長くかかった気もするし、思っていたほどではなかった、という気もします。
というのも、コースタイムを見ると、それまでの軌道の長さ(距離)に比べ、お山巡りは距離が短そうに見える割には2時間もかかるのです。
それだけアップダウンがあったり、険しいためゆっくり行かなくてはいけないエリアなのでしょう。
ここから先がまだまだ長いのです。
いずれにしても、ここまでの、そしてここから先の距離と時間も忘れ、
この花々との出会いに心躍らせてしまいました!

まずは足元にたわわに咲くコウシンコザクラにくぎ付け。
コウシンコザクラ、と呼ばれているようですが、「ユキワリソウである」という記述を見ました。
また、「庚申山に咲く固有種だろう」というものも読みました。
あまりよくわかりませんので、よく見かけるコウシンコザクラと呼ばせていただきます。

お天気は良いのですが、岩場の陰に咲いているので色がうまく出せません。

切り立った岩場に咲く花たちはこのような状態で咲いています。
奥の方から男性が一人いらして、「あちらの方がたくさん咲いていますよ。」と教えてくれました。
「コウシンソウがなかなか良い所に見られませんね。 上にはたくさんあるのに。」とおっしゃるので上を見上げると、

うわぁ~、本当だ。 たくさん咲いている!
希少なお花で宝探しのようになるかと思っていましたが、たくさん咲いています!
写真では撮りにくいですが、人の手に届かない所に咲いているのは、ある意味良いことでしょう。
そして、人の手に届かない所だけ残っている、ということでなければ良いけれど、という気もしました。

けれどその男性が、「ここと、ここと~、ここにもあるよ。」と撮影しやすいものを教えてくださいました。
なんとこの方、滋賀県からいらしたそうです。 しかもこの花見たさに、既に何度も通われているそうです。
調べるとこの庚申山、そして栃木県、群馬県の特定のお山でしか見られないそうですから、そういう方もいらっしゃるのですね。

コウシンソウは、タヌキモ科 ムシトリスミレ属の食虫植物です。
この唇のような花でパクッと虫を食べそうですが、捕虫部は葉や花茎から分泌した粘液で虫を捕らえ消化吸収するそうです。
秋田駒ケ岳でムシトリスミレを見ましたがそれより一回り小さく、
このように花茎が二股に分かれることがあることもコウシンソウの特徴だそうです。

ちょっと高い所に咲いている物は花が上を向いてしまって撮りにくい。
と思いましたが、コウシンソウは種ができると花を上部に反り返らせ、株より上方の壁面に種を押し付けて植えこむのだそうです。

こちらも花が随分上向きです。 そして茎や葉に黒い虫が捕らえられているのが見えます。

お花正面アップ。

横顔アップ。

ちょっとケムンパスっぽい。w

ここからはコウシンコザクラ。








あっという間に一時間ほどたってしまいました。

お山巡りはまだまだ序盤戦。
ここからは神聖なる庚申山を体験しましょう。