ポルシェAGは、ポルシェ911をベースにしたもっともパワフルなレースカーである911GT3RSRに大幅な改良を実施した。
911GT3RSRは、2008年シーズンのアメリカン・ル・マン・シリーズとニュルブルクリンク24時間レースで優勝。2009年シリーズも国際的な耐久レースのGT2クラスに参戦する。
新型は、ボンネットフードに大きなエアアウトレットが設けられたほか、リアアンダーフロアの形状変更やリアウイングの調整幅拡大などを実施。エアロダイナミクスが大幅に改善された。さらに、ブレーキシステムやワイヤーハーネスの軽量化により、従来モデルと比較してハンドリングが大きく向上している。
ドライサンプ式の自然吸気水平対向6気筒エンジンは、排気量が従来の3.8リッターから4.0リッターに拡大。2009年シーズンのレギュレーションによりエアリストリクターのサイズが小さくなったため、スペックは最高出力450ps/7800r.p.m.、最大トルク43.8kg-m/7250r.p.m.となっている。従来モデルと比較して、最高出力の発生回転数が大幅に低められ、トルク特性も改善したことで、より扱いやすくなった。ちなみにレブリミットは9000r.p.m.だ。
コクピットには、ドライバーに最適な変速タイミングを知らせる新しいマルチファンクションディスプレイを装備。さらに、ヘッドランプの点滅速度をはじめとしたさまざまな機能を自由に設定できるオンボードサプライシステムコントロールデバイスを採用した。
このほかにも、新しいオーバープレッシャーバルブ付きエアジャッキシステムの採用や、クイックチャージ機能付きオイル注入口のエンジンフードへの移設など、作業性を向上させるためのさまざまな改良が施されている。
生産台数は約20台で、すべてヴァイザッハのファクトリーで組み立てられる。価格は税抜きで38万ユーロ(約4370万円)で、すでに世界中のカスタマーチームへの供給が始まっている。
サーキット専用車として1台欲しい。
911GT3RSRは、2008年シーズンのアメリカン・ル・マン・シリーズとニュルブルクリンク24時間レースで優勝。2009年シリーズも国際的な耐久レースのGT2クラスに参戦する。
新型は、ボンネットフードに大きなエアアウトレットが設けられたほか、リアアンダーフロアの形状変更やリアウイングの調整幅拡大などを実施。エアロダイナミクスが大幅に改善された。さらに、ブレーキシステムやワイヤーハーネスの軽量化により、従来モデルと比較してハンドリングが大きく向上している。
ドライサンプ式の自然吸気水平対向6気筒エンジンは、排気量が従来の3.8リッターから4.0リッターに拡大。2009年シーズンのレギュレーションによりエアリストリクターのサイズが小さくなったため、スペックは最高出力450ps/7800r.p.m.、最大トルク43.8kg-m/7250r.p.m.となっている。従来モデルと比較して、最高出力の発生回転数が大幅に低められ、トルク特性も改善したことで、より扱いやすくなった。ちなみにレブリミットは9000r.p.m.だ。
コクピットには、ドライバーに最適な変速タイミングを知らせる新しいマルチファンクションディスプレイを装備。さらに、ヘッドランプの点滅速度をはじめとしたさまざまな機能を自由に設定できるオンボードサプライシステムコントロールデバイスを採用した。
このほかにも、新しいオーバープレッシャーバルブ付きエアジャッキシステムの採用や、クイックチャージ機能付きオイル注入口のエンジンフードへの移設など、作業性を向上させるためのさまざまな改良が施されている。
生産台数は約20台で、すべてヴァイザッハのファクトリーで組み立てられる。価格は税抜きで38万ユーロ(約4370万円)で、すでに世界中のカスタマーチームへの供給が始まっている。
サーキット専用車として1台欲しい。
ジャガー・カーズは、今回の北米国際自動車ショー(デトロイトショー)で、マイナーチェンジを受けた新型ジャガーXKシリーズを発表した。
新型XKシリーズは、クーペ、コンバーチブルともフロントバンパーやリアバンパー、アルミホイールなどのデザインを刷新したほか、LEDウインカー付きドアミラーやLEDリアコンビランプなどを採用。よりスポーティかつエレガントなルックスを手に入れた。
インテリアも、XFシリーズで初採用されたダイヤル式シフトセレクターであるジャガードライブセレクターを新採用。新デザインのヒーター・クーラー付きシートも設定され、より快適で洗練された空間を実現している。
もっとも大きな変更を受けたのはパワートレインだ。エンジンは従来の自然吸気またはスーパーチャージャー付きの4.2リッターV8から、新開発の5.0リッターV8直噴DOHCに変更。XKおよびXKポートフォリオは最高出力385ps/6500r.p.m.、最大トルク52.5kg-m/3500r.p.m.の自然吸気5.0V8を搭載。ハイパフォーマンス・バージョンのXKRは510ps/6000~6500r.p.m.、63.7kg-m/2500~5500r.p.m.のスーパーチャージャー付き5.0V8を積む。
トランスミッションは改良型トルクコンバーターの採用により、一層スムーズな変速を実現した高効率6A/Tを組み合わせる。また、電子制御デファレンシャルを初採用。向上した出力性能をより効率的に路面に路面に伝えることで、さらなるパフォーマンスアップを果たしている。
この結果、新型XKシリーズの0~100km/h加速は、XKクーペが5.5秒、XKRクーペは4.8秒という、それぞれ従来の4.2リッター車を0.7秒と0.4秒上回る数値を達成。最高速度は速度リミッターにより全車250km/hとなっている。
同時に燃費性能も、XKクーペが8.9km/リッター、XKRクーペは8.1km/リッターという、従来の4.2リッター車と同等レベルを達成。CO2排出量はXKクーペが264g/km、XKRクーペは292g/kmで、それぞれ従来モデルからわずかだが低減された。
シャシーには、最新のアダプティブダンパー調整システムの採用により進化を果たした電子制御サスペンションシステムのCATS(コンピュータ・アクティブ・テクノロジー・サスペンション)を採用。新型のCATSは、従来のように“ソフト”と“ハード”の二者択一ではなく、無段階に減衰力を自動調整することが可能になり、より高い快適性と優れたハンドリング性能およびトラクション性能を実現している。
欧州では2009年3月に発売予定となっている。
新型XKシリーズは、クーペ、コンバーチブルともフロントバンパーやリアバンパー、アルミホイールなどのデザインを刷新したほか、LEDウインカー付きドアミラーやLEDリアコンビランプなどを採用。よりスポーティかつエレガントなルックスを手に入れた。
インテリアも、XFシリーズで初採用されたダイヤル式シフトセレクターであるジャガードライブセレクターを新採用。新デザインのヒーター・クーラー付きシートも設定され、より快適で洗練された空間を実現している。
もっとも大きな変更を受けたのはパワートレインだ。エンジンは従来の自然吸気またはスーパーチャージャー付きの4.2リッターV8から、新開発の5.0リッターV8直噴DOHCに変更。XKおよびXKポートフォリオは最高出力385ps/6500r.p.m.、最大トルク52.5kg-m/3500r.p.m.の自然吸気5.0V8を搭載。ハイパフォーマンス・バージョンのXKRは510ps/6000~6500r.p.m.、63.7kg-m/2500~5500r.p.m.のスーパーチャージャー付き5.0V8を積む。
トランスミッションは改良型トルクコンバーターの採用により、一層スムーズな変速を実現した高効率6A/Tを組み合わせる。また、電子制御デファレンシャルを初採用。向上した出力性能をより効率的に路面に路面に伝えることで、さらなるパフォーマンスアップを果たしている。
この結果、新型XKシリーズの0~100km/h加速は、XKクーペが5.5秒、XKRクーペは4.8秒という、それぞれ従来の4.2リッター車を0.7秒と0.4秒上回る数値を達成。最高速度は速度リミッターにより全車250km/hとなっている。
同時に燃費性能も、XKクーペが8.9km/リッター、XKRクーペは8.1km/リッターという、従来の4.2リッター車と同等レベルを達成。CO2排出量はXKクーペが264g/km、XKRクーペは292g/kmで、それぞれ従来モデルからわずかだが低減された。
シャシーには、最新のアダプティブダンパー調整システムの採用により進化を果たした電子制御サスペンションシステムのCATS(コンピュータ・アクティブ・テクノロジー・サスペンション)を採用。新型のCATSは、従来のように“ソフト”と“ハード”の二者択一ではなく、無段階に減衰力を自動調整することが可能になり、より高い快適性と優れたハンドリング性能およびトラクション性能を実現している。
欧州では2009年3月に発売予定となっている。
現在の光触媒製品は紫外光型光触媒を用いた製品が中心であり、紫外線の少ない室内等での利用は限られています。高性能な可視光型光触媒は、従来の光触媒では充分に効果が得られなかった室内において、空気浄化・防汚・抗菌・抗ウイルス等の機能を発揮し、安心・安全な環境作りに貢献します。本プロジェクトでは、日本発かつグローバルに先行している光触媒を素材として、利用者が効果を実感できるレベルの可視光型光触媒の開発を目標としています。将来的には内装用途をはじめとした光触媒の新市場を開拓することで、約2兆8000億円と見込んでいる光触媒市場の創出を狙いとしています。
酸化タングステン微粒子に銅イオンを担持した可視光型光触媒を開発しました。この触媒は、従来の可視光型光触媒である窒素ドープ型酸化チタンと比較して、10倍以上の活性を有しています。光触媒の可視光活性向上のメカニズムとして、担持した金属への電子の移動(界面電荷移動)とその金属における電子の貯蔵(多電子還元)が有効であることを明らかにしております。
ただし、酸化タングステン微粒子を原料とした本可視光型光触媒は、耐アルカリ性(洗剤等への耐久性)やコストに課題があり、今後さらなる検討が必要です。最終的には、より安価で安定な物質である酸化チタンを原料として、同レベルの可視光型光触媒の開発を目標としています。
昭和電工グループ 昭和タイタニウム株式会社(富山県)にて、パイロット設備を設置し、今回開発した酸化タングステン光触媒の量産化を可能にする体制を整えました。既に数kgオーダーのサンプルを作成し、プロジェクト参画企業による製品形態での性能評価を始めるところです。今後、窒素ドープ型酸化チタンと同等程度の価格での販売を目指しています。
パナソニック電工株式会社(大阪府)が、東京大学駒場リサーチキャンパス内に実証住宅を建設し、光触媒製品の効果の検証を行っています。 4月を目処に、プロジェクト参画各社が、今回開発した可視光型光触媒を用いた部材サンプルを本実証住宅に設置し、光触媒効果を実感できる光触媒活性の目標値を明確にします。同時に、酸化タングステンを原料とした場合の課題の抽出と、それら課題を回避できる用途展開について検討します。
産学官が連携して材料開発から製品開発まで一体となって推進すると共に、マーケティング担当メンバーまで参画して、将来の市場をにらんだ事業化を目指しています。また、プロジェクト内で光触媒機能の評価方法の標準化活動(JIS化・ISO化)も行い、光触媒製品の信頼性向上にも努めて参ります。
「用語解説」
窒素ドープ型酸化チタン:酸化チタンの結晶格子の中に少量の窒素イオンが添加されている物質のこと。窒素イオンが不純物準位を形成することで可視光を吸収することができ、近年では有望な可視光型光触媒として期待されていた。
界面電荷移動:触媒表面上において、酸化チタンや酸化タングステンから担持した金属へ電子が移動すること。
多電子還元:白金や銅イオンが光誘起電子のアクセプター(電子を受け取ることが出来る物質)となり、多電子を貯蔵し、効率的に還元反応を行うこと。
酸化タングステン微粒子に銅イオンを担持した可視光型光触媒を開発しました。この触媒は、従来の可視光型光触媒である窒素ドープ型酸化チタンと比較して、10倍以上の活性を有しています。光触媒の可視光活性向上のメカニズムとして、担持した金属への電子の移動(界面電荷移動)とその金属における電子の貯蔵(多電子還元)が有効であることを明らかにしております。
ただし、酸化タングステン微粒子を原料とした本可視光型光触媒は、耐アルカリ性(洗剤等への耐久性)やコストに課題があり、今後さらなる検討が必要です。最終的には、より安価で安定な物質である酸化チタンを原料として、同レベルの可視光型光触媒の開発を目標としています。
昭和電工グループ 昭和タイタニウム株式会社(富山県)にて、パイロット設備を設置し、今回開発した酸化タングステン光触媒の量産化を可能にする体制を整えました。既に数kgオーダーのサンプルを作成し、プロジェクト参画企業による製品形態での性能評価を始めるところです。今後、窒素ドープ型酸化チタンと同等程度の価格での販売を目指しています。
パナソニック電工株式会社(大阪府)が、東京大学駒場リサーチキャンパス内に実証住宅を建設し、光触媒製品の効果の検証を行っています。 4月を目処に、プロジェクト参画各社が、今回開発した可視光型光触媒を用いた部材サンプルを本実証住宅に設置し、光触媒効果を実感できる光触媒活性の目標値を明確にします。同時に、酸化タングステンを原料とした場合の課題の抽出と、それら課題を回避できる用途展開について検討します。
産学官が連携して材料開発から製品開発まで一体となって推進すると共に、マーケティング担当メンバーまで参画して、将来の市場をにらんだ事業化を目指しています。また、プロジェクト内で光触媒機能の評価方法の標準化活動(JIS化・ISO化)も行い、光触媒製品の信頼性向上にも努めて参ります。
「用語解説」
窒素ドープ型酸化チタン:酸化チタンの結晶格子の中に少量の窒素イオンが添加されている物質のこと。窒素イオンが不純物準位を形成することで可視光を吸収することができ、近年では有望な可視光型光触媒として期待されていた。
界面電荷移動:触媒表面上において、酸化チタンや酸化タングステンから担持した金属へ電子が移動すること。
多電子還元:白金や銅イオンが光誘起電子のアクセプター(電子を受け取ることが出来る物質)となり、多電子を貯蔵し、効率的に還元反応を行うこと。
読者の皆さんは、遠隔操作された虫が、米国防総省のために自分を見張っているのではないかなどと、特に心配したことなどないだろう。しかし、国防高等研究計画庁(DARPA)の助成金を得ているカリフォルニア大学バークレー校の研究者たちが、その間違った考えを捨てさせるかもしれない。
この研究者たちは「生きたカブト虫を無線で操作する」ことに成功したと、『Tech-On』が報じている。
カブト虫の脳と筋肉には6つの電極が接続された。イタリアのソレントで開催されている学術会議『MEMS 2009』での実演で、「研究者たちはカブト虫に、電極、無線回路、マイクロコントローラ、バッテリーに信号を送る回路を組み込んだモジュールを取り付けた。同大学では、これまでも虫を電気的に制御するいくつかの実験に成功しているが、今回は無線制御システムが使用されている」
今回の実験でカブト虫が使用された理由は、カブト虫が最大で3グラムの重さに耐えられるからだ。それに、格好いいことも理由の1つだと、同大学は述べている。
DARPAが支援している、虫のスパイを開発する実験は多数あるが、これはその1つだ。ミシガン大学も独自の甲虫ロボットを開発ずみだ。[ミシガン大学は2008年、カナブンの飛行を制御することに成功した。離陸や着陸,上下左右への飛行方向の変更なども実現したという]
また、ジョージア工科大学では、幼虫のガに小型マシンを埋め込んで、遠隔操作可能な成虫にまで育てることに成功した(ワイアード日本語版記事)。さらに、性的に飢えたガを使って銀行強盗を追跡させるという案もある。本当だ。
[これらのプロジェクトは、HI-MEMS(Hybrid Insect Micro-Electro-Mechanical Systems)と総称されている。マイクやガスセンサーなどのデータ感知装置を搭載し、情報を送り返す昆虫サイボーグ」の作成を目指している。一方、ネズミや鳩などの「サイボーグ化」も進んでいる]
この研究者たちは「生きたカブト虫を無線で操作する」ことに成功したと、『Tech-On』が報じている。
カブト虫の脳と筋肉には6つの電極が接続された。イタリアのソレントで開催されている学術会議『MEMS 2009』での実演で、「研究者たちはカブト虫に、電極、無線回路、マイクロコントローラ、バッテリーに信号を送る回路を組み込んだモジュールを取り付けた。同大学では、これまでも虫を電気的に制御するいくつかの実験に成功しているが、今回は無線制御システムが使用されている」
今回の実験でカブト虫が使用された理由は、カブト虫が最大で3グラムの重さに耐えられるからだ。それに、格好いいことも理由の1つだと、同大学は述べている。
DARPAが支援している、虫のスパイを開発する実験は多数あるが、これはその1つだ。ミシガン大学も独自の甲虫ロボットを開発ずみだ。[ミシガン大学は2008年、カナブンの飛行を制御することに成功した。離陸や着陸,上下左右への飛行方向の変更なども実現したという]
また、ジョージア工科大学では、幼虫のガに小型マシンを埋め込んで、遠隔操作可能な成虫にまで育てることに成功した(ワイアード日本語版記事)。さらに、性的に飢えたガを使って銀行強盗を追跡させるという案もある。本当だ。
[これらのプロジェクトは、HI-MEMS(Hybrid Insect Micro-Electro-Mechanical Systems)と総称されている。マイクやガスセンサーなどのデータ感知装置を搭載し、情報を送り返す昆虫サイボーグ」の作成を目指している。一方、ネズミや鳩などの「サイボーグ化」も進んでいる]
チリのチャナントール天文台にあるアタカマ・パスファインダー実験機(APEX望遠鏡)が、超巨大なブラックホールから放出される宇宙ジェットやローブ[ジェットの先端部にある広がった部分]の様子をとらえた、素晴らしい高解像度画像の撮影に成功した。
[宇宙ジェットは、重力天体を中心として、細く絞られたプラズマガスなどが一方向又は双方向に噴出する現象。星間物質などがブラックホールに吸い込まれる際にはしばしば、ブラックホールの周りに降着円盤と呼ばれる円盤状の雲が作られる。これに伴って、円盤の軸方向に超高速で脱出していく星間物質がしばしば観測される]
このブラックホールは、われわれの住む太陽系にもっとも近い銀河系『ケンタウルス座A』の中心部にある。
ケンタウルス座Aは、地球から1300万光年の距離に位置し、実際には、融合しようとしている渦巻状(螺旋)銀河と楕円銀河の2つから構成されている。非常に活発に星が誕生している領域があり、ジェット流という形で放出されている強い放射線の発生源でもある。
これは、サブミリ波の帯域で初めて撮影されたブラックホールの映像で、素粒子からなる放射線ジェット流が、光速の約半分の速さで放出されている様子がわかる。
中央の円盤状の塵の塊から南北の方向に、ローブが広がっているのも見て取れる。銀河の右下の光っている部分は、ローブが周辺を取り巻くガスとぶつかって発生した衝撃波だ。
この画像は、波長帯域や使用機材の異なる複数の撮影画像を合成したものだ。『チャンドラX線観測衛星』がX線画像を撮影し、ラ・シヤ天文台の『MPG/ESO望遠鏡』が、背景の星と円盤状に集まった塵を映し出した。
[宇宙ジェットは、重力天体を中心として、細く絞られたプラズマガスなどが一方向又は双方向に噴出する現象。星間物質などがブラックホールに吸い込まれる際にはしばしば、ブラックホールの周りに降着円盤と呼ばれる円盤状の雲が作られる。これに伴って、円盤の軸方向に超高速で脱出していく星間物質がしばしば観測される]
このブラックホールは、われわれの住む太陽系にもっとも近い銀河系『ケンタウルス座A』の中心部にある。
ケンタウルス座Aは、地球から1300万光年の距離に位置し、実際には、融合しようとしている渦巻状(螺旋)銀河と楕円銀河の2つから構成されている。非常に活発に星が誕生している領域があり、ジェット流という形で放出されている強い放射線の発生源でもある。
これは、サブミリ波の帯域で初めて撮影されたブラックホールの映像で、素粒子からなる放射線ジェット流が、光速の約半分の速さで放出されている様子がわかる。
中央の円盤状の塵の塊から南北の方向に、ローブが広がっているのも見て取れる。銀河の右下の光っている部分は、ローブが周辺を取り巻くガスとぶつかって発生した衝撃波だ。
この画像は、波長帯域や使用機材の異なる複数の撮影画像を合成したものだ。『チャンドラX線観測衛星』がX線画像を撮影し、ラ・シヤ天文台の『MPG/ESO望遠鏡』が、背景の星と円盤状に集まった塵を映し出した。
近い将来、太陽の暗黒面を史上初めて見られるかもしれない。
いや、実際には、ガスを燃焼して光を発している球体の太陽に、影の部分はない。だが、常に地球からは見えない部分など、実質的に影になっている部分はある。
太陽の半面だけを写真に捉えることに満足しない科学者たちは、『STEREO(Solar Terrestrial Relations Observatories)』プロジェクトを始動している。
STEREOは、調査衛星を2基打ち上げて同時に太陽の軌道を周回させ、太陽の全面を一度に完全に観測することを目指す、米航空宇宙局(NASA)のプロジェクトだ。
「成功すれば、隠れている部分がなくなり、太陽全体を初めて見ることができる」と、STEREOプロジェクトに携わるNASAゴダード宇宙飛行センター(GSFC)の科学者Michael Kaiser氏はワイアード・コムに語った。
太陽の全面を観測するのは、2011年2月6日(米国時間)になる予定だ。2006年10月に打ち上げられた2基の衛星は、現在約90度離れており、約270度の角度から太陽の写真を撮影できる。360度の角度から観測するのはまだ先の話だ。
「このプロジェクトの目標は、携帯電話の電波障害や通信の途絶、停電の原因である太陽風を予測し、もっとうまく対処できるようにすることだ。そうしたものをできるだけ事前に予測して、警告できる時間をもっと長く確保できるようにしたい」とKaiser氏は言う。
太陽風は、太陽の磁気が乱れて、宇宙に荷電粒子が激しい勢いで噴き出される現象を言う。太陽風は壮大なオーロラが発生する原因でもある。だが過去には、太陽風によって航空業界や衛星通信業界が何百万ドルもの損害を被ったり、大規模な停電(カナダのケベック州全域に影響を与えた停電など)につながったりしたこともある。[1989年3月、太陽フレアによる強い磁気嵐でカナダの送電システムが障害を起こし、長時間の停電が発生したという。1997年には、太陽のコロナ質量放出(CME)によって、米AT&T社の放送衛星が故障するという事件も起こった。]こうした太陽風を事前に確実に予測できれば、地球の混乱防止に大いに役立つ可能性がある。
太陽の気象予測は、有人宇宙飛行の未来にとっても重要だ。守ってくれる地球の磁場を離れているときに太陽風の強い放射にさらされれば、宇宙飛行士は深刻な被害に苦しむ恐れがある。地球に近い場所にいても、太陽風のさなかに宇宙遊泳すれば、危険にさらされる。
STEREOミッションはさらに、太陽の内部構造の理解を進め、恒星一般の構造を理解するのにも役立つだろう。
たぶん失敗する。
いや、実際には、ガスを燃焼して光を発している球体の太陽に、影の部分はない。だが、常に地球からは見えない部分など、実質的に影になっている部分はある。
太陽の半面だけを写真に捉えることに満足しない科学者たちは、『STEREO(Solar Terrestrial Relations Observatories)』プロジェクトを始動している。
STEREOは、調査衛星を2基打ち上げて同時に太陽の軌道を周回させ、太陽の全面を一度に完全に観測することを目指す、米航空宇宙局(NASA)のプロジェクトだ。
「成功すれば、隠れている部分がなくなり、太陽全体を初めて見ることができる」と、STEREOプロジェクトに携わるNASAゴダード宇宙飛行センター(GSFC)の科学者Michael Kaiser氏はワイアード・コムに語った。
太陽の全面を観測するのは、2011年2月6日(米国時間)になる予定だ。2006年10月に打ち上げられた2基の衛星は、現在約90度離れており、約270度の角度から太陽の写真を撮影できる。360度の角度から観測するのはまだ先の話だ。
「このプロジェクトの目標は、携帯電話の電波障害や通信の途絶、停電の原因である太陽風を予測し、もっとうまく対処できるようにすることだ。そうしたものをできるだけ事前に予測して、警告できる時間をもっと長く確保できるようにしたい」とKaiser氏は言う。
太陽風は、太陽の磁気が乱れて、宇宙に荷電粒子が激しい勢いで噴き出される現象を言う。太陽風は壮大なオーロラが発生する原因でもある。だが過去には、太陽風によって航空業界や衛星通信業界が何百万ドルもの損害を被ったり、大規模な停電(カナダのケベック州全域に影響を与えた停電など)につながったりしたこともある。[1989年3月、太陽フレアによる強い磁気嵐でカナダの送電システムが障害を起こし、長時間の停電が発生したという。1997年には、太陽のコロナ質量放出(CME)によって、米AT&T社の放送衛星が故障するという事件も起こった。]こうした太陽風を事前に確実に予測できれば、地球の混乱防止に大いに役立つ可能性がある。
太陽の気象予測は、有人宇宙飛行の未来にとっても重要だ。守ってくれる地球の磁場を離れているときに太陽風の強い放射にさらされれば、宇宙飛行士は深刻な被害に苦しむ恐れがある。地球に近い場所にいても、太陽風のさなかに宇宙遊泳すれば、危険にさらされる。
STEREOミッションはさらに、太陽の内部構造の理解を進め、恒星一般の構造を理解するのにも役立つだろう。
たぶん失敗する。
机の上に置かれた「44」というポストイットが貼られたナゾの封筒。
これは実は第43代のブッシュ大統領から第44代のオバマ大統領への最後のメッセージとしてホワイトハウスの大統領執務室の机の上に置かれていたものとなる。
ただし、ブッシュ大統領がオバマ大統領に対してどんなメッセージを託したかに付いては明らかにされていない。
こういったものは、後々、情報公開の対象になるんだろうか?
執務室の机という環境に置かれたもの…
やっぱ、公文書扱いになるんでは?
となると、公開される可能性はある。
見れないと、気になる。人間ってやつは…。
これは実は第43代のブッシュ大統領から第44代のオバマ大統領への最後のメッセージとしてホワイトハウスの大統領執務室の机の上に置かれていたものとなる。
ただし、ブッシュ大統領がオバマ大統領に対してどんなメッセージを託したかに付いては明らかにされていない。
こういったものは、後々、情報公開の対象になるんだろうか?
執務室の机という環境に置かれたもの…
やっぱ、公文書扱いになるんでは?
となると、公開される可能性はある。
見れないと、気になる。人間ってやつは…。
J-PARCセンターは、大強度陽子加速器施設J-PARCの最終段加速器「50GeVシンクロトロン」で30GeV(300億電子ボルト)まで陽子ビームを加速し、原子核・素粒子実験施設(ハドロン実験施設)への入射に成功した、と28日発表した。
J-PARCは、日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構の共同運営組織「J-PARCセンター」が、2001年から茨城県東海村で建設を進めてきた。大強度陽子ビームによって発生する大量のK中間子やパイ中間子、反陽子、ミュオンなど二次粒子ビームを用いて、物理学、化学、生物学の基礎研究からライフサイエンス、工学、情報・電子、医療など幅広い応用分野への活用が期待されている。世界でも例がない多目的加速器として海外からの関心も高い。
今後、徐々に出力を上げ2月から本格的な利用運転開始が予定されている。
概要
J-PARCの原子核・素粒子実験施設(ハドロン実験施設)は、50GeVシンクロトロンで加速された陽子ビームを用いてK中間子やパイ中間子、反陽子、ミュオンなどの二次粒子ビームを生成し、それらを用いて素粒子物理学、原子核物理学の研究を行うための施設です。特に大強度の陽子ビームを用いて大量の二次粒子を生成するため、強固な放射線遮蔽の構築や、耐放射線性があり、また容易に交換が可能な電磁石の採用など、随所に技術的な工夫をした施設となっています。
J-PARCの最終段加速器である50GeVシンクロトロンでは、平成20年12月に最初の目標である30GeV(300億電子ボルト)まで陽子ビームを加速することに成功しました。今回、この30GeVまで加速された陽子ビームを加速器から取り出し、約250m離れたハドロン実験施設内の二次粒子生成標的まで導くことに成功しました。標的を通過したビームはさらに50m下流に設置されたビームダンプに吸収されました。今後はさらにビームの取り出し軌道の調整などを続け、安定したビームの取り出しや導入の実現に向けた試験調整を行い、2月から主にK中間子ビームを用いた種々の研究を開始する予定です。
J-PARCは、21世紀の科学や技術の研究・発展に大きく貢献する、我が国が世界に誇る最先端の多目的研究施設です。J-PARCでは、中性子や中間子、ニュートリノなどの様々な二次粒子を利用した、物理学、化学、生物学などの基礎科学研究の進展や、ライフサイエンス、工学、情報・電子、医療など、広範な研究分野への応用も期待されています。
J-PARCの加速器は、第1段目のリニアック、第2段目の3GeVシンクロトロン、最終段の50GeVシンクロトロンで構成されています。最終段の50GeVシンクロトロンは、第2段目の加速器である3GeVシンクロトロンから入射された3GeV(30億電子ボルト、光速の約97%のスピード)の陽子ビームを、50GeV (500億電子ボルト、光速の約99.98%のスピード)まで加速することを目指している陽子シンクロトロンで、1周約1600m、直径約500mの我が国最大の陽子加速器です。3GeVシンクロトロンと同様に、新磁性材料を活用して開発された従来比約2倍の加速電界を持つ高周波加速システムなど、随所に世界最先端の機器を使用した装置です。また、遷移エネルギーというシンクロトロンに特有の加速ビームが不安定になるエネルギーが存在しない磁石配置を世界で初めて実現した加速器でもあります。
50GeVシンクロトロンでは、引き続きもうひとつの実験施設であるニュートリノ実験施設において、30GeV陽子ビームを用いて発生させたニュートリノビームを、岐阜県飛騨市神岡町に設置されているスーパーカミオカンデに向けて打ち込む「T2K長基線ニュートリノ振動実験」を予定しており、平成21年4月からの実験開始に向けて準備を進めています。
J-PARCは、日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構の共同運営組織「J-PARCセンター」が、2001年から茨城県東海村で建設を進めてきた。大強度陽子ビームによって発生する大量のK中間子やパイ中間子、反陽子、ミュオンなど二次粒子ビームを用いて、物理学、化学、生物学の基礎研究からライフサイエンス、工学、情報・電子、医療など幅広い応用分野への活用が期待されている。世界でも例がない多目的加速器として海外からの関心も高い。
今後、徐々に出力を上げ2月から本格的な利用運転開始が予定されている。
概要
J-PARCの原子核・素粒子実験施設(ハドロン実験施設)は、50GeVシンクロトロンで加速された陽子ビームを用いてK中間子やパイ中間子、反陽子、ミュオンなどの二次粒子ビームを生成し、それらを用いて素粒子物理学、原子核物理学の研究を行うための施設です。特に大強度の陽子ビームを用いて大量の二次粒子を生成するため、強固な放射線遮蔽の構築や、耐放射線性があり、また容易に交換が可能な電磁石の採用など、随所に技術的な工夫をした施設となっています。
J-PARCの最終段加速器である50GeVシンクロトロンでは、平成20年12月に最初の目標である30GeV(300億電子ボルト)まで陽子ビームを加速することに成功しました。今回、この30GeVまで加速された陽子ビームを加速器から取り出し、約250m離れたハドロン実験施設内の二次粒子生成標的まで導くことに成功しました。標的を通過したビームはさらに50m下流に設置されたビームダンプに吸収されました。今後はさらにビームの取り出し軌道の調整などを続け、安定したビームの取り出しや導入の実現に向けた試験調整を行い、2月から主にK中間子ビームを用いた種々の研究を開始する予定です。
J-PARCは、21世紀の科学や技術の研究・発展に大きく貢献する、我が国が世界に誇る最先端の多目的研究施設です。J-PARCでは、中性子や中間子、ニュートリノなどの様々な二次粒子を利用した、物理学、化学、生物学などの基礎科学研究の進展や、ライフサイエンス、工学、情報・電子、医療など、広範な研究分野への応用も期待されています。
J-PARCの加速器は、第1段目のリニアック、第2段目の3GeVシンクロトロン、最終段の50GeVシンクロトロンで構成されています。最終段の50GeVシンクロトロンは、第2段目の加速器である3GeVシンクロトロンから入射された3GeV(30億電子ボルト、光速の約97%のスピード)の陽子ビームを、50GeV (500億電子ボルト、光速の約99.98%のスピード)まで加速することを目指している陽子シンクロトロンで、1周約1600m、直径約500mの我が国最大の陽子加速器です。3GeVシンクロトロンと同様に、新磁性材料を活用して開発された従来比約2倍の加速電界を持つ高周波加速システムなど、随所に世界最先端の機器を使用した装置です。また、遷移エネルギーというシンクロトロンに特有の加速ビームが不安定になるエネルギーが存在しない磁石配置を世界で初めて実現した加速器でもあります。
50GeVシンクロトロンでは、引き続きもうひとつの実験施設であるニュートリノ実験施設において、30GeV陽子ビームを用いて発生させたニュートリノビームを、岐阜県飛騨市神岡町に設置されているスーパーカミオカンデに向けて打ち込む「T2K長基線ニュートリノ振動実験」を予定しており、平成21年4月からの実験開始に向けて準備を進めています。
脊髄(せきずい)を損傷してもリハビリにより、別の神経回路が働いて機能回復につながることを示す研究を続けている自然科学研究機構・生理学研究所の研究チームがまた新たな証拠を見つけた。
同研究所の伊佐正教授と西村幸男研究員(現ワシントン大学)は、脊髄損傷で指を動かせなくなったサルが、リハビリテーションによって指が動かせるようになることをこれまでの研究で明らかにしている。今回、機能回復の仕組みをさらに調べた結果、運動の指令を出していた大脳皮質運動野からの信号が途切れてしまっているにもかかわらず、障害によって弱くなった筋肉が互いに協働して活動するようになり、器用な動きを取り戻すことが確かめられた。筋肉の動きは1秒間に30-46 回という小刻みなもので、正常ではみられない動きだった。
機能回復が実現した理由について伊佐教授らは、本来、指の動きの指令を出していた大脳皮質運動野とは別の部位(反対側の運動野あるいは運動前野など)から、損傷で切れてしまった脊髄の回路とは別のバイパス回路を経由して、指の筋肉を協働して働かせる指令が出ているため、と説明している。
今回の成果は、交通事故などによる脊髄損傷で機能障害を負った患者にとって新たな朗報になると見られる。伊佐教授らは、「今後、いかにしてこの回復に重要な神経活動を外部から刺激し、効率のよいリハビリに結びつけるかが課題だ」と言っている。
同研究所の伊佐正教授と西村幸男研究員(現ワシントン大学)は、脊髄損傷で指を動かせなくなったサルが、リハビリテーションによって指が動かせるようになることをこれまでの研究で明らかにしている。今回、機能回復の仕組みをさらに調べた結果、運動の指令を出していた大脳皮質運動野からの信号が途切れてしまっているにもかかわらず、障害によって弱くなった筋肉が互いに協働して活動するようになり、器用な動きを取り戻すことが確かめられた。筋肉の動きは1秒間に30-46 回という小刻みなもので、正常ではみられない動きだった。
機能回復が実現した理由について伊佐教授らは、本来、指の動きの指令を出していた大脳皮質運動野とは別の部位(反対側の運動野あるいは運動前野など)から、損傷で切れてしまった脊髄の回路とは別のバイパス回路を経由して、指の筋肉を協働して働かせる指令が出ているため、と説明している。
今回の成果は、交通事故などによる脊髄損傷で機能障害を負った患者にとって新たな朗報になると見られる。伊佐教授らは、「今後、いかにしてこの回復に重要な神経活動を外部から刺激し、効率のよいリハビリに結びつけるかが課題だ」と言っている。