超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

「地球のハミング」:海や大気で生まれる周波数

2009年08月16日 09時18分50秒 | 自然
人間の耳には聞こえないだろうが、地球は絶えずハミングしている。そして、世界のいくつかの場所では、より大きな声で歌っている。

海洋波が海底に衝突することが原因とされる謎めいた低周波の音は、1998年に発見された。研究者たちは最近、地球のこの「背景音」の発生源を特定した。主に北米の太平洋岸を起源とするらしい。

よく似た周波で振動している2つの波が正面から衝突するとき、エネルギーを海底に伝える独特の圧力波が発生する。これらの圧力波が海底を打ちつけるとき、周波数がおよそ10ミリヘルツの持続性の振動を引き起こす。これは、人間の聴力には低すぎて聞こえないものの、地震計では容易に探知できる大きさだ。このハミングの強度と世界中の波高を比較することにより、科学者らは発生源を調べることができる。

[この音はもともと地震学者からは「雑音」扱いされていた。この種類の圧力波は海底に達しても力を失わず、海底に圧力を加え続けることで、脈動(地震以外の原因による地殻の比較的規則正しい微弱な震動)と呼ばれる小さな震動が起きる。脈動は秒速約4.0キロの速さで地中を何千キロも伝わる。数地点の脈動データを分析すれば、三角法を用いて、太平洋や大西洋の真ん中で発生した嵐の場所も特定できるという]

これまでの研究では、浅い大陸棚および遠洋からの波がこのハミングの一因となっていると示唆されていたが、新しいデータはそれ以外の原因を示している。地震観測計画『USArray EarthScope』からの測定データによると、海洋起源のハミングの多くは北米の太平洋岸を起源としており、欧州の西海岸も多少関与しているようだ。遠洋で発生した波は、あまり音を出していないという。

なお、学会誌『Geophysical Research Letters』に発表されたこの調査研究のデータは、2006年11月から2007年6月の間に収集されたものなので、夏季におけるハミングのパターンは異なる可能性がある。

[「地球のハミング」としては、他にシューマン共振もある。地球の地表と電離層との間で極極超長波(ELF)が反射をして、その波長がちょうど地球一周の距離の整数分の一に一致したもので、その周波数は7.83Hz(一次)、 14.1Hz(二次)、 20.3Hz(三次)……と多数存在する。人間の脳波とシューマン共振の周波数との間には強い関係があるという研究もある。

また、台風などの気象現象、火山活動や地震による大地の振動などにより、大気には1Hz以下の超低周波音が発生し、数1000kmを越えて地球規模で伝播する。産業総合研究所では、これら超低周波音現象から伝播経路内の諸条件を推定するための基礎として、その計測技術を確立するための研究を行なっていた]

ボーイング、B787の構造欠陥問題で一部生産ラインを停止

2009年08月16日 09時17分02秒 | 経済・経営・社会
ボーイング社が開発中の次世代旅客機、B787の主翼と機体の接合部分で見つかった構造上の欠陥問題に関連して、B787向けの部品製造を行っている伊アレーニア・アエロナウティカ(Alenia Aeronautica)社の生産ラインの停止処置が講じられていたことが13日までに明らかとなった。

アレーニア社ではB787の「Section 44」と「Section 46」の生産を担当しており、業界専門誌「Flightglobal」によるとボーイング側の指示により6月23日付けで生産ラインの停止が命じられたとしている。

ボーイング社では現在、構造の強度不足が見つかった主翼と機体の接合部分の強度を増すために一部、設計の見直しを進めており、設計の見直しの影響を受ける部品の製造に関しては、停止したものと見られている。

NASAの火星探査衛星が突然ダウン

2009年08月16日 09時15分58秒 | 宇宙
NASAの火星探査衛星「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」のメインコンピューター「Side A」が6日、突然ダウンし、バックアップの「Side B」の元で自動復帰がおこなわれていたことが衛星の運用管理を行っているジェット推進研究所(JPL)の発表により明らかとなった。

JPLでは8日に一旦、システムの運用をセーフモードに移行する作業を実施。10日にはセーフモードから「Side A」のリブートを実施し、衛星の機能は改めて正常な状態に復帰したと述べている。

MROは2006年3月の火星軌道到達後、これまでに6回ダウンしている(内3回は今年)。

今年に入ってからMROが頻繁にダウンを起こすようになった理由は今のところ不明だが、JPLでは宇宙線か太陽風による想定値を上回る放射線照射を受けたため、衛星の回路が一時的に機能不全に陥ったのではないかと推測している。

火星で見つかったモノリスは迷子石の可能性、アリゾナ大学が見解

2009年08月16日 09時14分39秒 | 宇宙
先月20日、アポロ11号の月面着陸40周年を記念して行われたTVインタビューのなかでバズ・オルドリン宇宙飛行士が火星で人工的に作られたと見られる「モノリス」を発見したと言及したことに関連して、オルドリン宇宙飛行士が言及した火星の衛星画像の管理を行っているアリゾナ大学は、問題の物体は巨礫(きょれき)である可能性が高いとの見解を発表した。

巨礫とは岩石の塊を示す地質学の用語。流水の影響などによって岩塊が平地の真ん中に運ばれることもあり、まるで誰かが意図的にその岩塊を置いたかのように思える事例も地球上では多く見つかっている。特に不自然な場所に位置している岩塊は「迷子石」とも呼ばれている。

地球上で見つかる迷子石のほとんどは氷河期に形成された氷河によって運ばれてきたものと見られている。


画像はワシントン州ウォータービルにある「イエーガーロック」と呼ばれる迷子石

地球から100光年離れたところで天体衝突

2009年08月16日 09時13分00秒 | 宇宙
地球から100光年離れたところに存在する星の形成初期段階にある「HD 172555」という星は今から数千年前に水星規模と地球の月規模の天体が高速で衝突した結果、生まれたものであるということが、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)を使った観測結果から明らかとなった。

スピッツァー宇宙望遠鏡を使った観測により「HD 172555」から天体衝突時に生じたものと見られる岩石が溶けて気化した際に生じた物質が観測されたことから明らかとなったもので、NASAでは元となる2つの天体は、相対速度にして秒速10キロ前後という極めて高速で衝突を起こしたものと分析している。

研究発表を行ったジョンホプキンス大学のケレイ・リース(Carey Lisse)研究員によると、この種の天体同士の衝突は決して珍しいものではなく、月は40億年前に地球に対して火星規模の天体が衝突を起こした際に放出された物質が固まった結果、できたものだとする説を紹介している。


画像はNASAによる天体衝突の想像図。

衝突事故を起こさない不思議な飛行機

2009年08月16日 09時12分22秒 | 軍事
写真に写っているのは一見すると普通のF-16戦闘機に見えるかもしれないが、実はこの飛行機、他の飛行機と衝突事故を起こさない不思議な飛行機となる。

渋滞した道路を行き来する自動車と異なり、広い空域を自由に飛行可能な飛行機の場合、衝突事故が起きる可能性は小さいように思えるかもしれないが、8日にはニューヨークのマンハッタンの上空でヘリコプターと小型航空機が衝突を起こすという悲劇的な事故が発生するなど、空であっても衝突事故の可能性は決して低くないのが実状だ。

このF-16戦闘機の場合、NASAのドライデン・フライト・リサーチ・センターと米空軍研究所が共同開発を行った自動衝突回避システム「Automatic Collision Avoidance Technology(ACAT)」を搭載しており、他の飛行機との衝突する危険性が生じた場合、自動的に衝突回避行動を取るようにプログラムされているという。

ACATが実用化された暁には、8日にマンハッタンで起きたような事故は起こらなくなるかもしれない。

軌道を逆走する系外惑星WASP-17b

2009年08月16日 09時10分17秒 | 宇宙
8月12日、イギリスの系外惑星観測チームWASPが、さそり座の方向約1000光年先にある恒星WASP-17のまわりを通常とは逆方向に公転する系外惑星を発見したと発表した。惑星系の形成と進化の過程を知るうえで大きな手がかりとなりそうだ。

惑星は恒星のまわりを渦巻くガスやちりの雲から生まれるため、恒星の自転と同じ向きに公転するのが普通だ(太陽系の8個の惑星もそうである)。だが今回、英・キール大学のDavid Anderson氏とスイス・ジュネーブ天文台のAmaury Triaud氏が発見した系外惑星WASP-17bは、恒星の自転方向とは逆に回る前代未聞の「逆走惑星」らしい。生まれたばかりのころに、軌道上で他の惑星とニアミスを起こした結果によるものとみられる。

「形成初期の惑星系は、衝突やニアミスが多く、いわば交通整理がされていない状態です。たとえば月も、生まれて間もない地球に火星サイズの惑星がぶつかって飛び散った物質からできたと考えられています。このWASP-17bも、ニアミスによって公転方向が変わったのかも知れません」とAnderson氏。

同じくキール大学のCoel Hellier教授は「2つの星が同じ軌道上にいるのは英国を2人の王が治めるようなものだ、というシェイクスピアのせりふがあるんですが、まさしくその通りでしたね」(注)と話す。

WASP-17bが最初に目をひいたのはその大きさだ。質量は木星の半分にすぎないのに対し、直径は木星の2倍近くあり、知られている中でもっとも大きい惑星である。

WASP-17bの発見は、並はずれた大きさの系外惑星の謎を解き明かしてくれる。軌道が変化する過程で極端な楕円軌道を回ることにより大きな潮汐力が働き、星の伸縮が生み出す摩擦熱により今の大きさまでふくれあがったものと思われる。「WASP-17bの密度は発泡スチロールと同じくらい、地球の70分の1にすぎません」(Hellier教授)

WASPは英国科学技術施設会議(STFC)がバックアップする、イギリスの大学を中心としたプロジェクトで、トランジット法による系外惑星探しを行っている。WASP-17bは南アフリカに設置されたカメラによって発見され、ジュネーブ天文台の質量測定により惑星であることが確認された。WASPにとっては17個目の系外惑星発見となる。

数億年のダイエット?宇宙初期のブラックホール

2009年08月16日 09時09分02秒 | 宇宙
宇宙で最初に誕生したブラックホールは、周囲のガスを急速に取り込んで一気に超巨大ブラックホールに成長したと言われている。この予想に反して、初期ブラックホールはダイエットでもしているかのような状態だったとするシミュレーション結果が発表された。

米・国立加速器研究所(SLAC)のスーパーコンピュータを使って、宇宙で最初に誕生したブラックホールのシミュレーションが行われた。

宇宙で最初に生まれた星は高温で、質量は太陽の100倍ほどもあった。大質量星は、燃料を早く使い果たしてしまうので短命だ。短い生涯の最期には、超新星爆発とともにブラックホールが残された。

従来は、こうして誕生したブラックホールが周囲のガスを吸収して、質量が太陽の数億倍もある超巨大ブラックホールに成長したと考えられていた。ところがシミュレーションによれば、ブラックホールになる前の星が放つ強烈な光と恒星風で、周囲のガスは吹き飛ばされてしまう。取り込む物質が残ってないので、ブラックホールの成長率は1億年間で1パーセント以下だった。

その上、わずかばかりの物質を吸い込む際に放たれるX線が周囲のガスを加熱し、ブラックホールからますます遠ざけてしまう。周囲数百光年ではガスが熱すぎて収縮できないので、新しい恒星も誕生することができない。まるで自ら孤独なダイエットに取り組んでいるかのような状態は、数千万から数億年間も続いたという。

しかし、宇宙誕生から10億年もしないうちに超巨大ブラックホールが存在していたことは観測から明らかだ。研究チームは、今回のシミュレーションが示すのは氷山の一角に過ぎず、今後はより現実の初期宇宙に迫る研究をしたいとしている。

太平洋の海底巨大火山『シャッキー海台』を掘削

2009年08月16日 09時07分00秒 | 自然
特異な地形が連なる北西太平洋底の中で日本に最も近い巨大火山「シャッキー海台」の成因に迫る掘削調査が9月から始まる。

統合国際深海掘削計画(IODP)の一環として行われるもので、掘削船は米国の「ジョイデス・レゾリューション号」。共同首席研究者を務める佐野貴司・国立科学博物館研究員ら8人の日本人を含む、米国、欧州、中国、韓国、オーストラリアの研究者26人が乗り込み、9月7日に横浜港を出港、11月初めまで掘削航海を続ける。

シャッキー海台については、地球深部から上昇してきたマグマの塊の先端部が大規模に溶けてできたという成因モデルが提唱されている。しかし、海台の表面が分厚い堆積物で覆われているため、このモデルは検証されていない。

研究グループは、3つの高地から成るシャッキー海台の5地点から、100-300メートルの深さまで火山岩を連続採取、それぞれの化学組成や年代を調べることで、成因モデルが正しいかどうか確かめる。海台ができたときの噴火で地球環境にどのような影響があったか、さらに火山の構造、太平洋プレートの動きなどについても新たな発見が期待されている。

太平洋の中央部に連なるハワイ諸島が西に行くほど古い火山島であることから、成因としてホットプレート説が有力視されている。巨大海台の成因モデルによると、マグマはキノコ雲のように先端が傘状、尻尾がパイプ状になって上昇し、先端の活動が巨大海台を、尻尾の活動がハワイなどのホットスポットを形成すると考えられている。

電子たばこの有害性をFDAが警告

2009年08月10日 02時35分49秒 | 健康・病気
 e‐シガレット(e‐cigarette)の名で知られる電子たばこには、発癌(がん)性物質をはじめとする毒性物質が含まれることが示されたと、米国食品医薬品局(FDA)が報告した。電子たばこは、ニコチンを霧状にして吸引する電池式の機器。FDAのJoshua Sharfstein氏によると、世界保健機関(WHO)、米国疾病管理予防センター(CDC)および米国癌協会(ACS)などの各専門機関が、電子たばこの安全性のほか、若年者でのニコチン依存を増大し、最終的には喫煙促進につながるリスクについて懸念を示しているという。

 FDA医薬品評価研究センター(CDER)のBenjamin Westenberger氏によると、同局が米NJOY社(アリゾナ州)およびSmoking Everywhere社(フロリダ州)の販売するe‐シガレット2銘柄を対象に少数の標本の成分を分析した結果、1点から不凍剤の成分であるジエチレングリコールdiethylene glycolが検出されたほか、複数の標本からニトロサミンnitrosamineなどの発癌性物質が検出されたという。電子たばこは米国内で販売されているが、主に中国で製造されており、「今回の結果から品質管理のずさんさが示された」と同氏は指摘している。

 米国肺協会(ALA)はFDAの見解を支持し、FDAによる審査および承認がされない限り電子たばこの販売を直ちに中止すべきだと述べている。FDAによると、今回の試験に加えて電子たばこの出荷時の検査を実施しており、これまでに50件の出荷が足止めされている。しかし、FDAが電子たばこは薬剤かつ医薬デバイスであり連邦食品・医薬品・化粧品法(FFDC)の規制下に置くと主張する一方、販売元のSmoking Everywhere社は4月下旬、FDAの出荷の禁止は越権行為であるとしてFDAを提訴したという。

 電子たばこが青少年に販売されていることも、専門家の間で懸念されている。電子たばこはオンラインやショッピングモールで買うことができ、見た目や使い方がたばこに似ているほか、カートリッジにはチョコレート、ミント、風船ガムなどの香りがあり、若者にとっては魅力があることから、子どもや少年が喫煙する最初のきっかけとなる可能性もあると専門家は指摘している。

 NJOY社は先ごろ声明を発表し、2007年4月の発売以降、同社の製品について健康被害の報告はされていないこと、未成年に販売しないよう十分な対策を講じていることなどを主張している。今回のFDAの試験結果には驚いており、近く社内での試験結果について情報を提供する予定であると同社は述べている。Smoking Everywhere社からはコメントを得られていない。

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