「ワニ五郎さん、一昨日、昨日はとてつもなく寒い日でございましたなぁ。」
「へぇ、左様でやんしたですねぇ。大家さんなんぞはストーブを焚くかどうか迷っておいででござんしたからねぇ。」
「7月にあんな寒さが来るなんて、記憶がございませんですよ、ワニ五郎さん。」
「もう、真夏のような暑さだったり、昨日のような寒波襲来のような寒さだったり、今年は異常気象でやんすねぇ~。」
「ノコギリソウが随分増えてまいってやすぜ、タヌ太郎さん。」
「これは長屋の住人さんの話に依れば、かなり増えていくそうでございますよ。」
「じゃ、花畑にある程度咲くと、庭のほうへ分けて移植しなければなりませんねぇ。」
「この花は名前にかかわらず、とても可憐で清楚で大家さんのお気に入りだそうでございますよ(笑)。」
「このジャコウアオイも、けっこう増えてまいりましたなぁ。」
「大家さんも、これほど増えていくとは思っても見なかったそうで、ニコニコ顔でござんすよ(笑)。」
「ここは花畑のうちでも、まだ日照時間がある場所ですからのう。この奥にある花は日照時間が少ないので、こんなに元気にはなってくれませんのう。」