「ワニ五郎さん、今日は朝から雨降りでございますのう。」
「へぇ~、庭の花々木々がまるで水浴をしているかのように、しっとりと濡れ、あざやかな色になっておりやすなぁ。」
「大家さんもこの雨で、手持ち無沙汰のご様子でございますよ。」
「そうでやんすね、パークもお休みだし庭の雑草抜きをする予定もおじゃんになっちまって、また、本ばかり読んでおるようでやんすよ、タヌ太郎さん。」
「まぁ、そんなことで今日はわしらも暇なので、ご近所のお茶飲み友達を呼んで井戸端会議なんぞしようかと思いましてのう(笑)。」
「松尾芭蕉さんが詠んだ「五月雨や 岩に沁み入る 蝉の声」ってぇ、句がありやしたが、これは陰暦の五月雨でござんしょ?今にあわせるとやはり、梅雨の頃だったんでござんしょうかねぇ~?」
「はてさて、詳しいことは知りませんが、蝉が出てくるところを見ると、夏でございますなぁ~。今の梅雨の時期とは少し、違うのじゃございませんかのう?」
「タヌ太郎さん、こんなのはいかがでやんす?<五月雨や パークも出来ぬ 爺の声>♪」
「ワニ五郎さん、爺とは大家さんのことですな(笑)。」