超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

「金星」の火山が1990年代に噴火した新たな証拠を発見! 確認されれば太陽系3例目の天体に

2024年06月09日 08時03分21秒 | 宇宙
現役で噴火を起こしている「活火山」は、太陽系全体で見てみると非常に珍しい存在であり、地球以外では木星の衛星の「イオ」でしか見つかっていません。特に、 “兄弟星” と呼ばれるほど地球と似ている「金星」では、直近の噴火に関する予備的な証拠が挙がってはいたものの、決定的なものではありませんでした。

ダンヌンツィオ大学のDavide Sulcanese氏とGiuseppe Mitri氏、そしてローマ・ラ・サピエンツァ大学のMarco Mastrogiuseppe氏の研究チームは、アメリカ航空宇宙局(NASA)が30年以上前に運用していた金星探査機「マゼラン」のレーダー画像を分析し、噴火で生じた溶岩流の証拠を探索しました。その結果、1990年から1992年にかけて流出した溶岩流である可能性が高い地形の変化を2つのエリアで発見しました。

今回の研究は直前に発表された別の研究とあわせて、金星の火山が直近でも活発に活動しており、それも1990年代という人間のタイムスケールでもつい最近に噴火した可能性が高いことを示しています。この結果が正しければ、金星は現役の熱い活火山を持つ3例目の天体となります。

現在NASAでは、金星のより正確な地図の作成をメインミッションとする金星探査機「VERITAS」の打ち上げを目指しています。VERITASで得られるマゼランよりもずっと高精細な地形データは、今回の研究で推定された活火山の痕跡が正しいかどうかを評価するだけでなく、マゼランのデータからは発見できなかった新たな活火山の痕跡を捉えることにもつながるでしょう。

Ian J. O’Neill, et al. “Ongoing Venus Volcanic Activity Discovered With NASA’s Magellan Data”. (NASA / Jet Propulsion Laboratory)

【慶應義塾】天の川を高速で通過した暗黒物質サブハローの痕跡を発見

2024年06月03日 14時29分57秒 | 宇宙
慶應義塾大学大学院理工学研究科の横塚弘樹(2022年修士課程修了)と同大学理工学部の岡 朋治教授の研究チームは、天の川の比較的静穏な領域において、異常に広い速度幅(約40 km s–1)をもった分子雲(CO 16.134–0.553)を発見しました。この分子雲は膨大な力学的パワーを有し、過去に強い衝撃波を受けた痕跡が見られるにもかかわらず、明確なエネルギー供給源が付随していません。

過去の広域データを精査した結果、CO 16.134–0.553がやや大きな分子ガスの膨張球殻状構造(シェル)の一部を構成すること、天の川の当該領域には巨大な原子ガスの「空洞」が存在し、天の川下方には長大な直線状「フィラメント」が存在していることが分かりました。これらの空間構造は、天の川銀河のハロー部から降ってきた何らかの天体が天の川銀河円盤部を高速で通過したことを意味しています。フィラメントの先端に明るい天体が存在しないことから、ハロー部から降ってきた天体は矮小銀河や球状星団になり損ねた「暗黒物質サブハロー」である可能性が高いと考えられます。

本研究成果は、2024年3月14日発行の米国の天体物理学専門誌『The Astrophysical Journal』に掲載されました。

▼全文は本学のプレスリリースをご参照ください。

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2024/6/3/240603-1.pdf

世界初の木造人工衛星(LignoSat)完成、JAXAへ引き渡し宇宙での運用へ 木の可能性を追及し木材利用の拡大を目指す

2024年05月28日 14時32分10秒 | 宇宙
国立大学法人京都大学(総長:湊 長博/以下、京都大学)と住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎/以下、住友林業)が2020年4月より取り組んできた「宇宙木材プロジェクト(LignoStella Project)」※1で、約4年かけて開発した木造人工衛星(LignoSat)※2が完成しました。6月4日、JAXA※3へ引き渡します。完成した木造人工衛星は1辺が100mm角のキューブサットと呼ばれる超小型の衛星で、NASA※4/JAXAの数々の厳しい安全審査を無事通過。世界で初めて宇宙での木材活用が公式に認められました。

宇宙空間での運用に向け今年9月に、米国フロリダ州のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)から打ち上げ予定のスペースX社(Space Exploration Technologies Corp.)のロケットに搭載し国際宇宙ステーション(ISS)に移送します。ISS到着から約1か月後に「きぼう」日本実験棟より宇宙空間に放出される予定です。今後は木造人工衛星から送信されるデータ解析を通じ、木の可能性を追求し木材利用の拡大を目指します。



■審査合格までの経緯と意義
今回の木造人工衛星の開発は2022年3月~12月までISSの船外プラットフォームで実施した木材宇宙曝露実験※5※6をはじめ、地上での振動試験、熱真空試験、アウトガス試験など様々な物性試験※7の結果得られたデータに基づいて行っています。木材宇宙曝露実験では温度変化が大きく強力な宇宙線が飛び交う過酷な宇宙の環境下でも、割れ、反り、剥がれ等はなく木材の優れた強度や耐久性を確認しています。その他の地上試験でも木材は宇宙飛行士の健康や安全、精密機器や光学部品などに悪影響を及ぼさないことが明らかになりました。数々の実験、試験を経てNASA/JAXAの審査に合格したことで、宇宙空間での木材活用の安全性が証明されました。

木造人工衛星がNASA/JAXAの安全審査に合格し、宇宙空間での木材利用が認められたことは宇宙業界にとっても木材業界にとっても非常に貴重な1歩です。持続可能な資源である木の可能性を広げ、更なる木材利用を推進する上で大きな意義があります。

宇宙空間ではスペースデブリ(宇宙ゴミ)とならないよう、役目を終えた小型の人工衛星は大気圏に再突入させ、燃焼させることが国際ルールとなっています。従来の金属製の衛星では、燃焼の際にアルミナ粒子と呼ばれる微粒子を発生し、地球の気候や通信に悪影響を及ぼす可能性があります。木材は大気圏再突入で燃え尽きるため、将来的に木造の人工衛星が増えることで、この影響の低減が期待できます。

各種物性試験の結果から、宇宙でも安定して使用できる樹種として今回打ち上げる木造人工衛星の実機(フライトモデル)の構体にはホオノキ材を選定しています。住友林業紋別社有林で伐採したホオノキを使用し、構体の構造はネジや接着剤を一切使わず精緻かつ強固に組み上げる「留形隠し蟻組接ぎ(とめがたかくしありくみつぎ)」と呼ばれる日本古来の伝統的技法を採用しています。

■今後の展望
ISSから放出後は木造構体のひずみ、内部温度分布、地磁気、ソフトエラーを測定し、京都大学構内に設置された通信局にデータを送信する計画です。今後はこの木造人工衛星から得られる各種データの分析を進めます。京都大学は今回のLignoSat1号機の開発ノウハウと運用データを、これから計画を進める2号機の設計や2号機で計測を検討するデータの基礎資料としていきます。

住友林業は今回の開発を通して得られた知見をさらに分析し、ナノレベルでの物質劣化の根本的なメカニズムの解明を目指します。このメカニズムを解明することで木材の劣化抑制技術の開発、高耐久木質外装材などの高機能木質建材や木材の新用途開発を推進します。従来は木材が使われていなかった箇所での活用、例えばデータセンター施設等への木材利用の拡大に繋げ、林業界、木材業界の発展に貢献します。

※1 参考:「住友林業、京都大学と宇宙木材プロジェクトをスタート」リリース(2020年12月)https://sfc.jp/information/news/2020/2020-12-23.html。LignoStella(リグノステラ)は、Ligno(木)とStella(星)からなる造語で本プロジェクトにて命名。
※2 LignoSat(リグノサット)は、Ligno(木)と Satellite(人工衛星)からなる造語で本プロジェクトにて命名。
※3 JAXA:宇宙航空研究開発機構/Japan Aerospace Exploration Agency
※4 NASA:アメリカ航空宇宙局/National Aeronautics and Space Administration
※5 参考:「京都大学と住友林業 世界初の木材の宇宙曝露実験」リリース(2021年8月) https://sfc.jp/information/news/2021/2021-08-25.html
※6 参考:「世界初、10か月間の木材宇宙曝露実験を完了」リリース(2023年5月)https://sfc.jp/information/news/2023/2023-05-12.html
※7 様々な物性試験詳細
・振動試験:衛星にロケット打ち上げ時などで想定される振動を与え、固有周波数が共振しないものであること、および破壊など不具合が生じないことを検証する試験
・熱真空試験:真空の状態で衛星を熱(低温~高温)に晒し、不具合が生じず、想定通り動作することを検証する試験
・アウトガス試験:木材を高温にさらした際に有害なガスを発生しないかどうかの試験

今後のスケジュール
2024年6月  JAXAへLingnoSat引き渡し。
2024年9月  LignoSatをロケットに搭載し打ち上げ。
2024年11月  LignoSat宇宙空間で運用開始予定。

X線天文衛星「ASTRO-H」2月12日打ち上げへ

2015年12月11日 21時26分01秒 | 宇宙
ASTRO-Hの科学目的~熱い宇宙の中を観る~

 X線天文衛星ASTRO-Hは、ブラックホール、超新星残骸、銀河団など、X線やガンマ線を放射する高温・高エネルギーの天体の研究を通じて、宇宙の成り立ちを調べ、熱く激しい宇宙に潜む物理現象を解明することを目的としています。熱く激しい宇宙とは何か、宇宙X線を用いて何を知るのかなど、ASTRO-Hが解明を目指す科学目標を紹介します。

 X線天文学は約50年前に始まった若い学問分野です。今では、宇宙で我々が観測できる物質の80パーセントは、ほとんどX線でしか検出できない高温状態にあると考えられています。そのため宇宙の全貌を知る上で、X線観測は不可欠の手段です。そして,これまでのX線観測により、可視光では見ることのできない、熱く激しい宇宙の姿が徐々に見えてきました。それにつれ、より根源的ないくつもの問いが姿を現してきました。それが上に述べたASTRO-Hの科学目標です。

 ASTRO-Hは、「すざく」の後継として、JAXAやNASAをはじめ、国内外の大学・研究機関の200人を超える研究者の緊密な協力により開発されて来ました。打上げ後は全世界から観測公募を受け付ける予定で、大型公開X線天文台と位置づけられ、「熱く激しい宇宙に潜む物理法則を知りたい」という世界の研究者の熱い期待を一新に背負っています。まさにX線天文学の国際的な旗艦ミッションです。

JAXA

ASTRO-Hプレスキット(PDF)

設計寿命は3年

計画書によると・・・
予定時間帯(日本標準時)17時45分~18時30分
予備期間 平成28年2月13日(土)~2月29日(月)
海面落下時間帯(打上げ後)
・固体ロケットブースタ 約5~9分後
・衛星フェアリング 約11~27分後
・第1段 約17~34分後
小型副衛星が4機(内、1機はキューブサット8機を分離)

成功して欲しい

ボイジャー1号が太陽系の果てで発見した謎

2013年07月01日 15時40分32秒 | 宇宙

1977年に打ち上げられたボイジャー1号は、太陽風が届かなくなった「太陽系の端」に到達した。ただし、宇宙線の方向や磁場の状態は、これまで考えられてきた状態とは異なっているという。


36年前の1977年に打ち上げられたボイジャー1号とボイジャー2号は、外惑星が存在する領域を初めて旅し、その道のりの素晴らしいデータを地球に送ってきた。

ボイジャー1号はその後、星間空間へと少しずつ近づいている。現在は太陽から、地球と太陽の距離の120倍以上離れた場所にいる。

ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所の物理学者スタマティオス・クリミギスは、「何が起こるかを予測すると考えられてきた諸モデルは、どれも間違っていた」と話す。6月27日付の『Science』誌には、ボイジャーに関する新しい論文が3本掲載されており、クリミギス氏はそのうちの1本の主執筆者だ。

太陽は荷電した粒子のプラズマを生み出す。これは太陽風と呼ばれ、時速100万kmを越える超音速で太陽の大気圏から噴き出している。中には光速の10%というスピードで外に出てくるものもある。太陽風の粒子は、太陽磁場も運ぶ。

太陽風は、最終的には星間物質にぶつかると考えられている。星間物質は、大質量星の最期の爆発で放出された、まったく別の粒子の流れだ。それらの爆発でできるエネルギーが極めて高いイオンは、銀河宇宙線として知られており、その大半は太陽風によって太陽系への進入を阻まれている。

さらに、銀河系には自らの磁場がある。この磁場と太陽の磁場には、重要な角度の違いがあると考えられている。

専門家らはボイジャー1号が2003年に、太陽風の速度が音速以下にまで落ちる末端衝撃波面に入ったと考えている

その後、最近になってボイジャー1号の周囲は何もかもが静かになった太陽風が突然、事実上検知できないレヴェルである1/1000に減少したことを計器は示していた。この変化は極めて急速で、およそ数日間の出来事だった。

これと同時に、銀河宇宙線の測定値が著しく増加した。これは「太陽風の外に出るとこうなるとわれわれが予測していたものにほかならない」と、カリフォルニア工科大学の物理学者であるエド・ストーンは述べている。ストーン氏はボイジャーのプロジェクトサイエンティストであり、Science誌に発表された論文のひとつで主執筆者を務めている。

それはまるで、ボイジャー1号が太陽の影響から離れたかのようだ。しかし、太陽風が完全になくなったのだとすれば、銀河宇宙線が八方から流れてきているはずだ。ところがボイジャー1号への銀河宇宙線は、特にひとつの方向からやってきていた。そして太陽風の粒子は減少したものの、ボイジャー1号の周囲の磁場が実際に変化したという測定はひとつもない。銀河磁場は太陽磁場から60度傾いていると考えられているのだから、これを説明するのは難しい。

「ある意味、われわれは銀河間物質に触れた(略)しかし、まだ太陽の家の中にいる状態だ」と語るのは、ボストン大学のマラヴ・オファーだ。

オファー氏のアナロジーを広げるとこうなる。ボイジャーは外に出ようと考えたのだが、そうはならず、気がつくと太陽の家の玄関広間に立っていた。ドアは開いており、銀河からの風は入ってくることができる。科学者たちは、このような広間があることを予想していなかった。そして、ボイジャーがいつまでこの広間にいることになるのかも、科学者にはわからない。ストーン氏はボイジャーが星間空間に到達するまで、数カ月、あるいは数年の旅になる可能性があると推測している。

 

末端衝撃波面の外側は、低速度の太陽風と星間物質とが混ざり合うヘリオシースという領域を経て、星間物質と太陽風の圧力が平衡になるヘリオポーズが存在する、とされてきた。ボイジャー1号は、2012年3月から宇宙線の急激な増加を検出し始めており、これはヘリオポーズに近づいている明らかなサインだと考えられている。なお、太陽系は銀河系の中を公転しているため、ヘリオポーズ外側の公転の進行方向には、公転による星間物質とヘリオポーズとの衝突で生じるバウショックと呼ばれる衝撃波面が形成されていると考えられてきた。しかし現在では、星間物質の中を進む太陽の速度は、バウショックを形成するには小さすぎることが示唆されている。画像はWikipedia

 

<ソース>US wired


小惑星「イトカワ」の微粒子公開について

2013年06月26日 18時25分38秒 | 宇宙

小惑星「イトカワ」の微粒子公開について

 
平成25年6月26日

宇宙航空研究開発機構
国立科学博物館
相模原市

 宇宙航空研究開発機構は、小惑星探査機「はやぶさ」が平成22年6月に地球に帰還し小惑星「イトカワ」から持ち帰った微粒子について、国立科学博物館及び相模原市の協力により、公開展示を行います。
 公開展示の詳細につきましては、以下の問合せ先にご確認下さい。

■国立科学博物館での常設展示内容

会場: 国立科学博物館(東京都台東区上野公園7-20)
展示期間: 平成25年7月17日から常設展示
展示時間: 9:00~17:00
9:00~20:00(毎週金曜日)
9:00~18:00(8月10日~15日、8月17日~18日)
※入館は各閉館時刻の30分前まで。公開日から8月末まで休館日はありません。
展示予定に関する問合せ:
独立行政法人国立科学博物館 
事業推進部 広報・常設展示課 担当:池本、酒井、野村
E-mail:jyo-ten@kahaku.go.jp
TEL:03-5814-9851、9857  FAX:03-5814-9898

■相模原市立博物館での期間限定展示内容

企画名: はやぶさ2応援企画展「片道から往復へ~新たな宇宙時代の到来~」
会場: 相模原市立博物館(神奈川県相模原市中央区高根3-1-15)
展示期間: 平成25年7月17日~28日
展示時間: 9:30~17:00
※光学顕微鏡による観察には整理券か、事前の申込みが必要です。
※定員は各日840名
※期間中、展示室内でTVモニタでの観覧は随時可能です。
展示予定に関する問合せ:
相模原市コールセンター
TEL:042-770-7777

光学顕微鏡による観察当日整理券、事前申込みの方法:

(1)当日整理券配布
対象日: 7月17日(水)~19日(金)、7月24日(水)~25日(木)
配布開始時間: 午前9時30分より
配布場所: 相模原市立博物館エントランスホール
※整理券は1人につき4枚まで、先着順。
※観察時間帯の指定はできません。


(2)事前申込方法
事前申込
対象日:
7月20日(土)~23日(火)、26日(金)~28日(日)
申込方法: 往復はがきに代表者住所、氏名、電話番号、参加人数、観察希望日(第2希望まで)及び宛先に「イトカワ」と明記し郵送。
申込先: 〒252-0221
神奈川県相模原市中央区高根3-1-15
相模原市立博物館
申込締切: 7月4日(木) (消印有効)
※1枚につき4名まで申込可能
※複数枚での重複申し込み不可(1グループ1枚のみ)
※時間帯指定は不可。
(当選した返信はがきに集合時間及び観察可能時間帯を記入して返信。当日は集合時間に到着順で観察)
※他の時間帯、日にちへの振替は不可。

 

■その他

 上記2施設での展示については、7月16日(火)にプレス向け内覧会を行うことを予定しております。別途ご案内いたします。

 

暗黒物質の痕跡を確認か?

2013年04月04日 01時18分38秒 | 宇宙
 理論上、宇宙に大量にあると考えられている正体不明の「暗黒物質」が、実際に存在する可能性を示す痕跡を、欧米やアジアの国際研究グループが初めて見つけた。スイス・ジュネーブ近郊の欧州合同原子核研究機関(CERN)で3日夕(日本時間4日未明)発表した。星や銀河の成り立ちの謎を解き明かす一歩となる成果だ。

 現在の宇宙論では、暗黒物質は宇宙の成分の4分の1を占めるとされる。ただ光などの手がかりを出さないため確認が難しく、その存在は宇宙最大の謎の一つだ。

 1976年にノーベル物理学賞を受賞したサミュエル・ティン米マサチューセッツ工科大学教授を代表とするグループは今回、国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けたアルファ磁気分光器(AMS)という装置を使い、電子と逆のプラスの電気を帯びた陽電子を観測した。陽電子は、暗黒物質同士がぶつかって消滅する際に飛び出すと考えられている。

CERN公式プレス

詳細

http://press.web.cern.ch/press-releases/2013/04/ams-experiment-measures-antimatter-excess-space


AMS1を使用して得られた結果は、宇宙の暗黒物質粒子の消滅に起因する陽電子と一致しているが、他の説明を除外するのにまだ十分に決定的なものではない。
しかしながら我々は今後数年間で暗黒物質の謎を解明できると自信を持って考えている

との記載があるので、かなり有力なのかなぁ?と
NHKコズミックフロントとかで特集してくれ…
難しくて読解不能です

ブラックホールで輝くM77銀河

2013年04月03日 11時44分45秒 | 宇宙
ブラックホールがひそむ中心部から強力な光が放たれる「セイファート銀河」のひとつ、くじら座のM77。その壮観な渦巻きをハッブル宇宙望遠鏡がとらえている。



画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したM77(NGC 1068)だ。くじら座の方向4500万光年彼方にあるこの渦巻銀河は何度も繰り返し研究対象となっており、その研究論文は他の銀河すべてを足した数よりも多いという「銀河界のスター」である。

1780年にPierre Méchainによって発見された当時はまだガス雲と系外銀河が区別されていなかったため、このM77は「星雲」として分類された。1784年にはシャルル・メシエのカタログに「星団」として掲載されている。もちろん今では、ゆるく渦巻く腕と比較的小さなバルジ(中心部のふくらみ)を持つ棒渦巻銀河としてすっかり有名だ。

渦巻きに沿って点在する赤い斑紋は、新しい星が次々と生まれている現場だ。赤ちゃん星からの強い放射により、周囲のガスが電離(イオン化)されている。大きく伸びる赤茶けた筋模様は、銀河に含まれる塵が青い光を吸収することで赤っぽく見えているものだ。

M77の中心部には太陽の約1500万倍もの質量を持つブラックホールがあり、その重力に引き込まれた周囲の物質が加熱され、その領域だけで通常の銀河の数万倍も強力な光を放っている。高温の電離ガスが輝くこうした銀河は「セイファート銀河」と呼ばれ、M77はそのもっとも近傍の明るい例だ。


ESA/Hubble


M77銀河に関する研究論文の数>他の銀河に関する研究論文の総数

上の妙訳だけ読んでも読解できなかったアホです…
プレスリリース見た方が分かりやすいかもしれません

でもほんとこの銀河は綺麗ですねぇ。

巨大画像で見る、巨大なはくちょう座ループ

2012年12月23日 00時12分45秒 | 宇宙
 1500光年先に広がる巨大な超新星残骸「はくちょう座ループ」。満月の約45倍にも広がるその全容を、6億画素、およそ1.7GBもの巨大サイズで詳細にとらえた画像が初公開された。

 1500光年先にあるはくちょう座ループは、約1000年~1万年前に起こった超新星爆発により放たれたガスの残骸で、地上から見ると月の45倍近い面積にまで広がる巨大な天体だ。

 1784年に英国の天文学者ウィリアム・ハーシェルが初めての観測記録を残しているが、あまりに大きいため、それぞれの部分が別の天体として分類されてきた。たとえば、東側(画像の左側)はNGC 6992、NGC 6995、IC 1340、中央上はNGC 6960(網状星雲)、西側(画像の右側)は「ピッカリングの三角」などといった具合である。

 今回初公開の画像は、2003年に米国アリゾナ州キットピーク国立天文台の0.9m望遠鏡に広視野モザイクカメラを取り付けて撮影されたものだ。「天文学の研究では多くの場合、より深い分析のために、とらえた画像は地味な数値情報の表やグラフに変わってしまいます。ですがこのような画像は、我々を囲んでいる宇宙の美しさ、巨大なスケールを思い出させてくれます」(米アリゾナMMT観測所のRichard Coolさん)。

NOAO

各サイズのファイルはこちら

1GB超えるファイルをDL中…

ボーイング、ジャガイモを乗客に見立てて大実験?

2012年12月21日 08時17分47秒 | 宇宙
 米航空機大手のボーイングは19日、機内無線通信サービスの安全性を検証するための画期的な実験方法を確立したと発表した。突破口を開いたのは、乗客に見立てた9トンあまりのジャガイモだった。



 実験では、電子信号に対するジャガイモの反応が、人体の反応と似ていることに着目。使わなくなった機体の座席にジャガイモを積み上げて反応を調べ、得られたデータの精度を人間を使った実験で確認した。

 この方法の確立により、何百人もの人間を動員する必要がなくなり、無線信号のテストにかかる時間はこれまでの2週間から10時間に短縮されるという。

 ボーイング広報によると、ジャガイモを使った実験の結果は、無線信号の強度を問わず、極めて正確だという。この方法を使えば、信号を強くした場合に通信システムや航行システムの安全性に影響が出ないかどうかを検証したり、信号を弱くしても機内に行き渡って快適に利用してもらえるかどうかを検証したりできる。

 米国では機内無線LAN接続が普及する一方、米連邦通信委員会(FCC)などの規定により、携帯電話の使用は計器に干渉する恐れがあるとして禁止されている。一方、ボーイングなどが提供する受信装置を使って携帯電話の使用を認めている国もある。

 ボーイングによれば、今回の実験方法は無線LANだけでなくあらゆる信号の実験に応用できる。実験に使ったジャガイモは、フードバンクに寄付したという。


活躍の場、広いですな…
電波干渉されまくったじゃがいも
食べても問題ないのか?

関係ないか。