「家康」ドラマの「真田信繁」



NHKの大河ドラマ「どうする家康」を毎週観ている。それほど面白くない。「どうして?」かはっきり言えないが、徳川家康が「厭離穢土 欣求浄土」(えんりえど・ごんぐじょうど)を旗印にして、これを地上に実現させようとした生き方を貫いたという筋書きにこだわっているからではないか、と感じるのだ。戦国の世の中、徳川家康がこの語を旗印にしていたかも知れないが、それほどの「理想家」であっただろうか。250年間、江戸時代に大きな戦乱はなかった。しかし武士以外は徹底的に抑圧され、耐えきれなくなった農民たちは「百姓一揆」を起こさざるを得なくなっていった。

それはともかく、ドラマの最後の華は「大坂の陣」。ここで活躍する大坂方(豊臣方)の人物が真田信繁だ。私たちが子どものころから、この名前ではなく「真田幸村(さなだゆきむら)」としてポピュラーだった。この豊臣方のいわば参謀だった彼の家来に、いわゆる真田10勇士がいた。猿飛佐助、霧隠才蔵、などの忍者、坊主上がりの三好清海入道、などが大活躍して徳川方を困らせた。しかし武運つたなく豊臣方は大坂城ともども滅びる。しかし、滅びたというのはウソで、秀頼を擁して九州へ逃亡した、というような話を「あり得ること」として理解していた。この筋書きをつくったのが真田幸村とその部下だったということだが、それはフイクションだろう。

今の世に、私たちが子どものころに出ていた「忍術」使いを登場させても不自然だろう。しかし「大河ドラマ」らしくもっと波瀾万丈の展開を示してくれてもいいのでは、と不満を感じている。
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