来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
「今しばらくお待ち下さい」
最近、駅にいるとしばしば「○◎分発の□◇行きの列車は雪のため発車が遅れる見込みです。恐れ入りますが今しばらくお待ち下さい」といった放送が流れる。
この「しばらく」とはどういう意味かはっきりしない。「3,4分」とか「10分程度」とか言ってくれるといいのだが、と思っている。駅係員に「しばらく」とはだいたい何分程度か、と聞けばいいのだが、まだこれを質問したことがない。
そんなことをいらいらしながら考えていると列車がやってくる。だからこの「しばらく」は3,4分程度だと分かる。
この単語は「大辞泉」によると、「すぐではないが、あまり時間がかからないさま、少しの間」とあるが、行を換えて「時間的にある程度長く続くさま、当分」という解説もしている。後者の場合の例として「しばらくぶり」という使用例をあげている。
結局、ひとつの語に相反する二つの意味があるということだ。だから駅のアナウンスで「しばらくお待ちください」というのは、少しかも知れないが、ある程度長くかかるかも知れない、という意味になるから、間違っていないのだろう。
日本語というのはこういうあやふやな、時には反対の意味の語があることでビミョウな感じを与えてくれる。難しいというかわかりにくいというか、どっちでもとれるあいまいさをもっている。
だから私たちは言葉の前後の意味や、語り合う雰囲気や、相手の顔色や、いろいろな部分を想像して総合的に判断しなければならないという訓練をさせてもらっている。日本人は「賢い」と言われるとしたらこういう言葉のビミョウさとも関係があるのかも知れない。
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