今、司馬遼太郎の「空海の風景」という大長編小説を読んでいる。タイトル通りテーマは空海(弘法大師と言われた)という平安時代の代表的僧侶の活動、生き方、当時の日本等の政治と文化、宗教などまさに総合的な材料を組み合わせて描かれる壮大なドラマだ。
私たちは、日本史の授業などでも奈良時代から平安時代に重要な役割を果たした「遣唐使」について触れてきた。しかしこの小説を読んで、遣唐使の派遣というのがどういう国 . . . 本文を読む
自転車の走り方が話題になっている。私は勤めた頃は自転車で通勤していたときがあったが、当時はクルマもそれほど多くはなかったので、自転車で走ることに特別の怖さとか心配事などはなかった。
最近は徒歩が多い。「怖い」とか「この野郎」とか思う相手は自動車やバイクよりもチャリンコだ。歩道を走る。中には対面で来る者さえいる。また子どもや女性の自転車も少なくないから、これも気になる。
交通法規上は自転車も「車両 . . . 本文を読む
和田さんが言っていることで少々気になることが2つある。「薬を減らす」と「健康診断を卒業する」ということだ。
私は20世紀末,胃腸の手当を何度もやった。胃カメラ、胃炎、その他いろいろ。これを担当してくれた先生が10年前に亡くなった。「お互い元気で過ごしましょう」などと確認しあったのに、急逝した。
それ以降お世話になっている病院では主として心臓だ。21世紀になって2度ほど救急車のお世話になった。狭心 . . . 本文を読む
和田秀樹さんが、前著「80歳の壁」の続編を書いた。これが「実践編」。この書は、前のと比べて遙かに分かりやすく、文字通り実践資料になるのではないか、という印象だ。
まず「まえがき」を紹介して、この書の意義をお伝えしよう。
なぜ、人は「80歳」を境に、がくっと衰えるのか? … これは、私が長年抱いてきた素朴な疑問だ、ということから始まる。それは「80歳」という節目のいい年に、何かを「やめる」人が増え . . . 本文を読む
一丁平方程度の小さな団地に住みだしたのは1970年だ。だからもう半世紀を超えるのだが、前半25年間は戸数が増えてきて、空き地は見えなくなった。
しかし後半の10年間ほど振り返ると、1抜けた2抜けた、という感じで徐々に空き地が生まれてきている。空き地でなくとも空き家さえ出てきた。
これは、住宅地では目につく傾向ではないだろうか。ちなみに、札幌市の人口は1980年に約140万人、一番多かったのは20 . . . 本文を読む
5月17日、万葉集のトップをかざる歌を紹介した。若い女の子に声をかける天皇の歌だった。こういった女性を讃え、また気を引こうとした歌も実に面白い。それはまたの機会にして、今回は家族思いのパパと「酒好き・のんべ」を紹介しよう。これも誰もが知っている歌だろうが。
山上憶良(やまのうえのおくら)という人がいる。この人の詠んだ歌で最も有名なのが「貧窮問答歌」だろうか。中高の歴史の教科書に紹介されているのでは . . . 本文を読む
歴史を考えるとき、もし…なら?といった仮定のテーマを出すことは無意味だという理解があった。とはいえ、「もし1990年代前半のころのように、ウクライナが米ロに次ぐ世界第3位の核保有国だったが、この地位を持ち続けていたならロシアは今のようなウクライナ侵攻をしただろうか」と考えることは意味があることだろう。
このとき、詳しくはまだ不勉強だが、早い話ウクライナに対して米ロは安全と財政支援を確約してウクラ . . . 本文を読む
G7サミット閉会後、この会議に関するいろいろなコメントが公表されている。そのいくつか。まず国連のグテレス事務総長(もとポルトガル首相)。この人も「相手より先に核を使わない先制不使用を約束するように核兵器保有国に求めたが、これは『広島ビジョン』には盛り込まれなかった。新たな軍備競争まで起きている。核兵器保有国は核の先制使用をしないと約束することが先決だ」と訴えた(道新記事)。
13歳のとき、爆心地か . . . 本文を読む
今朝の道新の記事を手がかりに、私が理解できる範囲で今回のサミットの「成果」を確認したい。
まず同紙1面の記事。
トップに岸田首相の記者会見の発言を記す。「核兵器のない世界に向けて取り組んでいく決意を共有した」とサミットの「成果」を強調した。またロシアの侵攻に対して戦っているウクライナとの連帯を重視し、今後も更に「対ロ制裁や制裁回避防止を強化する」と述べた。
私の上の2つの論点に関する問題意識は前者 . . . 本文を読む
広島サミットが開かれている。ウクライナのゼレンスキー大統領も急遽参加して短い時間で多面的な活動を展開しているようだ。世界平和の象徴的センターである広島がこれからこの意義を充分に発揮できるように岸田総理をはじめ日本のトップの皆さん、遺憾のない働きかけを行ってほしいものだ。
まずロシアのウクライナ侵攻を一刻も早く終わらせるために世界の主要な国々による対ロシア働きかけを組織することが必要だろう。
ウク . . . 本文を読む