■消えた4億円 私立幼稚園連合会と「幼児教育無償化」の関係
日刊ゲンダイ 2021/03/12
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286384
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巨額の資金は政界に流れたのか。国会でも追及チームが立ち上がった。
4億円の使途不明金が発覚した全日本私立幼稚園連合会。
連合会側は11日、香川敬前会長と当時の事務局長を刑事告訴した。
関連団体で、同じく資金流出が確認された全日本私立幼稚園PTA連合会長を務める自民党の河村建夫元官房長官も、告訴の手続きを取ると表明。
「極めて遺憾」とか他人事のように言っていたが、連合会と自民党のズブズブの関係について、政界で知らない者はいない。
「熱心な支援団体のひとつ。参院選で橋本聖子さんや山谷えり子さんを推薦して順位を押し上げた実績もある。今月21日の党大会では、長年の功労があった友好団体として、連合会を表彰する予定でしたが、使途不明金問題で取り消すことになりました」(自民党関係者)
野党は合同ヒアリングを実施。その中で文科省は連合会について「監督権限がない」としながら、毎年度1000万円前後を委託費の名目で連合会に支払っていることを認めた。
連合会は任意団体だから、選挙活動も政治献金も自由だが、安倍前政権では特に政治との距離を縮めていただけに、前会長が「私的流用はしていない」と言い張る4億円の行方は気になる。
安倍前首相が政権に返り咲いた直後の2013年に開かれた連合会・PTA連合会の全国大会を伝える会報「全日私幼連 情報特急便」(平成25年7月8日号)には、こんな記述がある。
<安倍総理は祝辞の中で「すべての子どもたちに、質の高い幼児教育を保障することができるよう、幼児教育の無償化の実現など、様々な政策実現に向けて政府・与党一体となって、また、皆様と手を携えて、取り組んでまいります」と述べられました>
スピーチ後には、430万筆あまりの幼児教育無償化を求める署名が<安倍総理にしっかりとお渡し>されたという。
そして実際、前政権下で幼児教育無償化がスタート。
当時は待機児童が社会問題化していて、子どもを預けていない世帯の潜在的なニーズが掘り起こされる無償化により待機児童ゼロがますます遠のくという現場の懸念は大きかった。
働く母親の要望の高い0~2歳児は一部世帯しか無償化されず、3~5歳児は全員無償化という幼稚園にとって最も恩恵のある形になった。
巨額の使途不明金の行方と自民党との関係、教育行政が歪められた可能性について、徹底解明が必要だ。
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■消えた4億円 私立幼稚園連合会と「幼児教育無償化」の関係
日刊ゲンダイ 2021/03/12
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286384