超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

ホット・ジュピターの満ち欠けを初観測

2009年05月31日 09時16分54秒 | Weblog
 イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが金星の満ち欠け(位相変化)を描いてから400年近くがたつ(画像下)。今度は、太陽系外惑星の満ち欠けが初めて正確に描かれた(画像上)。この太陽系外惑星「CoRoT-1b」は地球から約1600光年の位置で公転している。

 CoRoT-1bは“ホット・ジュピター”に分類される惑星だ。ホット・ジュピターとは、中心の恒星から非常に近い(水星-太陽間の距離の8分の1未満の)軌道上を公転する、木星ほどの大きさの巨大ガス惑星のことである。

 天文学者の間では、ホット・ジュピターは自転と公転が同期しているのではないかと考えられてきた。つまり、月がいつも地球に同じ面を見せているように、中心の恒星にずっと同じ面を向けているということだ。

 オランダ、ライデン大学のイグナス・スネレン氏が率いる研究チームは系外惑星探査衛星COROTを利用し、CoRoT-1bに当たる可視光の測定データを軌道上の36地点で収集した。その結果、CoRoT-1bは明るい面と暗い面にくっきりと分かれており、公転によって満ち欠けすることが確認された。地球から見た水星や金星の満ち欠けとよく似ている。

 スコットランドにあるセント・アンドリューズ大学の天文学者アンドリュー・コリアー・キャメロン氏は電子メールで、「とても刺激的な新発見だ。この10年、天文学者たちはホット・ジュピターの昼側から反射される(目に見える)星の光を観測しようと必死になっていたから」とコメントした。

 17世紀にガリレオは金星の満ち欠けから、金星が太陽を公転していることを突き止めた。一方スネレン氏のチームは、CoRoT-1bの片面は真っ暗で、もう片面にはいつも光が当たっていることを発見し、この惑星の自転と公転が完全に同期していることを明らかにした。

 また、研究チームはCoRoT-1bの温度も測定し、昼側と夜側に大きな温度差があり、昼側は摂氏2250度、夜側は1250度くらいだということも突き止めた。

 同チームによると、温度分布のバランスが取れていないことは、大気が短期間では混じり合わないことを示しているという。「おそらく、それほど強い風が吹くことはなく、エネルギーが宇宙空間に再び放射される前に、風によって昼側から夜側に移動することはない」と、研究に参加したエルンスト・デ・モーイ氏は説明する。

 さらに、CoRoT-1bの大気は酸化チタンなどの化学物質を含んでいる可能性が高い。そうした物質が熱をどんどん吸収し、燃えるような暑さになっていると考えられる。

発生直後の超新星爆発を観測

2009年05月31日 09時16分19秒 | Weblog
 近傍銀河のちりのベールの背後に潜んでいた超新星が新たに発見された。過去5年間で最も地球から近い距離で起こった星の最後を飾る大爆発現象だ。ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた左の可視光画像は、超新星爆発が起きた銀河M82。地球からわずか1200万光年しか離れていない。多量の超新星爆発が、M82の中心部を吹き飛ばしそうに見える。

 M82の中心部は爆発で発生したちりとガスの厚い層に包まれており、可視光でとらえることは難しい。しかし、過去の電波観測により超新星爆発の残骸が既に数多く確認されていたので、新たな超新星の出現は時間の問題だと考えられていた。

 そして4月8日、天文観測の国際チームは電波望遠鏡のデータから、生まれたての超新星をとらえることに成功する(右下隅の拡大写真)。

「2008年3月から5月までの観測データ(中央の拡大写真)を調べたところ、超新星は銀河の中でひときわ強い輝きを放っていた」と、ドイツにあるマックス・プランク電波天文学研究所の研究チームの一員であるアンドレアス・ブルントハーラー氏は語った。

 観測チームは複数の望遠鏡データを合成し、今回の爆発の残骸がリング状に弾き飛ばされ時速4000万キロ以上の速度で拡張していることを発見した。逆算すると、超新星が生まれたのは2008年1月末から2月初めと推定される。

「地球から近距離だったので、取り巻くちりや破片の層が厚くなければ一般の地上望遠鏡でも爆発の明るい輝きを観測できたと思う。電波望遠鏡がそのベールを取り払ってくれた」と、同チームのメンバーでもあるオランダのラッドバウド大学のハイノ・ファルケ氏は述べた。

世界初、泥棒クジラの撮影に成功?

2009年05月31日 09時12分43秒 | Weblog
釣り針から魚を盗んでいたのはマッコウクジラだった。今週公開された水中カメラ映像にその犯行の一部始終が収められている。

 現場は海面下100メートル。マッコウクジラはその巨体を巧みに操りながら口で仕掛けを大きく揺らし、釣り針の先に引っ掛かっていた“ごちそう”のギンダラを外した。まるでリンゴを木から落とすような要領だ。

 カメラはギンダラ漁用の延縄(はえなわ)に設置されたもので、このような行動が映像でとらえられたのは世界初のことである。なぜなら、地球に住む生物の中で最も大きな脳を持つマッコウクジラは、通常であれば海面下最大2000メートルの漆黒の世界で狩りを行うからだ。そこでは録音技術や映像撮影技術はほとんど役に立たない。

 アメリカのカリフォルニア州にあるスクリップス海洋研究所のアーロン・トーデ氏は、漁船から回収した水中カメラの映像を丹念に調査していた。何事もなく数時間が過ぎた頃、突然巨大な黒い影がカメラのフレームの中に現れた。マッコウクジラだった。「一瞬、本当に心臓が止まったよ」と、トーデ氏は話す。「でも、またこの感覚を味わいたい。これからも調査を続けていくつもりだ」。

 マッコウクジラは傷を負うことなく、釣り針から魚を逃すことに成功している。トーデ氏は、「つまり、この行動は既に学習済みのものだ」と話す。

 マッコウクジラは大きな頭脳を備えているが繊細な“手口”には決して向いていないため、仕掛けを揺らして魚を釣り針から外すという戦略を編み出したものと考えられる。見事な手口といえるだろう。

(トーデ氏の研究チームは、ナショナル ジオグラフィックニュースを運営するナショナル ジオグラフィック協会から資金援助を受けている。)

 今回のスクープ映像が撮られた背景には次のような経緯があった。アラスカ州シトカでギンダラ漁を行う漁師たちは収穫に異常が発生して困っていた。漁師たちの話によると、通常は群れることのないクジラが集団となって自分たちの漁船を標的にしているということであった。そこで2004年、トーデ氏の研究チームは音響記録装置を漁船に設置して調査を行い、2006年には水中カメラも漁船に搭載した。

 研究チームにとっては、「クジラは発する音である程度個体の大きさがわかる」という仮説を検証するまたとない機会となった。この仮説では、クジラの頭部内で音波パルスが反響するという前提に基づき、パルスのタイミングを測定することで頭部の大きさを判断できるとされていた。

 トーデ氏は同僚のデルフィーン・マティアス氏の協力の下、アラスカ州で収集した映像と音の記録からこの仮説を裏付ける分析結果を手に入れた。音響記録装置で確認された「カチッカチッ」という鳴き声、いわゆる「クリック音」が、ビデオ映像で確認されたクジラの体格と一致していたのである。

 また、トーデ氏とマティアス氏にとっては、マッコウクジラがそれほど深くはない海の中、特に漁船付近でクリック音を発していることも驚きであった。マッコウクジラのクリック音は、あらゆる動物が発する鳴き声の中で大きさ・声量ともに最大である。

 トーデ氏の調査結果に触発され、米国海洋水産局(NMFS)もギンダラの生態調査に音響記録装置を用い、クジラに“横取り”される量がどれほどに上るのか分析することを決定した。クジラの行動に関するデータが蓄積されれば、漁師の収穫損失を防ぐことができるかもしれない。

 しかし、「クジラと漁師の“いたちごっこ”は終わらないよ」とトーデ氏は言う。根本的な原因は、乱獲により近年ますます魚が希少になっていることだという。「クジラの生息数は回復傾向にある。魚をめぐるクジラと人類の直接競争は今後激化していくだろう」

光る海洋生物、発光物質の役割解明か

2009年05月31日 09時10分50秒 | Weblog
 最新の研究によると、海洋生物が発光するのは健康維持を目的とする可能性が高いという。海洋生物が緑色に発光するのは緑色蛍光タンパク質(GFP)の働きによるが、これまでGFPが生物自身にとってどのような役割を持っているのかはまだ完全には判明していなかった。

 緑色蛍光タンパク質(GFP)は、下村脩氏が1960年代に発見し分離精製に成功した(その功績により下村氏は2008年にノーベル化学賞を授与されている)。どうやらこのタンパク質には、病気のときやストレスを受けたときに健康状態を保つ抗酸化物質としての役割があるらしい。

 GFPには、極めて反応性が高い「酸素ラジカル」という分子に作用して生物体へのダメージを抑制する働きがあるという。人体の場合にも抗酸化物質が同様のプロセスで健康維持効果を発揮するといわれている。

 今回の最新研究は魚のような生物の一種、ナメクジウオを対象にしたもので、蛍光タンパク質に発光以外の目的があることが示されたのは世界初となる。

 研究チームの一員でカリフォルニア州にあるスクリップス海洋研究所のディミトリ・デヘイン氏は次のように話す。「緑色蛍光タンパク質に関しては、基盤となる生化学的な知識はかなり蓄積されてきたが、その生物学的な機能についてはほとんどわかっていない。今回の研究により、発光とは関係のない機能もあることが明らかになった」。

 ナメクジウオは背骨を持たない無脊椎動物であるが、脊索(せきさく)と呼ばれる軟骨の棒状組織を備えており、脊椎動物に最も近い近縁種だと考えられている。体は細く、一生のほとんどを海岸の砂地に潜って暮らす。今回の研究にあたり、研究チームはフロリダ州タンパ沖に生息するナメクジウオを収集した。

 ナメクジウオの体内では部位によって異なるタンパク質が発光しており、蛍光発光の明度も異なっている。写真下は体全体で矢印部分がその頭部、頭部を拡大したのが上の写真で、ひときわ明るく輝いていることがわかるだろう。

 デヘイン氏は、「動物界の歴史において発光タンパク質がどのような進化を経てきたのか、今回の発見はそれを解き明かす第一歩となるだろう」と話す。

北アメリカ東部で大幅な海面上昇の恐れ

2009年05月31日 09時10分11秒 | Weblog
2100年には、ボストンを訪問する交通手段が車ではなくボートになっているかもしれない。地球温暖化でグリーンランドの氷床がこのまま溶け続けると、アメリカ北東部やカナダ東部の主要な都市周辺で海面が大幅に上昇するという研究結果が発表された。その海面上昇率はほかのどの地域よりも大きいという。

 科学者たちは、氷床が崩壊して淡水が海に流れ込むと大西洋の循環パターンが乱れ、結果として海水の体積が増え、海面が上昇すると考えている。今年3月発行の「Nature Geoscience」誌では、この周辺の海面上昇は約20センチと推定されていたが、新たな予測では、そこからさらに10~30センチ上昇するという。

 以前の研究では、氷床が現在のペースで溶け続けた場合、今世紀中にニューヨーク市周辺の海面がアメリカの他地域と比べて2倍上昇することが確認された。

 今回の研究では、グリーンランドの氷床融解率が「現在の7%を維持した場合」、「年率1%まで低下した場合」、あるいは「年率3%まで低下した場合」という3つのシナリオが検討されている。多くの科学者たちは後者2つが現実的だと考えており、融解率は今後数十年で実質的に低下すると推測している。

 コロラド州ボルダーにあるアメリカ大気研究センター(NCAR)に在籍し、今回の研究のリーダーを務めたアイシュエ・フー(Aixue Hu)氏はこう話す。「できれば最悪のシナリオは避けたいところだ。しかし、グリーンランドの氷床が予想より速いペースで溶ける可能性も否定できない。氷床の今後の融解を予測したコンピューターモデルによると、3つのシナリオの中では融解率が低下する後者2つがより現実的だ」。

 地球規模での海面上昇は54センチと予測されているが、グリーンランドの氷床融解率が3%の場合、アメリカ北東部やカナダ東部周辺ではその上昇分に上乗せしてさらに30.5センチ上昇する。1%の場合でも、その上乗せは20.3センチだ。

 しかし現在の融解率7%が持続した場合は、海面上昇の上乗せは最大50センチにも上り、ニューヨークやカナダのハリファックス、ノバ・スコシアといった都市部に海水が氾濫することになる。

 ただし、コロラド大学ボルダー校の氷河学者ワリード・アブダラティ(Waleed Abdalati)氏は、「7%というのは本当の意味での最悪のケースであり、あまり現実的ではない。それに、“融解率”という言葉の使い方にも少々問題がある」と指摘している。

「氷河は砕けて海に落ちてもすぐには溶けない。つまり、グリーンランドのすべての氷が融解で消失しているわけではない。だが、今回の発見が重要であることに変わりはない。わずかな海面上昇であっても、発生時期によってはその影響力は計り知れないからだ。人口の多い沿岸地域ほど甚大な被害が想定される」。

 また、大西洋には熱帯地方から北方へ水を運ぶ“海洋ベルトコンベア”が流れているが、これまでの研究では、この海流とグリーンランドの氷床融解との相互作用が検討されていない。

 通常、海洋ベルトコンベアで北方へ運ばれる熱帯の水はだんだんと冷却され、高密度で冷たい北大西洋の海洋深層水となる。しかしグリーンランドの氷床が融解して淡水が流れ込むと、この海流の勢いが鈍り、高密度の深層水が蓄積されなくなる。その結果深層水は高温・低密度になり、北大西洋全体で海水が熱膨張し、海面が上昇することになるのである。

あなたの体内時計は正確ですか?

2009年05月31日 09時04分19秒 | Weblog
血液中の微量な物質を利用して体内時計の「時刻」を測る方法を、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)のチームが開発した。マウスでは1時間程度の誤差で測定でき、「時差ボケ」の診断にも成功した。睡眠障害の診断法の開発などに役立ちそうだ。米科学アカデミー紀要で発表する。

人間やマウスは脳に約24時間周期の体内時計があり、実際の時刻と合わせ、体温やホルモン分泌を調節している。

同センターの上田泰己チームリーダーらは、血液に含まれる微量のアミノ酸や脂肪酸のほか代謝物質の濃度が、体内時計に合わせて周期的に変わることに着目。マウスの約300種の代謝物の変動を調べ、体内時計の時刻表のようなプログラムをつくった。

このプログラムで規則正しく生活させたマウスの体内時計を測ると、実際の時刻との誤差は1時間以内に収まり、体内時計の時刻をほぼ正確に測れることが検証できた。
さらに8時間の時差を人工的につくったマウスの体内時計を測ると、1日目は時差を生じさせる前と同じ時刻を示し、「時差ボケ」になっていることを確認した。時差ボケは、5日目では4時間半に縮まったが、完全に治ったのは2週間後だった。

現在の体内時計の測定法では、神経伝達物質を数時間ごとに1日かけて測る必要がある。上田さんは「体内時計の異常で起きる病気を簡単に診断できる方法の開発を目指したい」としている。

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)による温室効果ガス濃度解析

2009年05月31日 08時51分40秒 | Weblog
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT;平成21年1月23日打上げ)プロジェクトにおいて、搭載センサの初期校正作業及び計算処理システムの調整作業の成果が、このほど一般に公開された。

データは、平成21年4月20日~28日の9日間の二酸化炭素及びメタンの陸上の晴天観測点における初解析結果(カラム平均濃度)です。4月下旬の二酸化炭素及びメタンの全球濃度分布として、北半球で濃度が高く南半球で低いという傾向は、概ね従来の地上観測による結果に整合していることも確認された。

現状では、雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)の観測データより推定し、晴天地点と判定された測定点に対して、TANSO-FTSの短波長赤外バンドの観測データ(輝度スペクトルの未校正データ)を用いて解析した全球晴天域における陸上の二酸化炭素のカラム平均濃度となっている。

ただし、このデータをみても分かるとおり、南半球が軒並み低いカラム平均濃度となっている。これらは、未校正の輝度スペクトルデータからの解析であることと、解析手法によるパラメータ調整が完了していないため。また中国大陸とアフリカ中央部で高濃度となっていることについては、中国大陸は黄砂の影響・アフリカ中央部は砂塵若しくは煙が原因ではないかと考えられている。

これらは解析時に比較的大きな誤差を生じるため、今後の調査・検討が必要です。解析結果の定量的な議論に必要な、データの校正作業、処理パラメータ調整作業、プロダクトの検証作業を今後進めるとしている。

調整及び校正が進めば、非常に有効なデータがグローバルに取得でき、かつ環境変化をピンポイントで確認できるようになり、そのデータは今後の温暖化対策等に活用できるようになると考えられる。

出血熱アレナウイルス・Lujo Virusが同定

2009年05月31日 08時19分39秒 | Weblog
昨年8月から9月にかけて…

ザンビアの郊外に住んでいる女性が、急な発熱に襲われ、南アフリカのヨハネスブルグへ臨時搬送されたが、懸命の処置にも関わらず命を落とした。
さらに、この病気が濃厚接触した3人に広がった。かれらは医療従事者として働く人たちでした。同じような症状に見舞われなくなっています。

研究者は、患者が歯茎や注射箇所周りから出血を起こしていたことから、これは「エボラ出血熱」ではないかと疑っていた。

南アフリカ保健省から連絡を受けた国立感染症センターは、アメリカのCDCに検体を送付し、分析すると…
これらはアレナウイルス科のウイルスと判明し、従来より出血熱と知られている「ラッサ熱」と関係があるということが分かった。なお、感染経路は完全に人から人型であり、感染者の体液に触れたことから感染が広がったとされている。

これらは、「Lujo」ウイルスと命名された。名の由来は、ルサカ(Lusaka)、ヨハネスブルグ(Johannesburg)のそれぞれの頭文字から来ている。

結局5人が感染し4人が死亡(致死率80%)と驚異的な数字である。なお、5番目に感染したと考えられる患者は、上記の分析が出た後に、ラッサ熱関連の治療薬である「リバビリン」を投与したところ、症状が緩やかになり、完全回復したと言われているが、薬が効いたのかどうかは分からないとしている。

ウイルスの遺伝子情報の解読は、通常、数週間以上かかるが、今回は遺伝子配列技術を駆使して、数日で解析されたとみられる。
それぞれの検体から、同じウイルスが分離され、遺伝子情報が一致したため、今回の出血熱は、新型のアレナウイルス「Lujo」が引き起こしたものと確認された。

国際熱核融合実験炉、実験開始を当初予定の2020年から2025年に延期へ

2009年05月30日 21時10分02秒 | Weblog
国際協調プロジェクトとしてフランスに核融合実験炉の建設を進めているITER国際熱核融合エネルギー機構は、国際熱核融合実験炉による実験開始予定を当初の2020年から2025年に延期する方向で関係国と調整に入った。

2006年時の予想ではITERは当初、50億ユーロの予算で建設が完了することが見込まれていたが、最新の見積もりでは建設費用は100億ユーロに跳ね上がるなど、参加国による当初の拠出金の範囲内では実験炉の建設が困難な見通しとなったことが原因。

ITERでは改めて、参加国による拠出金の範囲で建設可能な実験炉がどの程度のものなのか再検討し、実験炉の規模をスケールダウンさせることによって早期の実験炉建設の実現を目指す。

画像は基礎工事が進むフランスのローヌ県カダラッシュにあるトカマク型実験炉建設予定地の現在の状況。

米地質調査所、未発見の天然ガス資源の多くはロシア領土内

2009年05月30日 21時07分14秒 | Weblog
米地質調査所(USGS)は、北極圏における未採掘の天然ガス資源のロシア領土内に存在するという独自の調査結果を米科学雑誌「サイエンス(Science 29 May 2009: Vol. 324. no. 5931, pp. 1175 - 1179)」に発表した。

 USGSによると北極圏には未発見の石油資源の3~4%が、天然ガス資源に至っては未発見の資源の3分の2が眠っているとした上で、全体の3分の1は北極圏のロシア領土内にあることが判ったと述べている。

 USGSによると北極圏における天然ガス資源分布は非常な偏りを見せており、そのほとんどは、南カラ海、南北バレンツ堆積盆地水域およびアラスカ沿岸海域に分布。なかでも南カラ海には全北極圏の天然資源の39%が集中していると分析。

 その上で、ロシアは天然ガス供給で欧州各国に対して優位的な地位に立っているが、この戦略的優位性は今後、更に進むだろうと述べている。