元旦の各紙のコラム

今日のタカヤ君の勉強の材料に、元旦各紙のコラムを取り上げた。自分の興味にあったことでもあるのだが、それぞれの新聞の一つの顔が見えた。

道新は今年が国際森林年であることから、樹木と向きあった詩人たちの言葉を引用し「草木から多くを学びたい」と結ぶ。
朝日は小学5年の女の子の詩、おかあさんと肩を寄せ合って暮らす狭いながらも幸せな思いを記し、今これがなくなっていることを示唆しながら「きゅうくつな幸せ」を思う。

読売は年の瀬に遭った電車での人身事故から「新年は死んだ人をしのぶためにある」という詩人の言葉を引用し、「多くの人びとが未来で彼女を待っていたに違いない」と語りかける。
毎日は、1941年に永井荷風が記した日記から、当時の閉塞状況を振り返りながら、今はどうか。未来に向かう今、目前の壁を破れるかどうか自由な挑戦にかかっていると気持ちを鼓舞する。

日経は、100年前の日本は「開化」がよく言われていた。夏目漱石の「開化があっても競争はますます激しくなる」と見抜いていたこと、100年経った今希望よりも不安が頭をもたげる。
産経は、伊勢神宮参拝者が爆発的に増えてきていることから、日本人が天皇家につながる伊勢参拝ブームを歓迎したい、そしてこの国の成り立ちを考えようと結ぶ。

最後に、しんぶん赤旗を取り上げた。ちょうど100年前坪内逍遙宅敷地の小劇場がイプセンの「人形の家」の上演されたこと、与謝野晶子や平塚らいてうの女性解放の動きが始まったことなどを思い出し新しい年を迎えた、と記す。

まとめ方に不十分さがあるかも知れないが、一般紙は新しい年に大きな希望を託せる、という雰囲気でもない。産経と赤旗は、さすがに自分の立場をはっきり示している。

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