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ゆるゆると自分に甘い生活

ざっくり生きててあわわな毎日。でも残りの人生シッカリ楽しむ。

「容疑者Xの献身」と。

2011-07-01 15:35:20 | 
最東野圭吾ばっかり3冊。


「秘密」
人気の作品のようだが、よく分からない。
推理小説とは言えずダラダラ感がある。
“愛する人の幸せを願う”とは、って点がテーマだろうか。

「レイクサイド」
スリルのあるドキドキ推理小説。
事件があって隠蔽があって、謎ときへのヒントがところどころにある。
私立中学の不正入学に絡む大人たちの強欲から生じた殺人事件。
強欲と子への愛情と、その辺りがごちゃ混ぜになって結末は思いがけない展開。
事件そのものや推理の流れは単純っぽいけど、常に謎を残しながら進んでいくからオモシロい。


「容疑者Xの献身」
映画はまったく全然みてないし、チラリとも内容をしらないので、まっさらから楽しめた。
ヒトがヒトとして世の中で必死に生きる姿の描写が強く感じられて、コレはホントにスゴイな。
愛される事を望まない愛を献身的に注ぐ数学教師。
その愛は“恩”の要素も含んでいたのか、と考えると実直な心を美しいとも感じる。
“赤い指”のように涙を滝の如く流す事はなかったが、とても感激的な結末。
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「流星ワゴン」と「ボックス」。

2011-06-09 13:15:51 | 
「ボックス(上下)」 百田尚樹:著

現役高校生がボクシングに打ち込む姿がメインで描かれてる青春小説。
ひ弱でか細くインドアで勉強一筋“木樽優紀”と、おちゃらけで楽天家の天才ボクサー“鏑矢義平”の真の友情がなんか嬉しい。
ボクシングがスポーツであるとか無いとかの疑問を打ち消しながら、闘争本能とか自身で気付く事の無い才能とかリミッターとか、そういうヒトの能力について随所で教えてくれている。

臆病者である事にイヤ気をさした“優紀”が親友“鏑矢”に憧れてボクシングを始める。
天才の自覚を持つ鏑矢は練習を流してるのに対して、優紀は人一倍の忍耐力で努力を重ねる。
結局、努力が実を結んだのか、元々能力を有していたのかは分からないが優紀は鏑矢の強敵に成長する。
そして、もう一人のライバルも交えて、3人の複雑な想いがボクシングを通して交わっていく。

まさに青春小説で、「カラフル」や「リズム」を書いた森絵都を連想した。
ハードなスポーツを題材にしてるのに爽やかだった。


「流星ワゴン」 重松清:著 

「本の雑誌」年間ベスト1になった作品。

家族との関係がウマくいかない主人公“カズ”が、人生を終わらせても良いなって思っている時に突然目の前に現れた“オデッセイ”。
車には“橋本さん”とその息子“健太”。
でもその親子は5年前に亡くなっている存在だった。
オデッセイに載せられて毎夜“たいせつな場所”にタイムスリップする、そんなお話し。

たぶん“岐路”と思われる所に行けるのに、結局何も変えられない。
もどかしい“カズ”を現実には危篤状態に居るハズの若い頃の父親が助けてくれる。
父親の不器用な愛情表現を息子として実感し、また友情も感じ、不思議な感情を抱えながらオデッセイの旅が続く。
みんな、もっと言葉にすれば良かったね、って思う。

それぞれの立場のそれぞれの愛情表現をジンワリと感じる事ができた。
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「八日目の蝉」「マークスの山」。

2011-05-21 15:38:13 | 
「八日目の蝉」: 角田 光代 著

 自分が身ごもった愛人の子は諦めた。別れも決意していた。
 が、その愛人と正妻の間の子を衝動的に誘拐してしまう。
 逃亡した先々での出会いが作品の流れ。
 血の繋がらない子に惜しみなく愛情を注ぐ希和子。
 誘拐された恵理菜はその成長過程で苦しみを味わう。

 希和子の母性を描きたいのか。
 逃亡先での人間模様を描きたいのか。
 
 他の蝉より1日長く生きながらえた蝉が居たとしたら、
 その蝉は仲間を失って自分だけが取り残された淋しさを不幸と感じるのか、
 あるいは他の蝉が経験できなかった1日を過ごす幸福を感じるのか。
 タイトルから察するにテーマはそこなんだろうか。。。 

期待が大きすぎたのかとても残念な印象。


「マークスの山」: 高村 薫 著 講談社

 アルプスの山中での一家心中。 だが生き残った子どもがいた。
 一酸化炭素中毒の後遺症を負ってしまった彼の、自分の中に存在する別の人格。
 その別の彼が起こす連続殺人事件。
 多重人格、記憶障害、とびぬけた身体能力。 自覚があるのか無いのか。
 結末は読み進むうちに見えてくるが、そこに至る過程は興味をそそるので最後まで読まずにいられない。

 自分たちの将来を守らんが故に一つの命を奪ってしまった男たち“マークス”。
 その男たちとは無関係ながら別の人格に誘導されて罪を重ねる主人公“マークス”。
 ミステリーと警察小説、どちらのジャンルでもあるコレは直木賞を受賞しているらしい。



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最高に面白い本大賞。

2011-04-10 23:09:58 | 
「2009年 最高の面白い本大賞」の第1位。


“面白い”と言うより“素晴らしい”本だと、そう思う。
今まで読んだ中の最高作品で、私の人生観に大きな影響を及ぼす気がする。
読み終わってからも、思い出しては涙が溢れる。

日本の国で生きるみなさんに、是非是非読んでもらいたいと心から思う。
もっともっと評価されるべき作品だと思う。


「永遠のゼロ」 著:百田尚樹(ひゃくた なおき) 講談社文庫

祖父と思い慕っていたのは実の祖父では無かった。
軍人だった筈の実の祖父の実体を、軍隊仲間の証言を聞くことで知らされていく。
仲間の証言は戦争の悲惨さ、残酷さ、人間の醜さ、人間の純粋さ、いろいろな事を教えてくれる。

ゼロ戦操縦の名手だった祖父が、命を落とす事無く帰還しようと願っていた事が、
軍の仲間との関係を濃いものにする。
生き残った証言者たちは、それぞれの言葉で祖父の印象と思い出を語る。
考えられない程の「臆病者」だった祖父の信念が、少しずつ明らかになっていく。
そして感動の結末になる。



信念を貫くとか簡単な事じゃない。
とんでもない時代のとんでもない悪と戦う姿に感動する。

何度も何度も涙が溢れる。
この時代を生きた人たちの不幸を私たちは無駄にしてはいけない、とそう思う。

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「筆談ホステス」とか。

2011-02-12 20:34:52 | 
最近読破の3冊。

「万寿子さんの庭」 黒野伸一:著

斜視のコンプレックスを持つ20歳のOLと、
ずっとずっと年輩者の“万寿子”さんとの年齢差を超えた友情のお話し。
気取りの無いごくごく普通の感情が表現されてて、身近に感じるストーリー。



「私は貝になりたい」 橋本忍:脚本

戦犯として投獄され、無実を訴え続ける人生。
とんでもなく深く悲しく、簡単に感想を漏らしてはいけない気がする。



「筆談ホステス」 斉藤里恵:著

どんな事にも先駆者が居て、前例が無い事を最初に実行するのはスゴイ事だと思う。
耳が殆ど聞こえない境遇ながら接客業に就くって、どんなに勇気がいる事だっただろう。
前向きで、努力家で、強く優しい彼女は、
たくさんの人の生きるお手本になるんだろう。
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「嫌われ松子」とか。

2010-11-04 18:09:36 | 
最近読破の3冊。

「雪虫」 堂場瞬一・著

田舎で一人暮らしの老女が殺された事件を捜査していると、過去に遡らざるを得なくなった鳴沢了。
過去の新興宗教絡みの事件をひも解いていて、思いがけない真実を知る。 って話。
意外性は無く、割と簡単に展開が読める。



「転落」永嶋恵美・著

結構、怖い。
家庭に居た“ボク”がホームレスになり、そして事件に巻き込まれ。
でもその事件は、ホントに事件なのか。 結末を計算しての全てなのか。
引き込まれる。


「嫌われ松子の一生」 山田宗樹・著

“嫌われ松子”は最後に暮らしていたアパート住人が勝手に付けたあだ名。
アパートの部屋で死んでいた松子。
部屋を引き揚げる片付けを頼まれた甥の“笙”が、それまでの松子の人生に触れていくお話。
一瞬一瞬のつまずきや出会いが松子を苦しみまみれの人生にしたのか、
本能のまま自分自身に正直に生きたから実は幸せな人生だったのか。
平穏=幸せじゃないのかも。 「現実にこういう人生もあるのかもしれない」と思った。
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半落ちと重力ピエロ。

2010-10-03 20:15:03 | 
最近の3冊。

「半落ち」横山秀夫著

アルツハイマーの妻殺しを自白した警察官。
自首に至るまでの空白の時間を追って、警察、検察、弁護士などいろんな立場から事件が検証される。
構成が独特で面白い。
後半でやっと結末が予想できてくるけど、前半ではまったく見当がつかない。
最後は感動。



「重力ピエロ」井坂幸太郎著

テンポが速く吸い込まれる部分と、つい読み飛ばしたくなる部分と。
説得力のある言い回しがたくさんあって、ドンピシャな言葉の使い方に感動。
随所に出てくるガンディーの名言もおもしろかった。
直木賞の候補になったこれは確かに深くて濃くて、オモシロいと思う。


「山田太郎ものがたり」
たまには笑えるヤツを、と購入。
ところがところが、あまりにつまらなくて途中で断念。
申し訳ない。
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「人間の証明」ほか。

2010-09-07 21:48:54 | 
最近読破の3冊。

「卒業」(東野圭吾)

加賀恭一郎シリーズ第1弾。
大学卒業目前の加賀ちゃんが解明した最初の事件。
おもしろいかったけど、トリックが難解で分かりづらかった。


「人間の証明」(森村誠一)
「母さん、僕のあの麦わら帽子、どうしたんでしょうね…」
もう何十年も前、映画の宣伝で強烈に焼きつけられてたこの名ゼリフ。
“西条八十”の詩だったんだ。

戦後の混乱の真っただ中にいる日本の様子が見えてくる感じ。
複雑な事情が絡み合った事件なわりに、
人や状況の描写がとんでもなく複雑な訳じゃない。
名作になった理由かもしれない。


「泳ぐのに、安全でも最適でもありません」(江國香織)
短編集。
2~3作読んで、それっきりになった。
こんな事もあり。
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夕張「最後の卒業生」。

2010-05-27 21:50:55 | 


本田有明著・「最後の卒業生 ~夕張に生きる中学三年生たち~」

“市”が財政破綻、っていう全くピンと来ないニュースを聞いて、
驚いたというか、よく分からなかった事を思い出す。

夕張に暮らす中学3年生の仲間たちが、
破綻をきっかけに地元を見つめなおすお話。

ほぼフィクションのようだか、
例えば「修学旅行」の時に都庁で夕張物産品の即売会を開いた事や、
閉校のセレモニーや、そういう事は実話。

夕張のために立ち上がった中学生に、清々しい感動を貰った。
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文庫「告白」発売。

2010-05-18 22:27:09 | 
「告白」 湊かなえ 著

オモシロイ。

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「松井秀喜」と「インディアン少女」

2010-05-13 14:17:57 | 
「MODESTY~松井秀喜 つつしみ深い生き方~」伊集院静 著



野茂の、冒頓とした中で静かな闘志を燃やす感じが好きだし、
イチローの、自分の不足を計算と理論で補おうとする前向きさが好きだった。

松井は誠実そうな人柄、それがウリだと思っていた。

そして今はどの野球選手よりも好きだ。


<「明日はどの道を行こう~インディアン少女サカジャウィア物語」
ジュディス・セントジョージ 著

第3代アメリカ合衆国大統領トマス・ジェファーソンの命を受け、
西部探検隊として、1804年5月14日セントルイスを出発、太平洋への陸路を発見にでかけた
ルイスとクラーク探検隊

インディアンとの通訳として、少女であり妊婦でもあった“サカジャウィア”を同行させ、
その長くて険しく厳しい探検を全うした実話。

サカジャウィアが自分の境遇を受け入れ、種族を愛し、我が子を愛し、
自分の出来る限りを尽くして生きて行こうとする前向きで純粋な気持ちに心が洗われる。

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シャッターアイランド②

2010-04-19 18:22:53 | 
完読。

映画では「現実」や「夢」や「幻想」が入り混じってて分かりづらかったので原作を読んだ。

はい。スッキリ。
ちゃんと納得した。

そうか。 そうなのか。 やっぱりそうなのか。。。
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