NASAジェット推進研究所のMark Swain氏らは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)や赤外線天文衛星スピッツァーを使い、HD 209458bと呼ばれる系外惑星を観測した。HD 209458bは、ペガスス座の方向約150光年の距離にある有名な系外惑星で、これまでも水蒸気など大気の成分が観測されている。
同チームの観測では、HSTの近赤外線カメラと多天体分光器で水蒸気や二酸化炭素、メタンなどを検出し、スピッツァーの測光器と赤外線分光器で存在量を調べた。
2008年に、同チームはHD 189733bと呼ばれる系外惑星で初めて有機物を検出している。HD 209458bとHD 189733bとでは、水と二酸化炭素の量は同程度だが、HD 209458bの方がメタンが多い。これについてSwain氏は、「豊富なメタンは、この惑星が何か特別なプロセスを経て形成された可能性を示唆しています」とコメントしている。
系外惑星の多くは高温の巨大ガス惑星だが、HD 209458bとHD 189733bと同様の分析は、ほかのガス惑星にも適用できるという。そうしてデータが蓄積されれば、やがて地球のように小さな岩石惑星で有機物を探すときの参考になるだろう。
今回の成果についてSwain氏は、「2つの系外惑星で有機物が見つかったことで、生命につながる物質を抱える惑星がいたるところに存在する可能性が高まってきました」と話している。
JPL
同チームの観測では、HSTの近赤外線カメラと多天体分光器で水蒸気や二酸化炭素、メタンなどを検出し、スピッツァーの測光器と赤外線分光器で存在量を調べた。
2008年に、同チームはHD 189733bと呼ばれる系外惑星で初めて有機物を検出している。HD 209458bとHD 189733bとでは、水と二酸化炭素の量は同程度だが、HD 209458bの方がメタンが多い。これについてSwain氏は、「豊富なメタンは、この惑星が何か特別なプロセスを経て形成された可能性を示唆しています」とコメントしている。
系外惑星の多くは高温の巨大ガス惑星だが、HD 209458bとHD 189733bと同様の分析は、ほかのガス惑星にも適用できるという。そうしてデータが蓄積されれば、やがて地球のように小さな岩石惑星で有機物を探すときの参考になるだろう。
今回の成果についてSwain氏は、「2つの系外惑星で有機物が見つかったことで、生命につながる物質を抱える惑星がいたるところに存在する可能性が高まってきました」と話している。
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