~ゆるゆると自分に甘い生活~

ざっくり生きててあわわな毎日。でも残りの人生シッカリ楽しむ。

直木賞作家3人。

2011-07-22 20:03:11 | 
最近読破の4冊。


「向日葵の咲かない夏」 道尾 秀介:著  新潮文庫

小学4年のミチオ、3歳の妹ミカ、ミチオの友人S君が主役。
S君が首を吊ってる遺体を発見したミチオに訪れる摩訶不思議な現象。
クモに生まれ変わってミチオたちの前に現れたS君が「自殺じゃない」と告白し、犯人探しをミチオたちに依頼。
3人で事件の真相を追うも、解明しそうでしない。
そして結末は、、、思いがけない。

ミステリーと言うよりホラーみたいで怖い。
登場人物たち、あまりに不思議な設定できちんと理解できないまま。



「サウスバウンド」 奥田 英朗:著 角川文庫

若い頃“過激派”だった父をもつ小6の二郎。
親友の淳と他愛の無い程度のやんちゃをして過していたのに、いつの間にやら極悪中学生に絡まれるハメになった。
優しい居候のアキラおじさんからの怪しげな頼まれ仕事を引き受けたり、
中学生の脅しに抵抗してみたり、奔放な父親に振り回されたりして日々が過ぎる。

オモシロい。


「最悪」 奥田 英朗:著  講談社文庫

デビュー作「ウランバーナの森」に続く2作目で、ベストセラーとなった作品。

タイトル通り、最悪な境遇に身を置く3人が主人公。
3人は赤の他人、別々の暮らしぶり。

川谷信次郎。
バブル崩壊の危機をなんとか乗り切ったところで事業拡大の賭けに出る。
銀行融資を受けるまであと1歩のところで、事件が起きる。

藤崎みどり。
銀行勤めのOL。 社内行事の時にセクハラされ憂鬱な日々を過す。
家庭内でも悩みを抱えているので、常に追い詰められてる気分でいる。
いよいよ退社しようという時に事件が起きる。

野村和也。
家族の愛情に恵まれず育った20歳。 パチンコ、サウナ通いで日々を過ごす。
ヒョンな事からやくざに打ちのめされ、大金を作らなきゃいけなくなる。
17歳のめぐみと出会った事が、その事件のきっかけになる。

理詰めでヒトを追い詰めるのはキライなので読むのが辛かった。
セクハラは当然、組織内の権力主義はキライなので読むのが辛かった。
暴力シーンは最高にキライなので読むのが辛かった。

って訳で、読んでて苦しかった。



「機関車先生」 伊集院 静:著  集英社文庫

子どもの頃の病気が原因で口がきけなくなった吉岡誠吾。
瀬戸内の小さな島の小学校に臨時教員として赴任。
強くて優しい先生はアッという間に人気者。
でも、口のきけない教育者を大人たちは認めようとしない。

美しい瀬戸内の風景が目に浮かぶような文章で、心洗われる小説。
キラキラと輝く環境に身を置くと、ヒトも輝くんだろうなと改めて思う。







コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 惚れてまう。 | トップ | 「日輪の遺産」。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。